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第41[血溜まり]

扉を開けた瞬間から匂う血の匂い。


「ババア、テメー、緑ちゃんに何を……」


魔女に迫る勇者をスタリエが慌てて止めた。


「よく見なさい」

「あのお婆ちゃんは緑に治癒魔法をかけてるのよ」


「へっ?」


とりあえずスタリエも治癒魔法をかけに、緑の側へ向かった。

それにしても、タダの紙に何を興奮し鼻血を出しているのだろうか?

スタリエが疑問に思っていると、老婆は事情を説明し、スタリエ達に謝った。


「この子が孫と似ていてな」

「つい、お話ししたくて呼び止めたのじゃ」


緑が見ている紙には緑の好きな物が映る様に魔法がかけてあると説明する老婆。

それを聞いて一同は納得した。


「コラ、緑ちゃん」

「こういうのは緑ちゃんにはまだ早いって言ってるでしょ」


日菜は紙を取り上げて、緑の鼻血を止める。

緑は反省し、素直に日菜に謝った。

何事も無く無事に解決したが、別れ際のお婆さんを見て、日菜は立ち止まった。


「あの、良ければ緑ちゃんを三日間泊めてあげてくれませんか?」

「私達は森で食べ物や水の補充をするので」


「良いのかい?」

「ありがとう」


日菜の手を握り、お婆さんは涙ながらに感謝した。

フフフ、どうやら三日間、野宿生活かぁ。

それでも、お婆さんの笑顔を見て、たまには野宿もいいかもねと思う日菜であった。


第41話 完


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