作家の飲み食い
その夜、海斗は新宿にある、飲み屋に来ていた。
今日は作家やイラストレーター、クリエイターが集まって飲み食いをする会。
1年に1回行われ、会ったことのない人も来たりして毎年盛り上がっている。
未成年はごく一部なので毎年飲み屋の貸し切り開催される。
海斗は楽しみにして来ている。
「海斗!おめぇ!あの子はどうしたんだよ!」
酔っぱらった啓介は飲みのすぎのせいで顔が赤くなっている。
「あ!その子、私会ったよ!」
由香は手を上げる。
「まじか!海斗!俺にも紹介してくれよ~!」
啓介は海斗の肩に手をあて言う。
「分ったよ!また今度な!」
「了解っす!」
そう言って啓介は他の作家の方行き、またもや話しかける。
なんて気まぐれの奴だ!それとも相当ストレスたまっているのか?
「海斗、私トイレ行ってくる」
「分った」
由香もトイレに行ってしまい、一人でカウンターで麦茶を飲む。
「あの!吉川海斗先生ですか?」
後ろを振り向くとデカい胸が特徴的な女性がいた。
大翔と同じ制服を着ていて、インク色の髪の色でショートヘア。
「その制服、もしかして同じ学校?」
「はい!イラストレーターの御子鈴です!1年です!」
「こちらこそ初めまして!ラノベ作家の吉川海斗です!」
お互いにお辞儀をする。
「あ!お隣座ってください」
「でわ、失礼します!」
鈴は大翔の隣に座りウーロン茶を頼む。
「私、前から吉川先生の作品が大好きでずっと読んでいました!」
「ありがとうございます!」
海斗はまたもやお辞儀をする!
「握手してもらえませんか?」
二人は同時に手を出し、握手する。
生暖かく柔らかい手。少し力を入れれば壊れてしまいそうな手。
段々鈴の頬が赤らんでいく。
握手が終わると、少し寒い風が手に当たる。
鈴は両手を見て嬉しそうにする。
「吉川先生の手、以外に冷たいんですね!」
鈴は笑顔で言う。
「アハハハ」
笑いながら頭を掻く。
「あ!浮気マ!」
トイレから帰ってきた由香が俺を指さす!
他の人からの視線がこちらに向けられた・・・・・・
「違います!誤解だって!」
鈴と手を離す。
鈴は何のことかと頭に入ってないらしい。
その後、状況を正確に由香説明した。
「何だよ!そうゆうことか!」
「そうだよ!」
鈴は説明している間、たまに頬が赤くなってたりしていた。
「みなさんすみませーん!みなさん勘違いでしたー!」
この店にいる人が全員聞こえるくらいの大きな声で伝えた。
それを聞いた人はなんかホッとしたように会話やお酒をまた飲み始める。
「で、そっちの子の名前は?」
「はい!御子鈴です!」
俺が言う前に自ら名前を言う。
鈴の顔は真剣中だった。
「ふーん」
「・・・・・・・」
「めっちゃ可愛いじゃん!何でこんなにおっぱい大きくできるの?」
由香はさっきの雰囲気とは違く、目をキラキラさせて変態モードへと変身した。
それを見ていた、周りの人たちは苦笑いすながらこっちを見ていた。
「そんな大きくないですよ・・・・」
鈴の頬が赤くなってくる。
由香の目線は完全に鈴の胸元にいっていた。
「や、やめてください!」
容赦無く、鈴の胸を揉みまくる。
「こんな大きなおっぱいを揉むのをやめろって言われてもいめられるわけないじゃない!」
「そんな~・・・・」
鈴は呆れたような顔をして由香が揉んでいる手を止める。
由香は力尽くでも手を動かそうとするが、手が動かない。
それを見ている俺は苦笑いするしかなかった。
でも、由香が揉んでいる鈴の胸は本当に柔らかそうな胸。
由香の手を沈みこませる。
こんな大きな胸を初めて見たし、一回でいいからこの胸を揉みたいとも思う。
この感情を表に出したらセクハラになってしまうから出せない。
「く、今日のところはここまでにしてあげよう」
「今後も揉まないでください!」
鈴は顔を真っ赤に染める。
由香は胸を揉んだ後、カウンターに座りお酒を飲むように麦茶を飲む。
また鈴と二人きりになってしまった。
さっきのやつがあったからかなんか気まずい。
「あの、さっきはお見苦しい所をお見せしてしまってすみません」
鈴は頭を下げる。
多分悪いのは君じゃないと思うんでけど・・・・・
「本当にすみませんでした」
「いや、由香が勝手にした事なので悪いのは鈴さんではないですよ、悪いのは由香の方だから」
「いえ、私も悪いところがあるので・・・・」
「もう謝らなくていいよ、頭を上げてください!」
「本当に良いんですか?」
「さっきも言ったとうり悪いのは由香の方だから、それに周りの人も勘違いしたら鈴さんの方にも迷惑かかる可能性もあるので」
「先生優しいんですね!」
鈴は頭を上げ、優しげな顔をして微笑む。
「そんな事ないよ」
そんな事、言われたら少し照れる。
「いえ、優しいです」
「それは、褒め言葉として受け取ります。ありがとうございます」
少しの時間見つめ合いお互いに頬を赤くなる。
その後、二人で笑う。
「なんか変な感じですね!」
「そうですね」
お互いに黙り込む。
「・・・・あのう、少し良いですか?」
「何ですか?」
恥ずかしそうに体をムズムズしさせている。
それをどう捉えれば良いのかわからない海斗。
「その・・・・先生とか敬語とか無しにしませんか?」
「はぁ?」
「ほらだって私たち同じ学校ですし、同業者じゃないですか!」
慌てたような話し方をする鈴。
確かにそう言われればそうだな。
同じ学年で同じ学校なのに敬語って言うのも変だよな?
