一つ目慕情
とある剣と魔法のファンタジー世界……東大陸の中央部を分断する山脈の奥深くに、一体の憐れな魔物が住んでおりました。
彼は、サイクロプスと呼ばれる一つ目巨漢の種族として、十と数年前にこの地に生を受けます。
しかし、一般的に緑の体と青の瞳を持つとされる同族と異なり、黄の体と赤の瞳という稀有なる色を有して産まれたことで、同集落の者たちからその存在を疎んじられ、謂れなき暴力を振るわれながらの生を送る破目となったのです。
幼い頃から、どうしてか頑丈さだけは突出していたものですから、地獄のような日々の中でも、彼が儚く淘汰されてしまうことはありませんでした。
ただし、そうした事情から、異色のサイクロプスは魔物らしからぬ、常、この世の何もかもにビクビクと怯えているような、とかく気弱な性格となってしまいます。
派手な色合いで木々に紛れることも出来ず、ネズミの一匹すら怖がり、狩りの成果もあげられぬ者を、強者を無条件に長として尊ぶような脳筋種族が快く受け入れるわけもありません。
集落の外れも外れの粗末な穴倉で、彼は極力一目につかぬよう、こそこそと背を丸めて暮らしておりました。
そんな、ある日のこと。
果実や根菜等の山の幸を求めて出向いた先、たまたま遭遇してしまった三体の同集落の若者によって、憐れな魔物は、大した理由もなく殴る蹴るなどの一方的な暴行の雨あられを浴び始めます。
固く目を瞑り、亀のように身を縮めて、ひたすら苦痛に耐える黄のサイクロプスでしたが、その最中、いかにも奇妙な現象が彼を襲いました。
唐突に地面から立ち昇った純白の光に、その巨体がすっぽりと包み込まれたのです。
あまりにも不可解な出来事にパニックに陥る寸前といった様相の異色の魔物へ、ふと後方から、小鳥の囀るような美しくも優し気な声が届きます。
「大丈夫、痛くなくするだけですよ」
驚いて振り向けば、サイクロプスたちから僅か十歩ほど離れた位置に、柔らかな微笑みを湛えた人間の女性が立っておりました。
二十前後といった外見年齢のうら若き乙女は、山歩きに到底そぐわぬ足首まで覆う長さの、如何にも地味な濃紺のワンピースに身を包んでいます。
厚手の布を押し上げる豊満な胸元には、精工な細工の施された八角形のペンダントがぶら下がっており、全体的にシンプルな装いに整えられている中で明らかに異彩を放つソレは、彼女がとある巨大宗教の位持ちである事実を証明する物でありました。
大方のファンタジーに漏れず、回復系魔法を得意とする女性は、聖職者らしい精神で傷付く魔物へ憐憫の感情を抱き、治癒の奇跡を施したのです。
人間の、それも若き女という新たなる弱者を捉えた三つの眼球が、喜色や怒気を含んで細められます。
そんな彼らを前にして、彼女は自らの白い頬に手を添え、僅かに眉間に皺を寄せました。
「まったく、ほんの少し見た目が違うくらいで同族をこんなにして。
悪い子たちね?」
もちろん、山奥の集落に暮らすサイクロプスたちが人語を解せるわけもありません。
けれど、女が怯えもせぬのは自分たちをナメているからだろうと、状況からそう判断する程度の知能はあるのです。
仲間内で目くばせを交わした魔物たちは、直後、足元に蹲る出来損ないを放って、片手に持つ巨大なこん棒を振り上げながら、威嚇の唸りと共に人間に襲い掛かっていきました。
黄のサイクロプスは、ただ茫然と状況を眺めるばかりです。
すでに自らを包んでいた光が収まり、今しがた負ったばかりの傷や痛みがすっかり癒えていることにも、とんと気が付いてはおりません。
そう時を置かずして、魔物たちは自らの巨体で小さな人間を左右と前方から囲い込みました。
彼らは、逃げも打たず笑み続ける弱者を不思議に思いながらも、無防備な金色の頭部へとほぼ同時に凶器を叩きつけます。
大概の獲物のように、そのまま汚く弾け潰れると思われた女性は、しかし、素早く掲げた両の細腕で、三つの悪意を難なく受け止めたのでした。
「ゥウッ!?」
有り得ぬ光景に驚愕し思わず固まるサイクロプスたちへ、彼女はこん棒の隙間から穏やかな声を響かせます。
「私は聖職にあって非力な身ですけれど……それでも、限界までレベルを上げれば、この程度の芸当は可能になるのです、よッ」
語り終わると並行して青白い光の壁を三方に出現させた女性は、瞬間、ソレを勢いよく射出して、筋肉塊を轢き飛ばします。
衝突は激しく、魔物たちは太ましい木々をいくつも折り倒しながら、彼女の視界の遥か先へと消え去っていきました。
目の前の現実が信じられず、黄のサイクロプスは未だ地面に転がり顔だけを彼女に向けた姿勢で、目と口と鼻の穴とを大きく開いたマヌケ面をさらしています。
それから数秒が経ち、山に轟く破壊音が落ち着いて僅かなコダマとなった頃合いで、人間は邪気のない笑みを浮かべたまま、残る異色の魔物の元へと、ゆっくり歩を進め始めるのでした。
当然、ただでさえ臆病なサイクロプスが、同種を軽々と蹴散らした強者を前に平静でいられるわけもありません。
彼は、赤い単眼から滂沱の涙を流れ落としながら、大仰に全身を震わせます。
逃げることすらままならず、ただただ死の予感に絶望し息を荒げるばかりの魔物でしたが、そんな彼の様子を見て、女性は分かりやすく眉尻を下げ、こう呟いたのです。
「まぁ、私のようなか弱い人間の女にまで怯えるだなんて。
可哀想に……とても辛い扱いを受けてきたのでしょうね」
三メートル近い筋塊からの攻撃をノーダメージで切り抜けておきながら、どの口が言うものでしょうか。
それから細い足で二歩分程度の距離を空けて、魔物と視線を合わせるためか、彼女はスカートを丁寧に折りつつ、しゃがみ込みました。
「怪我の具合はどうですか?
