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Kの宿命  作者: merry
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学園生活2

ユリア・オルガナイザーはアズガルド最強の騎士団ワルキューレの1人だ。トレードマークの腰の高さほどまで伸びる真紅の艶髪は一つに縛られていても華やかさと美しさを誇っている。女性騎士はワルキューレ団員7名の内ユリアを含めて2人しかいないがその実力は7人の内でもトップを争う。通常ワルキューレは皇族と言えど国王以外の護衛につくことはないのだが、ユリアは志朗が4年前城内で目覚めた時から護衛についており、志朗自身も何故自分なんかに…と不審に思うこともあったが誰もが王命ですから…と答えるだけなので追求するのはやめた。





ワルキューレは国内では憧れの存在、雲の上のような存在なので、入校当時はそれはそれは大騒ぎだったが、今ではだいぶ落ち着いてはきた。と言っても、生徒たちがユリアを見る目は、変わらず輝いているのだけど。ちなみにユリアの年齢は18歳なので、1歳若く詐称している。





「申し訳ありません。ついかっとなってしまいましてお見苦しいところをお見せしました」





ユリアを落ち着かせて保険室に入るとユリアの手当をした。ちょうど常駐の保険医が居たのでテキパキ処置をしてもらえた。その保険医は朝礼があるとかで職員室へ行ってしまったが。







ユリアは取り乱して志朗の身分を暴露しそうになってしまったことを悔いてるようだが、それは自分を思ってのことだし、志朗はあまり気にしていなかった。むしろこんな優秀な人が側でいつも守ってくれることがこれほど心強いことなんだと再認識した。






「いや、ユリアが居てくれて本当に助かった。ユリアが居なかったら、僕は今頃死んでいたかもしれない。本当にありがとう」







「今回は本当に危ないところでした。いじめで片付けられることではありません。今回は志朗様を本当に殺める気だったかと」





「うん。そうだね。僕も強烈な殺気を感じた」





「いかがなさいますか?このまま学校に通われるのは危険かと」





今まで受けてきたいじめの中でここまで殺意を感じたものはない。本気で志朗を殺そうとしている。2人はそう確信していた。






「そうだね。でも少し様子を見たい。苦労はかけるけどユリア、何故僕は命を狙われるのか。誰に死を請われているのか知りたい」







「かしこまりました。私はあなただけの剣で盾です。命をかけて志朗様お守りいたします」








「ありがとう。でもねユリア。手の甲に接吻は恥ずかしいからやめてくれ」









ユリアは志朗の右手を恭しくとると、その手の甲に唇を寄せた。男が女にやるならわかるが、その逆はさずがに恥ずかしい。ユリアともう1人の護衛はいつもこれを儀式のような風体で事あるごとにやる。






「私は志朗様を主として慕っております故、お許しください」






なんだこのイケメン。






右手を奪われたまま見つめながら、当然のようのに言ってのける相手に、ますます恥ずかしいだけなので、抵抗するのはやめた方が良さそうだ。





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