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第27話[パンツ]

結局、日菜は緑から下着を借り、魔法で火を起こし、濡れた服を乾かす事に……。


「うう、早く乾かないかなぁ」

「緑ちゃんには何だか悪いけど、濡れた下着って気分悪いんだよね」


「私はスースーして何だか開放的です」


緑の言葉に日菜は苦笑いを浮かべ、待つ事、数時間。

倒れていたララが目を覚ました。

その事に気づき、日菜はララに抱きつき、謝罪するのだが……。


「あの、日菜さん」

「私はここです」


間違えてスタリエを抱きしめていた。

胸の辺りに生暖かい液体が垂れているのに気づく。


「ごめんね、ララちゃん」


「いえ、寧ろ王国騎士であるこの私を杖という物理技で叩きのめす日菜さんの強さに頼もしさを感じました」


笑顔で日菜の強さを語るララ。

日菜は許して貰えて安堵していた。

そしてララが目覚め数時間。

お喋りをして時間を潰していく中、遂に服が完全に乾いた。


「緑ちゃん、パンツありがとう」

「本当は洗って返したいけど、流石にノーパンのままじゃ悪いから……」


そう言って、借りていたパンツを脱ごうとする日菜に緑は手の平を突き出し、パンツの返却を拒んだ。

そうだよね。

他人が履いたパンツ、返されても困るよね。

そんな事を日菜が考えていると……。


「そのパンツはもう日菜殿のパンツです」

「そう、パンツの主人はパンツを履いた者が主人なのです」


んっ?

何言ってるか分からないぞ。


「つまりその……、日菜殿が履いたパンツを私が履くと何だか興奮すると言いますか……」


急に恥ずかしがる緑を見て、日菜は思った。


(何だろう、すっごく可愛い)


「もう、さっきの訳の分からないアレは照れ隠しだったんだ」

「緑ちゃんったら可愛いなぁ、もう」


顔を真っ赤にする緑を日菜は抱きしめ頬擦りをする。

その様子を勇者はジーっと見ていた。


(アレが私だったら、皆んな完全に引いてるよね?)


第27話 完

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