大体は治したと思いますけど、まだ痛むところがあったら教えてくださいね」
「ぅ……うぅ……?」
同種たちの蔑みの目とも違う、労りと慈しみを内包した眼差しに、彼はすっかり困惑してしまいます。
けれど、彼女の調子から、どうやら己に対する敵意や害意はないようだと見て取って、サイクロプスは少しずつ心身の緊張を解いていくのでした。
「うーん。しかし、どうしましょうかねぇ。
このまま集落に戻しても、きっと、また虐げられてしまうのでしょうし」
涙の膜に濡れ光る赤色の大きな一つ目と見つめ合ったまま、女性は桃色の唇を手のひらで覆いながら独り言ちます。
人間が相手であれば、彼女の所属する教会の権威を利用して、彼を虐げる者たちへ注意を促す等、何かしら取れる方法もあったでしょう。
が、現実、問題を抱えているのは魔物であり、基本的にその生態系について、人智の及ぶところではありません。
さりとて、受難の日々を送っているであろう彼をこのまま見捨てるような真似は、仮にも聖職者を名乗る彼女には難しいことでした。
「貴方さえ良ければですけど、どこか安全に暮らせそうな場所を私と一緒に探してみますか?」
結果、何にせよ、介入したのであれば最後まで責任を持つべきだろうと、若き乙女は自らの旅にサイクロプスを誘います。
人間の言葉など分かるはずもない魔物でしたが、そっと優しく手を差し伸べられて、他人に情けを向けられた経験のない憐れな彼は無意識で縋るように黄の指をソレへと乗せていたのでした。
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「隣国まで近道をしようと、気まぐれに山登りを試みましたが……これも神のお導きというものなのでしょうかねぇ」
彼女は軽く言っておりますが、全く手入れのされていない山中を進もうなど、真っ当な人間の考えることではありません。
魔物や獣は当然、毒を有する蛇や虫など、とかく危険な存在が蔓延っており、伸び放題の雑草や倒木が行く手を遮るにとどまらず、落ち葉が積もり腐葉土と化した地面は柔く、また底が知れず、更に一般的な女性の苦手とする蜘蛛の巣なども至る所に張り巡らされていると来れば、これを越えるのは正に至難の業でしょう。
まぁ、それも、己の周囲に物理的干渉を防ぐ立体結界を展開し、悠々自適に宙を進む彼女には関係のない話ではあるのですが。
人の幼子のように、異色のサイクロプスは女性の服の袖を二本の指で摘んだまま、少し斜め後ろを無言で歩きます。
どこかで鳥が鳴けば怯え、風に草花が揺れれば怯え、山を下り木々のない平地を進む未知に怯え、遥か遠くの人影に気付いては怯える彼を、乙女は根気強く慰撫し、旅を続けました。
「いつか貴方にも分かる日が来るでしょう。
世界は貴方が思うほど残酷なばかりではなく、愛にも満ちているものなのだと」
何もかもを恐れる魔物の気を逸らすためか、それとも己の暇を潰しているのか、女性は道中、ポツポツと取り留めのない話をサイクロプスに語り聞かせます。
「生まれながらに聖属性魔法の才に恵まれ、いつしか聖女などと呼ばれて、先頃、勇者様方との救世の旅に身をやつした末、魔王を降したはいいですけれど……その間に、すっかり婚姻の適齢期が過ぎてしまって。
まぁ、それなりの功績というものがございましたから、政略的なお話しはいくつかいただきましたが。
ある時、私、不注意で王城の防壁の一部をうっかりと消滅させてしまいまして。
それが、上へ下への大変な騒ぎとなりまして、翌日から、比較的まともであった縁談先が次々と撤回を求めて参りましたの。
さしもの私も、あまりにお粗末な男性のお相手はご遠慮させていただきたく、そうした方々から距離を置くためにと、時期を定めずに一人、恣意的奉仕活動の旅などさせていただいております」
人型をしているとはいえ声帯が異なるのか、黄の魔物が唸り声以外を上げることはありませんでしたが、こうしたおしゃべりを日々繰り返される内、彼はいつしか、彼女の発する言葉の意味を理解していったのでした。
「まぁ、可愛らしいお花。
私のために摘んできてくださったの?」
「うぅっ」
「ありがとう。
私を喜ばせようとしてくれた、貴方のその気持ちをとても嬉しく思います」
都市や村落など人の暮らす地に立ち寄れば、かなりの高ランクに分類される一つ目の魔物の登場に、お約束のように毎度騒ぎが発生しておりましたが、そこは女性の持つ聖女の肩書きが大いに彼らを助けてくれます。
あまりにも収まりがつかぬ時には、人類最高峰のレベル所持者という立場から少々脅迫じみた説得に当たる場面もありましたが、概ね平和的な解決が成されたと言って良いでしょう。
「っうぅぅ」
「あらあら、お馬さんにイジメられてしまったの?
