第3話 入学式2
すねてるセントを励ましていたら入学式が始まった。お偉いさん方の話は長いから割愛する。まあ、つまんなかったとだけ言っておこう。
「おい!アルファルド次生徒会長だぞ!」
「そうなんだ。」
なぜだかセントが興奮している。うっとおしい。あと静かにしてほしい。
「お前知らないのか、生徒会長めちゃくちゃ有名なんだぞ」
「なんで?」
「はああーしょうがないな俺が教えてやるよ!感謝しろ!」
「ミア、生徒会長のこと知ってる?」
「は、はい」
「どんな人か教えてくれないかな?」
「わ、わかりました」
いや、やっぱこの子良い子だわ。なんというか癒される。
「生徒会長は5大貴族、メイオール公爵の次期当主シルマ-メイオール様です。星痕魔法はメイオール家に代々伝わる、「武器を持たぬ者」です。また、属性魔法も2種類使え魔法士としても有名です。また、とても美しいと聞いています。」
なんだその完璧超人は。
「ずいぶん詳しいんだな」
「は、はい。私あのような人になりたいと思って」
「そっか、がんばってねミア」
いやー癒される。思わずニヤニヤしてしまった。するとミアがこっちをじーーと見てることに気づく。
「どうしたの?」
「い、いえアルファルド様の笑顔が素敵だなと思って,,」
そういったと思ったらすぐに顔を真っ赤にして
「ごごめんなさい、忘れてください」
なんか混乱してる、癒されるな
「わかった。あとアルファルドで良いよ」
「わ、わかりました。アルファルドさん」
呼び捨てでいいのに。
「あのーお二人さぁーん」
「あ、ごめんごめん。忘れてた。」
「呪ってやる」
そんなことをしていると生徒会長の話になった。
「では、つぎに生徒会長の話。シルマ-メイオールさんお願いします。」
そう言われて彼女が壇上に上がった瞬間、新入生がざわざわしはじめた。
たしかに美しい。金を溶かしたようたな髪に空のような瞳、服の上からでもわかるスタイルの良さ。完璧だ。
「皆さん、こんにちは。シルマ-メイオールです。春のあたたかな日差しがふりそそぐ今日。我が学校にこのようにたくさんの新入生が入学してくれたことに喜びを感じます。」
そのあとの挨拶も貴族の淑女にふさわしい素晴らしいものだった。
「最後に皆さんがこの学校で心身ともに鍛えそして、「星の導き手」となれることを祈っています。」
話が終わり見事な礼を見せた彼女に拍手喝采が贈られたことは言うまでもなかった。
「いやーすごかったな生徒会長」
「まあな」
「すごかったです」
2人とも興奮が隠せないようだった。
しかし俺は別のことが気になっていた。
「なあ、2人とも」
「なんだ?」
「なんでしょう?」
「星の導き手ってなんだ?」
気まずい空気が流れる。
「お前マジで言ってんの?」
「もちろん!」
「ええええーーーー」
2人の声が重なった




