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その2
「俺、今生活保護受けてるんだ」
「は?」と、私は聞き返しました。
二十年ぶりに突然訪ねてきたと思ったら、何を言い出すのか。
私はしばらく彼の顔をじっと見ていましたが、どうやら玄関先で聞く話ではなさそうだと思い、彼を家に上げました。
「いいの? 悪いな」
そう言いながら家に上がる彼を、自分の部屋に通します。
パイプ椅子を引っ張り出して座らせると、私は妻のいるリビングへ向かいました。
妻も彼のことは知っていて、時折思い出したように二人で彼の話をしていたものです。
事情を説明すると、
「じゃあ、泊まってもらいましょ。今夜はお酒お酒!」
と、やけに嬉しそうでした。
初詣の予定は、どこかへ消えてしまったようです。
飲み物を頼み、私は自分の部屋へ戻りました。
ここで、彼と私の関係について少し触れておきます。
彼とは同い年で、知り合ったのは二十五歳のとき。
共通の友人を介して出会いました。
当時、私と高校時代の友人とでバンドを組むことになり、私はギター、友人はベース、そしてその友人がドラマーとして連れてきたのが彼でした。
そこから、腐れ縁のような付き合いが始まったのです。