怖がりさんはマシになっても、泣き虫さんは変わりませんねぇ。
ふふ。クリクリと大きな赤い瞳が潤んで、可愛らしい、なんて言ったら、貴方は困ってしまうかしら?」
「う?」
聖女に連れまわされて人間の文明を体験する中で、サイクロプスは異種族の生活様式を学習し、常識を身に付けて、徐々に彼の立ち居振る舞いが洗練され、同時に魔物らしさが失われていきました。
また、絶対の味方であってくれる女性の存在が、臆病な心に勇気をもたらし、目に映る何もかもに発生する怯えの感情が、彼の中から少しずつ緩和されていったのです。
更に、彼女の無償の奉仕活動を目の当たりにし続けたことで、黄のサイクロプスは、そんな保護者に準ずる慈愛の精神を手に入れていたのでした。
「素晴らしいわ。あっという間に外套の綻びを繕ってしまって。
大きな指をしているのに、細かな作業を本当に器用にこなしてしまいますねぇ、貴方は」
「うっう」
「そうそう。
昨日、貴方が荷運びのお手伝いをしてさしあげたご老人から、お礼の焼き菓子をいただいたのです。
ちょうど良い頃合いですし、今からお茶の時間にしましょうか」
「うーっ」
結果、人に感化されすぎた魔物がどうなったかと申しますと……。
「お父様、お久しぶりでございます。
この度、こちらの立派な殿方に求婚されまして、式を挙げるべく、こうして戻って参りました」
「うぅっうぅっ」
「ひぎぃぃぃ! もうやだ、この娘ーーーっ!
どこの世界に魔物と結婚しようとする聖女がいるの!!」
と、いう事態になっておりました。
乙女と旅を続ける内に、いつしか己が一人の人間の青年であるかのような錯覚に陥ってしまったサイクロプスは、彼を地獄から救い出してくれた聖女に、異性としての愛を呻くようになったのです。うっうー。
黄色い顔をオレンジに染めて、婚約意匠を施した手作りのバングルを差し出すことで気持ちを告げれば、彼女はそれを常よりも深い微笑みと共に、恭しく受け取りました。
魔物でありながら他者への優しさを学び、そして、惚れ込んだ女性のためにそれまでの弱い自身を脱ぎ捨て逞しくあろうと日々努力する姿を、誰よりも近くで見守ってきた聖女もまた、彼にしっかりバッチリ絆されていたのです。
「うーぅぅっうぅぅっ」
「まぁ、お父様ったら、無作法にお叫びあそばして。
夫も困惑しておりますわ。
この人ったら、とっても繊細なんですから、あまり刺激なさらないで?」
「我が娘と来たら、まだ両親に挨拶段階なのに、何という妻気取り!」
白目を剥いて、どこかズレたツッコミを入れる聖女の父です。
続けて、彼は大きく開いた口から泡と否定の言葉を吐き出しました。
「っち、父は認めないよ!
それに、世間体だって悪いってレベルじゃないでしょ!?
