第14話 Seeds of intelligence and eggs of the devil .
一章後半、Start
「電子頭脳…か」
ただのパソコンなら増設できないからな…まだ上があるだろう。
スキルステーションを操作してさらなる強化を図る。
「殆どのスキルが消えている…いや、素材になったか。スキルを殆ど消費したんだな…」
得体の知れないこのスキルに殆どのスキルを持っていかれたのは痛いが、更に強化しろとさっきの未来の相棒も言っている気がする。
ならば答えは一つ…
「分身体を生贄に捧げるか」
絶対付与は反応していなかった。
仕方なく分身体と残りのポイントを消費し滞りなく強化完了。
立ちくらみがしたがそれ以外に問題はなさそうだな。
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名前 わかめ
種族 人族
職業 異世界のバトルマスター
レベル 90
ステータス
攻撃力 9100
防御力 4550
素早さ 6825
魔力 6825
スタミナ 4550
器用さ 2275
オリジンスキル
絶対付与
触れたものにどんなに理不尽でも矛盾していてもその効果を付与できる。残り10/10
強化電子頭脳
命令を入力する事により、様々な事を実行できる。
アプリケーション▽
スキル
魔改造
適正武器
双剣巨大槌 両手棍 薙刀
双回転銃狙撃銃 機関銃
ウェポンスキル
高速変換
双剣のみ、無限加速連撃
巨大槌のみ、惑星破壊
両手棍のみ、そして誰も話さない…
薙刀のみ、完全反射
銃火器のみ、サーチアンドデストロイ
同じく、クイックリロード
同じく、フルバースト
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「デスクトップ…キーボードでもあるのか?」
そう思い何気なく手を払うと…空中に何か出た。
空中浮遊する半透明の文字盤…いや、キーボードだ。
試しにEnterを押すと…
「…仮想デスクトップってやつか」
なんと、画面とマウスも現れた。
設定画面で確認したが、入っているOSは【オーシャンシステム】といい、偶然かわしの名前と似ている。
「…ファイルでも開いてみるか」
無限収納が吸収されてもはみ出すモノがないのなら何処かにはあるはずだよな
収納を開くと、確かに<無限収納>の欄がある。
開くとこれまでに詰め込んできたモノ達が表示された。
ソート機能もあってモノを探すのには便利そうだ。
取り出すのには操作する必要が……
「…無いな。あると思えばそこにある」
これまで通り直感的に能力を使用できるらしい。
再格納も問題ない。
分身体の負荷も7体までならかなり軽くなった。
問題の鑑定だが…それも見つけた。
名前は検索となっていたが、これまでの鑑定機能に加えて地球のインターネットへの接続が可能になった。
つまりは疎遠となっていたソシャゲや、ネットサーフィンもできるということ。
勿論、動画で武道の勉強もできるだろう。
「……」
驚きを隠す暇もなく早急に地上へ戻り、またダラけきっていた二人に検索のことを伝える。
「…わかめ、詳しく」
「場合によっては拷問も辞さないからな」
「待て待て…恐らくこれはわし専用だと思うぞ」
「…御主人様、なんの話をされてるんですか?」
この世界の双夢にも理解できるように説明する。
…といっても、詳しいことはなにも説明してはいないが。
「御主人様達の世界の道具ですか…そして何処にいても情報の閲覧と発信が可能…」
「その適度の認識でいい。無理に知る必要はないしな」
「…それで、双夢は何か知ってるの?」
「っとそうでした。オリジンスキルにはいくつかコピースキルを作れるものがあって…」
コピースキル。
その名の通りオリジンスキルを同等の性能で配布する…わけではなく、ある程度劣化させたものを分け与える。
「特徴的なスキルは基本的にできるらしいです。御主人様の異世界の道具の名前を冠したスキルなら可能だと思います」
「探してみるが…あるかは知らないからな」
ステータスのアプリケーション欄からそれっぽいものを探す。
命令入力、演算制御、付属機器……付属機器?
