第40話[結界]
皆んなで緑の帰りを待っている中、スタリエのペンダントが光だす。
[我が主人よ、お仲間がピンチのようです]
あっ、ペンダントに神獣が居るの忘れてた。
そんな事を思いながらスタリエは神獣に詳しい話しを聞く。
するとどうやら緑は何者かの結界に閉じ込められているらしい。
それを聞いた一同はその結界がある場所へと向かう。
神獣の案内の元、その場所へ辿り着いたのだが……。
「ちょっと、ただの道じゃない」
何の変哲も無い道。
見えない壁がある訳も無く、普通に通れる。
[ふむ、やはり高度な結界]
[今、皆さんと視覚を共有しますので、暫しお待ちを……]
そう言うと神獣は不思議な力を使い、日菜達と視覚を共有した。
道のど真ん中に黒い壁の様な物が見える。
「どれ、私が結界を破りましょうぞ」
そう言うとジジルガが大きな斧を振り上げた。
(良い所を見せて、仲間に入れて貰うぞ)
そんな事を思うジジルガだが、結界は強力でジジルガの攻撃が跳ね返されてしまう。
[此処は私が]
スタリエのペンダントから神獣が出て来て、結界に触れる。
するとどうだろうか、結界は消え、可愛らしい家が現れた。
[此処に緑様が居ます]
そう言ってスタリエに報告する神獣を日菜が撫でる。
「神獣さん、ありがとう」
神獣は日菜に頭を下げるとスタリエのペンダントに戻って行った。
「さて、此処に緑ちゃんが……」
勇者が先頭に立ち、生唾を飲みながらドアノブに手をかけ、そして……。
第40話 完




