表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/367

第13話[宿屋]

暗殺事件の一件でお城から多額のお詫び金を受け取った日菜達は装備を整え、宿に戻っていた。

始まりの地だけあって、高価な装備品は売っては無いものの、周辺のモンスター位はこれで倒せるだろう。

そんな事を考えながら日菜は窓を閉め、ベッドにダイブした。

フカフカのベッドが気持ちいい。

今まで、石畳の床や座って寝ていた為、ベッドの有り難みを改めて再認識する。

三階の角部屋で景色も良く、勇者とは別の部屋をとっている。

くつろげるこの空間で日菜は天井を見つめながら、両親や友人の事を思い出していた。

元気でやっているだろうか。

日菜の瞳に涙が滲む。

そんな時だった。


「日菜ちゃん、私、入っていい?」


ノックと共に勇者が声をかけてきた。

日菜は咄嗟にドアノブに手をかける。

入れたら居座られる。

そう思ったからだ。


「あれっ?開かない」

「壊れてるのかな?」


日菜は懸命にドアノブを抑える。


「まさかとは思うけど、ドア、抑えて無いよね?」

「アハハ、そんな事無いよね」

「だって私達、仲間だもんね」

「それより日菜ちゃん、どうして返事してくれないの?」


怖い。

ドアノブをガチャガチャと回し威圧してくる。

それでも日菜は必死にドアを抑えて耐える。

勇者が帰るまで耐え続けた。

いつの間にか眠ってしまったのだろうか、朝日とそよ風を浴びて、日菜はいつもの朝を迎えていた。


第13話 完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