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第17話[メイドは魔法が使えます]

くっ、何て事なの、日菜が味見役を降りる何て……。

そんなに私の料理が不味いのだろうか?

いや、だろうかじゃなくて、不味い。

はぁ、勇者相手に愛情も糞も無いけれど、ここは一つ、日菜の為に頑張らないとね。

スタリエはそんな事を考えながら、料理を作る。

勇者が自分の料理を食べて、笑顔になる様に。

だが……。


「出来たわ」

「はい、どうぞ」


「うん、あ〜ん」


はっ、何?

口を開けて待機する勇者に冷たい視線を送るスタリエ。

そんなスタリエに対し勇者は、深い溜め息を吐いた。


「分かってないなぁ、全く、あ〜んはメイドの基本だよ」


「誰がメイドよ」


スタリエはそうツッコミ、過去を思い出していた。

そう言えば、前にテレビで見た事がある。

メイド喫茶のオムライスは何故あそこまで美味いのか、その時インタビューを受けていた男性が語っていたっけ。


「彼女達は愛の魔法が使えるんですよ」

「あんな愛情たっぷりのオムライス、僕は食べた事がありません」


あの時の私は、作ったのは厨房で働いているスタッフの男性で美味しかったのはただ腕が良かっただけでしょ。

などと思っていたが、どうやら間違いだった様ね。

ならばとスプーンを持ち、スタリエは勇者の口元に料理を運ぶ。

その時だった。


「やっぱり味見役は私じゃないと」


横から日菜が現れ、スプーンに乗せられた料理を自ら口に運んだ。


「ちょっと日菜ちゃん、太るよ」


「勇者に辱められるスタリエさんに比べたら、私の体重何て、些細な問題だよ」


そう言い残し、日菜は白目を剥き、あまりの不味さに気を失った。


第17話 完

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