第4話[結婚してないです]
「酷いよ」
「私が魔王軍幹部だからこんな事するの?」
涙を流す彼女を見て、勇者達一行は集まり相談する。
「あの子、魔王軍幹部って言ってるけど、もしかして雪花って子かな?」
「虫嫌いなので間違いないかと」
「あんなに可愛い何て知らなかった」
「とりあえず、あんたは黙ってなさい」
一通り話し合い。
日菜が雪花に近寄った。
「あの、マグマの国の女王様になられたのなら、魔王軍を引退したら如何でしょうか?」
魔物と人間。
その壁を超えてまで人を愛せるのなら、きっともう魔王軍ではいられない筈だ。
マグマの国で女王様として生きて貰いたい。
そう思っていたのだが……。
「何の話しですか?」
「えっ?」
日菜は戸惑いながらも説明するが、彼女は結婚した覚えがないと言ってそれを否定する。
何が何だか分からず混乱していると……。
「そもそも、あの国の王様は少し変です」
そう言うと雪花は今まで受けたセクハラを日菜達に暴露した。
「事ある毎に私の足を舐めたり、暑いじゃろとか言ってビキニを着せたり、氷風呂に入浴中の私を覗いたりと、あの方は少しおかしいです」
その話しを聞いた日菜達は全員、勇者の方を見る。
「うわっ、最低な奴だね」
どの口が言う。
日菜達はそう思った。
第4話 完




