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17/21

今回の結末は・・・。

お待たせしました。

今回も少しでも楽しんで読んでいただければと思います!


「何をしているんです?」


そこに現れたのは教師の一人。


「俺が呼んでおいた」


お義兄様が私に視線を向けて言う。レオンハルト様もご存知だった様子。レオンハルト様は驚く私に視線を向ける。


「ここは学園だからな。私たちだけで解決するわけにはいないだろ」

「・・・そうですね」


教師の登場に戸惑うリーディアを横目にレオンハルト様は私に近づいてきて、私にだけ聞こえるような小声で話し掛けてくる。


「正直リーディア嬢の言っていることは可笑しい。お前が彼女を傷つける理由もない。俺たちだけで片付けても良いんだが、学園内で起こったことだからな」


学園では生徒は平等であることを掲げている。一応。完全にそうとは言えないのは、どうしても意識的に差は出てきてしまうから。

それでも学園内であれば、公爵だろうと男爵だろうと生徒は生徒。王族であってもそれは変わらない。


しかも今回は怪我人まで出ている(自傷だけど)そうなれば生徒だけで片付けるわけにはいかない。

納得出来るけど、ではさっきのやりとりは何だったのかと不思議に思いレオンハルト様を見ていると、レオンハルト様は少しばつが悪そうにしながら教えてくれる。


「この後、事情聴取があるだろう。そのものの目撃者はいない。だが初めに駆けつけた俺たちにも話も聞かれるだろう。その時二人から聞いた話を伝えられれば、印象も変わってくるだろ」

「確かに・・・」

「・・・その、悪かったな」

「え?」

「お前のことは信じていたが、結果的にお前には嫌な思いをさせてしまった」


レオンハルト様は眉を寄せて自身も苦しそうに話している。


「・・・嫌な思いもしましたが、レオンハルト様が真っ直ぐに私を見てくださったことで、勇気を貰えました。だから、大丈夫です」

「・・・そうか」


私の言葉にレオンハルト様はほっとしたように表情を緩める。

リーディアは何かを教師に訴えているようだが、教師は困惑した様子でありながらも話を個々に聞くとして譲らない。

ここの教師は公平に生徒に接するよう厳しくなっている。今回はそれに助けられた。




その後、私たちは一人ずつ教師に呼ばれ、個室で話をすることになった。

もちろん私はやっていないから、あの時のことを正直に話す。教師からはいくつか質問があったが責められるようなことはなく、一時間もしない内に終わった。教師からは後程、今後の待遇について通達すると言われた。




結果私は特に処罰はなし、リーディアは五日間の謹慎となった。

当然と言われれば当然の結果なのだけれど。


後から聞けばリーディアは主張を百八十度変え、記憶が曖昧で気が付いた時には切りつけられた後で、目の前にアーネストがいた為アーネストに切りつけられたと思ったと話したらしい。

もちろん教師はレオンハルト様やお義兄様にも話は聞いているわけで・・・リーディアに限っては二回事情聴取が行われた。


また傷を手当てした教師から、他の人まして正面にいた人物から切りつけられた傷ではないと遠回しに自分でやってのではと言われたが、それでもリーディアは覚えていないと言って意見を変えなかった。



学園は結局、目撃者がいないことやリーディアの精神も正常ではないと判断し、騒ぎを起こしたことと合わせてリーディアは謹慎となった。


ちなみにあの時、他の人が来なかったのはレオンハルト様たちが入らないようその場にいた人たちに言ったからだ。人が増えれば騒ぎは必然大きくなると考えての判断だったようで、それでも色々な噂が流れたが、私は普段通りだったしリーディアも謹慎が解けてからも詳しく話さなかったことで、すぐにそれもなくなった。


一つ不思議だったのは何故あのタイミングでレオンハルト様たちが現れたのかだが、聞いたらすぐに答えてくれた。


レオンハルト様とお義兄様が学園内を歩いていた時、レナイナとソフィアに会い、二人に声を掛けたところ私が一人で図書室にいることを知った。二人に会う前にリーディアがいつもとは違った様子で図書室に向かったと話している学生がいたようで、それを聞いて嫌な予感を覚え慌てて図書室に向かったそうだ。


レナイナたちにも今回のことでとても心配されてしまった。二人には心配を掛けてしまったことの謝罪とお礼を伝えた。二人からはこれからは一人になることはないように充分気を付けるよう言われた。


心配してくれる友人がいて、頼りになる家族がいて、信じてくれる婚約者がいる。それを壊されるわけにはいかない。

私は改めて気を引き締め学園生活を送った。




そして、明日はとうとう最後のイベント。ゲーム通りなら私が断罪される日となった。


この話もあと少しです。

今月中には終わりそうです!

良かった・・・。

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