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プロローグ

どんなものを見ても当然としか思えない、寂しさを孕んだ時代———。


 薄暗い部屋の中、重たい身体をどうにかして起き上がらせ、テーブルに手をかざす。起動させたホログラムが映し出すのは見慣れた女性アナウンサー。

伝えられる事といえば、専ら政治家同士の小競り合い、タレントの浮気報道、そしてブレインチップに関することである。


【ブレインチップ】

———世界的大企業であるフォルトゥナ社が数十年前から行っている一大プロジェクト———

試験的に一部の人間には、すでに処置が施されているという。


 ブレインチップを脳に埋め込むことで、思考するだけで即座にインターネットへの接続、通話、そしてメッセージなどの日常に必要な殆どのツールを自由に使う事ができる。


 脳に接続している状態でのみ機能し、所有者が死亡した場合には、システムが自壊する仕組みが働き、情報が漏洩することもない。


 身体の隅々までを把握するその存在は、病気を逸早く検知したりと医療面においても期待されているのだから、一見してリスクを感じさせるのにも関わらず、人々に受け入れられているのも納得がいく。

幼かった私は、誰よりもこの代物を欲していた。

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