表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
子の殺意  作者: Alt
2/3

姉の手記 2018/8/16

兄は恵まれた人だった。


私は外見や才能に、

あまり恵まれずに産まれてしまった。


母と、他の兄弟である兄や弟は、

外見がとても端正で、

その中でも特に兄は色々な才覚を表した。


絵が上手く運動も得意。

音楽にも精通していて、何より器量が良かったので、交遊関係も広い。


昔から家族で何かが出来ないのは、

決まって幼い弟か、

そんな弟と比べても同程度に出来ない私だった。


だがそんな兄や弟が、私を小馬鹿にする事はなかったし、

兄妹三人、互いを貶めるような事もせず、

仲の良さに関しては一切問題がなかった。


私が彼らを常日頃から羨んでいたのは、紛れもない事実であって、決して変わることはなかったが、

私は挫けず、母を見習って努力をすることに勤めた。



学生生活の内、10年以上誰よりも真剣にやってきたその努力も、

高校を卒業する頃には、

6種類の楽器を自在に演奏する、ちょっとした有名人になった。


そんな私を、母はいつでも褒めてくれた。

母がずっと好きだった。



ここでの暮らしは18年。

母は昨日、殺された。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