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Kの宿命  作者: merry
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学園生活4

「志朗。今日も朝から大変だったな。」




教室に入り席につくとクラスメイトのユイ・アルジェが話しかけてきた。混血種が故にいじめにあっている志朗だったが、友達がちゃんといる。





「ね。今日もオルガナイザー様が守ってくださったんでしょ!?良いなぁ〜〜羨ましいな〜〜」






ユイに続いて話しかけてきたのは志朗の前の席のルミアス・エルだ。ルミアスはユリアの熱狂的なファンだった。






ユイは生粋のアズガルド人で、ワルキューレの1人、ケイ・アルジェの弟だ。3年間同じクラスで、それ以来学校ではよく行動を共にしている。アズガルド人特有の鮮やかな色合いの金髪に碧眼。長身と文科生徒とは思えない体格の良さで、男女生徒からの人気が高く、ファンクラブもあるらしい。身体能力も高く軍官としても才があるのだが、あえて文科に4年前に編入したらしい。本人曰く、「軍科では学ぶ事はもうない」らしい。エリートは言うことが大胆不敵だ。そんな周りに敵なしな彼は、志朗のような混血種と付き合うことも誰にも咎められることもなく、自由に生きることができてるのだろう。羨ましい限りだ。ユイは差別的な偏見がなく純粋に学友として志朗と付き合ってくれるのでありがたい存在だが、口うるさいのがたまに傷だ。志朗は密かに「おかん」と心の中で呼んでいる。







「お前ほんとにそろそろ上に掛け合った方がいいぞ?いくらワルキューレが護衛についてるからって100%大丈夫とは言えないし、大怪我したり最悪死んだらどうするつもりだ?」







「ユイ〜、オルガナイザー様がついてるんだから大丈夫に決まってるでしょ!今日も志朗を颯爽と抱いて、身を呈して主を守る姿、絶対素敵だっただろうな〜〜、むしろ萌えだな〜〜」










そしてもう1人の友達、ユリアフリークのルミアスはミズガルド人。ミズガルド人はブラウンやダークブルー、グレーといった抑えた色彩を持つのが特徴で、ルミアスもグレーの長髪に深い紫紺の瞳の持ち主。アイドルばりのスタイルの良さと、整った顔立ちをしている。同じミズガルドの男子生徒から圧倒的な人気があるらしい。ユリア狂なのでスイッチが入ると残念感が拭えないが。





彼女は文科同学年の中で法力学が常時成績一位。武の才は無かったようだが、法力解析が既に軍官の少将クラス。卒業後は軍官の開発部からのスカウトが待っている。










ちなみにユリアは軍科なので、文科の学舎の前で別れている。本当は職務上志朗と同じ文科に所属したかったのだが、軍科所属への学校の切実な奨励で軍科所属となった。






「私がついていない時は頼みます。」







ユリアはユイとルミアスに自分がついていない時は2人に任せると怖すぎる目力で切願した。2人は機械のように頷いていたのが今でも思い出せる。







そして、このかなり個性的で優秀過ぎる2人のおかげで存在感を埋没できている志朗だった。






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