「…携帯機ならある」
「一番それっぽいな」
「とりあえず出せ。そして私に早くあの子達に会わせろ」
「はいよ」
裏面に菱形が四つ集まったようなマークをあしらった○padのような板。
電源も問題なく入った。
「わかめ、人数分出せ」
「………はいはい」
特に個数制限は…なさそうか
「よっしゃこれでマトモにソシャゲができる」
「ふふ…無課金だったけどこっちだったら課金しまくっても文句は言わせない…」
「……えっと…BOYさんとしゃけちゃんは大丈夫なんでしょうか…」
使い方がわからずタブレットを眺めていただけの双夢が言う。
確かにこいつら側から見ればおかしく見えるよな…
「大丈夫だろ。こいつらは今使えなかった分の揺り戻しに襲われてるだけだ」
わしは携帯も家に置いてきたしな。
少し使えたぶん反動がでかいのか
「…とりあえずお前らの携帯も貸せ。接続できるもしれん」
恐らく同期できるはずだが…
「…わかった」
「…ほい」
「ありがとさん」
接続機で現れたアダプターから生えているコードを差し込む。
ロードは…数分くらいか
無事にできてよかったな
「ンー?なんダカ面白そウナこトやッテるナ」
ドールが音を聞きつけてやってきた。
「ああ、ドールか。お前もわしのコピースキルいるか?」
「…コピースキルか……ワタルのもノならモラおウ。」
ドールにタブレットを手渡し、電源をつけると…
「…っぅ!?」
頭に分身体とは比較にならない程の激痛が走る。
「どっどうしました御主人様ぁっ!?」
思考が追いつかない。
逆に考えろ…何も考えるな………
「……はぁっ……はぁっ………」
なんだったんだ今のは…脳が焼き切れるかと思ったぞ…
「急にどうしたわかめ」
「…いつにも増して変やな」
暫く耐えていると痛みは引いてきた。
なんだったんだ…
ふと画面を見ると同期がそろそろ終わりそうだ。
「…このタブレット電源つかないんだけど」
「不良品渡すな」
「そんな事ないと思うが…ぐぅっ!?」
今度はさっきと比にならん痛みが…っ!?
「またかー?」
「今度は何?」
今にもはち切れそうな脳から全身に熱が廻る。
「ガフッ…」
「……わかめから湯気でてない?」
「流石に気のせいだろ………しゃけ、一応氷で冷やせ」
「わかったー…ってすぐ溶けたんだけど!?」
っ……なんだ…
「仕方ない…氷風呂作るか…」
「池に入れた方が早くない?」
「…確かに。触れたくないから浮かせて入れろ」
身体が…浮いてる…?
「そいっ」
今度は飛んで…
「うわっぷ!?」
冷えっ!?
「待てっ!?服着たままじゃねぇかっ!?」
着衣水泳とかクソめんどくさいんだよ!
「…あ」
「あじゃねえっ!」
なんとか池から這い上がる。
いつのまにか熱は引いていた。
「……ねぇ、水位が目に見えて減ってない?」
「水の跡を見るに四分の一ぐらい減ってるな」
どれだけ熱が篭ってたんだ…蒸発しすぎだろ…
「ワタル、前のコトモあル。ステータスを確認しロ」
「…あー…そうだな」
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名前 わかめ
種族 人族
職業 異世界のバトルマスター
レベル 90
ステータス
攻撃力 9100
防御力 4550
素早さ 6825
魔力 6825
スタミナ 4550
器用さ 2275
オリジンスキル
絶対付与
触れたものにどんなに理不尽でも矛盾していてもその効果を付与できる。残り10/10
拡張電子頭脳
命令を入力する事により、様々な事を実行できる。
アプリケーション▽
スキル
魔改造
適正武器
双剣巨大槌 両手棍 薙刀
双回転銃狙撃銃 機関銃
ウェポンスキル
双剣のみ、無限加速連撃
巨大槌のみ、惑星破壊
両手棍のみ、そして誰も話さない…
薙刀のみ、完全反射
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アプリケーション▼
[命令入力]
物質
魔力
魂
娯楽
射撃
投擲
分身
取引
姿
[#error#]
[演算制御]▼
高速演算
+超速演算
+時空之超越
並列処理
[付属機器]▼
文字板
操作機
接続機
取込機
画面
携帯機
[通信]▽
[収納]▼
無限
共有
既式
[検索]▼
Earth
Regerth
[定型式《Preset》]▽
[基本]▼
制御
指定
+複製
+削除
+移動
+切除
+貼付
[Lock]
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「……ねぇ、私たちのスキルも無くなってるんだけど」
「うわマジだ」
……わしは知らないからな
「ほら見てよ」
「俺のもな」
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名前 |BOY≪ボーイ≫
種族 人族
職業 異世界の作成者
レベル 90
ステータス
攻撃力 6825
防御力 6825
素早さ 4550
魔力 9100
スタミナ 4550
器用さ 9100
オリジンスキル
全世界取引
金を使い、全ての世界の鉱物、食材、建材、工学部品、消耗品を売買することができる。
コピースキル
携帯電子頭脳
魔力を通じ様々なことを実行できる。
アプリケーション▽
スキル
瞬間防御
適正武器
片手剣片手斧細剣大盾
ウエポンスキル
高速変換
片手剣のみ、完全切断
片手斧のみ、王者之処刑
細剣のみ、無限加速刺突
大盾のみ、全方向防御
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名前 しゃけ
人族 人族
職業 異世界の魔法使い?
