表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
133/367

第23話[愛]

夜中、古びた小屋に身を寄せ合う一同。

勇者のイヤラしい息遣いに嫌悪感を抱きつつ、一同は人魚が現れるのを待った。

しばらくして、吐き気を催す程の歌声が聴こえて来る。


「何て歌なの、気持ち悪くて聴いていられない」


「まるでヘドロを飲まされた様な不快感です」


皆んなが耳を塞ぎ苦しむ中、勇者だけが平然とし、立ち上がる。

それを見た日菜達の思考が停止した。

あれ、村人の娘さんの話しによると、男女で歌の聴こえ方が違うとか……。

て事は勇者は……。

日菜と同じ考えなのか、日菜達は急いで小屋から逃げ出した。


「ゆゆゆ勇者殿、最低です」

「女の子同士だから胸やお尻を触らせてあげていたのに、男だった何て……」


「いや、緑ちゃんに何してんのよ」


日菜がツッコミを入れ、冷たい視線で勇者を睨む。


「いや、待って、私女の子だよ」

「胸だってあるじゃん」


そう言って勇者は日菜達に男には無い胸を見せつけた。

だが……。


「いや、実は男が転生したとかかも知れないし……」

「前の勇者の姿を私達は知らないもの」


「そうね、よくよく考えたら変態オヤジっぽいものねコイツ」


日菜とスタリエが怪しむ中、勇者は叫んだ。


「私は女の子だぁ」

「変態オヤジ何かじゃ断じて無い」

「この人魚の歌だって、ちゃんと不快感を感じているよ」


「なら、何であんただけ平気なのよ?」


勇者は大きく息を吸い、叫んだ。


「それは私が変態だからだぁー」

「超絶美少女のアイドルが超音痴だったら皆んなはどう思う?」

「愛してあげたいと思うでしょ?」


それを聞いた一同は声を揃えて答えた。


「「思わない」」


第23話 完

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