でも、学校で会うのかも分からないし・・・・・同じ同業者だから会う時は会うか。
「そうですね」
「では吉川さん!」
「俺は鈴さん?」
「鈴でいいですよ!」
「では、鈴」
「はい!」
少し頬を赤く染めながらも可愛い返事をする。
それからも鈴と話しつずけていたら、あっという間に時間が過ぎ22時を回っていた。
一次会が終わり、二次会に行く人と家に帰る人で別れる。
「では吉川さん!今日はありがとうございました」
鈴は礼儀良くお辞儀をする。
「こちらこそ、どうもありがとうございました」
「いえ、本当はもっと話したかったんですが・・・明日は学校なので今日は失礼します」
「そっか、明日も学校あるのか・・・忘れてたな」
海斗は明日が学校だっ事を思い出すながら頭を掻く
「ふふふ、そうですよ!吉川さんは二次会行くんですか?」
「少し行くつもり・・・・明日学校だから1時間ぐらいで帰るつもりだけどね」
「そっか・・・・じゃあまた明日、話しましょうね!」
「おう!」
「では失礼します」
「きよつけて帰ってね!」
「うん!」
頬を赤らませ、手を振る。
海斗も同じく、手を振る。
鈴は駅の方に帰り、二次会に行く人は一次会の3分の1の人が行く事になった。
海斗は啓介と他の作家と共に次のお店に行く。
「おい、海斗ー会うゆうのも良いかもしれないけど、浮気はダメだぞー!」
「浮気じゃないって!」
「俺は一途の方だから!」
「そうなんだ」
「そう言えば海斗は巨乳と貧乳どっちが良いんだ?俺は巨乳派!」
啓介大きな声で言うとそれを聞いていた人たちが盛り上がる。
「で、どっちなんだよー」
「俺はその間かな、Dカップがいいかな」
『おぉぉぉぉぉぉぉ』
「それ割と巨乳じゃない?!」
「そうか?普通だと思うんだけど」
「そんな事ないぞ?結構おっぱいでかいぞ?」
「てか、お前本物見た事あるのかよ!」
俺は本物を見た事がないから、Dカップの本当の大きさは分からない。
本当に俺が思ってたよりも大きいのかな?
俺の考えてるDカップと本物のDカップがどれだけの差があるるんだろう?
「いや、エロ本とかAVとかで見ました!」
ピースをする啓介。
二次会はいつもこんな感じで終わる。
大体の話がエロ要素が混じり合っている話が多い。
二次会には女性が参加する事が少ないので一次会で真面目そうな人が二次会では野獣になる人もいる。
確かに、この二次会に鈴が参加しなかっのは正解。
参加してたら、いろんな人からセクハラを受けててたかもしれないからな。
三次会はなると作家やクリエイターの悩みや今の社会の事をどう思うのか?など大人びた話が飛び交う。
人生経験が少ない俺たちや今の学生にとっては、とても頼りになる話でもあるし、とても勉強になる話ばかりだ。
でも学生が三次会に行く事はとても大変な事である。
俺もたまにしか参加できない。
結局、二次会が終わるまで参加してしまった。その後はどこにも行かずまっすぐ家に帰った。
これはヒィクションです。
本当の作家やクリエイターの飲み会はわかりません。