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プロローグ

なにかに目覚めた気がした。

 けれどそれがなにかはまだ分からない。一つだけわかること。それはこの状況は明らかにおかしい。

 街は炎で燃えていた。崩れた建物の隙間から炎が吹き上がり、熱と煙が喉を焼く。

見渡す限り、倒れた仲間たち。どこかで悲鳴が聞こえるが、すぐに消えた。

 「……助け、ないと」

 声が出ない。

 おれは仲間たちを圧倒した"それ"から目が離せない。そして、からだはピクリとも動かない。おれには普段から使っていた糸もなく、なにも残っていない。

 ーーもう終わりだ。

 その瞬間だった。視界が赤色で覆われた。だんだんと意識が遠のいていった。そのとき、体の内側でなにかが溢れでた。気づいたときには、目の前にいた"それ"も消えた。そして、額に妙な感覚が残っていることに気づいた。まるでなにかおぞましいものが生えてるような。それに、自分の手が赤く染まっていた。血だ。

 これは、誰の血だ。

 ーーいや。

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