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第31話[所詮は魚類]

秘薬を海に投げ入れた所、群がる鯉の如く人魚達が湧いて来る。

中には半魚人も数体程……。

何だか気持ち悪くなり、口を手で抑える日菜。

そんな日菜達を他所に勇者は人魚を抱き上げ、首筋にナイフを突き刺していく。


「うっ、あんたよく平気で殺せるわね」


「えっ、人魚と言っても魔物じゃん」

「上半身だって人型の魔物って感じだし、皆んな胸に惑わされ過ぎだって」


どの口が言う。

そう思いながらも何だか勇者が頼もしく思えてくるスタリエと日菜。

そんな中……。


「止めて、殺さないで……」


一人の少女の様な人魚を抱き上げてしまう。

見た目も人間と何ら変わらない。

下半身だけが魚類。

そんな中、勇者はそっと人魚を海に返した。


「あっ、やばい」

「もう人魚、殺せないかも……」


誰も勇者を責める者は居なかった。

しばらく沈黙が続き、一同は考える。

どうしたらいいのかを……。


「村の人達と話し合いをしたらどうでしょう」


緑の提案に勇者は首を横に振り応える。


「村人……、特に村娘さんの怨みは凄いからね、根絶やしにするまで納得してくれないよ」


半魚人の首にナイフを突き刺しながら語る勇者。

その言葉に誰も反論する者は居なかった。

しばらく沈黙が続き、半魚人の死体が積み重なる中、とある人魚が海面から顔を出して来た。


「あの、妹を殺さないでくれて、ありがとうございます」


先程の人魚の姉が日菜達の前に姿を現したのだ。

そして、その人魚は勇者達に語った。

何故、人魚達が人を襲う様になったのかを……。


第31話 完

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