レベル 90
ステータス
攻撃力 2275
防御力 2275
素早さ 4550
魔力 9999
スタミナ 2275
器用さ 6825
オリジンスキル
想像魔法
想像だけで魔法を撃て、魔力消費も小さい。
コピースキル
携帯電子頭脳
魔力を通じ様々なことを実行できる。
アプリケーション▽
適正武器
両手杖片手杖弓
ウエポンスキル
弓のみ、隕石矢
同じく、火矢
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「ほらな」
「…なんか申し訳ない」
…いや待て、もしかして…
「うちの拡張電子頭脳に吸収されたのか…?」
取引はBOYのスキルのはずだ。
それがこれでも使えるようになっているなら…連結したということか
「試しに無くなったスキルを使ってみろ」
「…なら鉄の剣でも作るわ」
BOYが鉄塊を取り出し何度か捏ねたり擦れば簡素な鉄の剣の完成だ。
「…あ、出来た」
「やっぱりか」
スキルを吸収したが元のスキルのように使用できると。
逆に言えばわしも…
「よし、銀のナイフだ」
ふふふ…これなら暇つぶしも簡単になるな…
「御主人様ぁ…スキルが…私のスキルが……」
「あァ、スキルが消エテるナ」
「待て待て二人共、ステータスから消えただけで統合されただけだ。これまで通りスキルは使えるし、それに加えてわしらのスキルも使える。損になることは何もない筈だ」
双夢をなだめて使用できることを確認。
魔刀は使ってみたかったんだよな…
居間に帰って双夢にタブレットの使い方を教える。
レシピサイトを教えた途端少し興奮していたのは…レパートリーが増えるからか?
「ありがとうございます、御主人様」
「別にいい」
池で遊んでいた二人も今水位が戻るまでここにいる。
服が濡れてないのは…魔力の塊だからか?
「はやくみずもどしてよー」
「やだ。今日はもうゲームしかしないから」
「お願いしますしゃけさん」
「……はぁ…分かった…わかめ、周回しておいて」
「あいよ」
次はどこに行くか…南に行くのもいいな…
「…ん?」
コップが…揺れて……
「BOYと双夢ッ!割れ物を全部収納しろ!地震だ!」
咄嗟に絶対付与で家に不壊を付与したが…揺れは防げなかった。
「うおおっ!?」
突き上げるような揺れで体が浮き上がる。
「いっ!?」
…そのまま着地できず、ちゃぶ台の角に頭をぶつけて意識を手放した…
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さて、俺様の出番だ
我は未だ封印されし…汝…
怒りは出番まで溜めるがよい
私はかなり前から働いてるし…そろそろ休みたい…
貴殿の働きには日頃より感謝している
頑張れー魔王様ー
貴様の応援は心なしか癪に触る
仕事があるなんて羨ましい…ワタクシはもう終わってしまいました…
…早く終わったのなら良いではないか
ホッホッホ…我らが神を呼び醒す供物集めは如何ですかな?
魔王たるこの俺様がヘマなんて初歩的なミスはしない
頼みましたよ、魔王。
我らの悲願が達成される時も近い…!




