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紫目のネイクとリルネット  ~変態王弟殿下は隅々までねっとりと甘やかに愛したい~  作者: 鳳雷石 貴紬桃


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6/6

包み込むように…噴水前で

朝食後、ジーザスは部屋を退室した。

ジーザスがいなくなり、騒々しさがなくなった頃、リルネットの両親がネイクとリルネットに会いに来た。

両親は、リルネットに今回の婚約の話や、まもなく入学する学園の話をした。

ネイクにも娘をお願いします、と頭を下げる。

リルネットは両親の話しを聞き頷く。

一見するととても和やかな雰囲気である。

娘を思う両親が娘に会いに来た、表面的にはそう感じ取れる。


  ──紫目のリルネット。──


リルネットが産まれた時、両親は自分達の子供というのに紫目を持っている子供というフィルターを外すことが出来なかった……産まれたときから魔力量あふれていた為、自分達の脅威となると感じたのだろう。

リルネットが産まれたとき、赤子のリルネットを地下に閉じ込めた。

非情な行動を我が子にしたのだが、過去はどうであれ、今は娘として大事にしているかのようにみえる。

莫大な魔力量を持ち非常に有能な紫目のリルネット。

地下に閉じ込めていた子供は、地下から出てきた時、とても美しく穏やかであった。

リルネットは、想像を絶するほどの莫大な魔力量を持ちながら、魔力のコントロールは完璧で、何事にも熱心に取り組む非常に真面目で、両親に逆らうことなく従順な子供だった。

数多の魔方陣、薬を作り領民達を救った。

そんなリルネットをネイビス家は存在には扱えなくなったのであろう。

純粋に、親が子を思う愛情だけではなく打算的なものを感じ取れる。

─3年間地下に閉じ込めていたという事実をなかったかのように振る舞っているリルネットの両親。

リルネットは全ての事を鮮明に覚えているのに……だ。

ネイクは心の奥底では、薄汚れた物を見るように見つめていたが、それでも曲がりなりにもリルネットの両親なのだ。

ネイクがリルネットの両親に冷酷な対応をしたらリルネットが悲しむだろう。

その為、ネイクはそれ相応のそつのない対応をするのだ。

リルネットは終始両親を思い優しい口調で話をする。

そしていつものように、美しく微笑むのだ。

ネイクは、リルネットの傍らにぴったりと寄り添う。

そしてさりげなくネイクがリルネットの良い匂いを確認し、自らの心を落ち着かせていた。

両親達との面会を終えた後、軽く昼食をすませた。

昼食後は敷地内の温室に行くこととなった。ネイクにエスコートされながら温室まで向かう。

通路の両脇には様々な紫色の花が咲いていた。

リルネットの目の端に薄い紫と濃い紫の花が写りこむ。濃い紫色の花とネイクの瞳の色。

花はリルネットの心に栄養を与えてくれるかのようだ。

少し歩くと大きな噴水があり、噴水の前に立ち止まると、水しぶきが陽の光に照らされてキラキラとしていた。

リルネットよりも骨張った硬いネイクの手から温もりを感じる。

花や噴水を見ていると自然と笑顔がこぼれるのであった。

そんなリルネットを、ネイクは優しく包み込むように抱き締める。ネイクの手がぴったりとリルネットの頭から背中を抱き寄せる。

暖かな日差しと噴水の水の音と……

リルネットは、そっとネイクを見つめた。

ネイクの銀色の美しい髪の毛と、ネイクが用意してくれた銀色のドレスとが、重なりあい融合していき、一つになっていくようだ。

ネイクの瞳は、少し沈んでいるようにみてとれた。

リルネットは白く滑らかな手を、そっとネイクの頬に当て手のひらで優しく撫でた。

ネイクが少し首をかしげるとリルネットの瞳の色に似たピアスがキラリと光る。

ネイクは、リルネットのおでこにチュッとキスをし、頬にもキスをした。

髪型をハーフアップにした為、リルネットの可愛らしい耳が丸見えだった。

思わず、吸い込まれるかのように、可愛らしい耳にチュッと軽くキスをし、その後ネイクの舌でペロリと耳を舐め上げる。

リルネットは、耳にもこんなにも神経があったのかと驚きながら、耳からの心地よさに酔いしれそうになる。

ネイクとリルネットは互いを見つめ合い、互いに引き寄せられるように唇と唇を重ねた。

少し離れたところで、二人を見つめていたルイジア。

まるで一枚の絵画を見ているかのようだ。

荒ぶる蛇の神と、清らかな女神が美しく接吻しているかのようだった。


──第7話に熱く続く


 





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