どこから捕獲してきたのか知らないけれど、元いた場所に帰して来なさい!」
高ランクの魔物を相手に、まるで拾ってきた犬猫のような対処を取ろうとしている辺り、この父親も結構な混乱の渦中にあるようです。
そうした実の親の剣幕も意に介さず、乙女は首を小さく傾げて、きっぱりと断り文句を叩きつけます。
「あら、それは致しかねます。
だって、彼は同族に暴行を受けていたのですもの。
その様な危険な場所に戻すような残酷な真似、私にはとても出来ません」
「……うぅ」
想い人のセリフに反応し、面目ないとでも言いたげな表情で異色のサイクロプスが項垂れれば、聖女は彼を慰めるように腕を絡めて赤の瞳を覗き込み、安心させるための満面の笑みを浮かべます。
「辛い記憶のある場所ですもの……貴方が帰りたがらなくても、ソレは当たり前のことですよ?」
「うーぅっう」
何だかんだで、彼も頭では理解しているのです。
自分が本来こんなところに立って許されるはずもない存在だと、途方もなく別種であるという、厳しい現実を。
聖女と呼ばれる彼女におよそ相応しくない異形なのだと、彼はまるで人間のように、豊満な胸の内にコンプレックスを抱いておりました。
そんな黄のサイクロプスの心情を慮り、乙女は下がる禿頭を幾度と撫でながら、その側の尖る耳元へ、こう囁きかけます。
「今は、狩りもこなせるよう立派に成長を遂げましたし、もし、集落へ戻ったとして、以前とは違った待遇もあるかもしれませんが……。
けれど、そうですね。
一個人のワガママと分かっていても、私が、貴方に、傍に居ていただきたいのです」
「うう……っ!」
愛する女性から我が身を乞われ、感激に赤の一つ目が潤めば、彼女は笑みを深くして、ほとんど抱きつくようにピタリと彼に寄り添いました。
「っく、なんだっていうんだい!」
親の眼前であろうと憚らず堂々イチャつき始めるカップルへ、両拳を握り震わせる父から悔しげな声が投げられます。
「君の肩書や顔目当ての縁談を断ってきたのは、こんな魔物風情にくれてやるためじゃあないよ!」
吠える壮年男性に対し、娘は地団駄を踏む困ったお子様でも見るような目を向けて、苦言を呈しました。
「まぁ。お父様ったら、魔物風情だなどと酷いことを。
悔い改めなさいませ。
我らが神は、愛の種類に区別はつけても、けして愛を抱く者を差別など致しませんよ。
私たちのことも、必ず祝福してくださいます」
「あぁん、もう!
また変なところでばっかり聖女っぽさ出して来てぇ!」
埒があかないとばかりに男が自らの頭髪を掻き乱せば、サイクロプスが落ち着かない様子で彼と聖女とに何度も視線を行き来させます。
慈愛の精神を学び身に付けた魔物でありますれば、己のせいで恋人の家族を不仲にさせてしまったとあっては、それはもう、罪悪感が引きも切らない、といった所でしょう。
聖女を心配する一つ目を余所に、当の本人は平然とした顔で、大袈裟に嘆く父を眺めています。
「ああーッ何でこんな可笑しな娘に育ってしまったんだい、親の顔が見たいよ!」
「手鏡ならこちらにございますけれど」
「無慈悲な現実を突き付けてこないでっ!」
実の娘の言動に心をボコボコに殴打された男は、両手の平で顔面を覆い隠し、ついにはシクシクと泣き始めてしまったのでした。
しらっとした表情で立っている聖女と対照的に、黄のサイクロプスは彼を案じて、迷いながらも小さく呻き声を発っしつつ近付いて行き、丸まる義父の背を恐る恐る撫で始めます。
「うぅ……」
「っあ、手ぇ大っきぃ……じゃなくて!
そ、そんなちょっと優しくされたからって簡単にトゥンクするような男だと思わないでよねっ!」
「お父様ったら、また意味の分からないことをおっしゃって」
「君には負けるよ!」
当人同士は否定するでしょうが、正に、この親にしてこの子ありといった風情です。
まぁ、そんなこんなで、この後も下らないやり取りを繰り返すばかりの親子でありましたが、サイクロプスの魔物らしからぬ終始の気遣いと、そんな彼が娘のせいで人間に感化されすぎて野生に帰ることが難しく、だからこそ、ここで放逐すれぱ文字通り天涯孤独の身になってしまうのだという、そうした一連の事情を汲んで、家庭を守るべき立場にある男にとってデメリットばかりが目立つ婚姻ではありますが、何だかんだ情に厚い彼は、最終的に二人の仲を認めるに至ったのでした。
「……まぁ、娘のやらかした責任は、親の僕が取らないとね」
「ううぅっ」
「いやいや、君は謝らなくていいさ。
むしろ、アレに何かされたら、すぐ相談しなさい。
解決までは約束しかねるが、可能な限り力になるからね。
あっ、アメちゃん舐める?」
「お父様、純朴な義息子が出来て嬉しいからと、私の彼に馴れ馴れしいですよ。
泥棒タヌキはご遠慮下さい。ホラ、しっ、しっ」
「なっ! ケ、ケチっ」
めでたし、めでたし。