【第四話】果たして、彼の勝敗は…②
新しいパソコンをgetして、ゲーム実況の編集がはかどります。ただし。モニターはまだ届いていないので今使っているモニターは約20年前の代物。もう一度言います。20年前です。みなさんもご一緒に。「20年前!」
家。それは誰しもが求める最高の空間。学校とは違い、邪魔な人間はいない。それに、インターネットが普及した今ではこの最高の空間で授業を受けたり、映画を見ることができる。なんて便利な時代なんでしょう。
「これだ!」
悠人は突然叫んだ。やめてほしいものである。
「急に大きな声出さないでよ汚いな」
「ん?あれ?純恋さ…ん?」
(今汚いなという単語が聞こえた気が…)
奈々実&さくら先輩の家に行く準備をしている純恋にそう告げられてしまう悠人。
「なんかあいつにあってからお前変じゃないか?敬語になったりならなかったり…」
「あいつって?」
「玲奈」
「…そ、そうかな〜?まぁそんなことどうだっていいよ!とりあえず行こ!」
「うんそうだなどうでもは良くないけど行くか」
しばらく歩いて、近くのコンビニについた。そこには私服姿の玲奈がいた。普段学校で制服姿しか見てない人からすれば「天皇陛下万歳」なのだろうが、少なくとも悠人は見慣れている。
「玲奈さん…すごい、ですね」
「えぇ〜そ〜お〜?ってか!さん付けムズムズするからやめて!」
「出会っていきなり大声を出すなよ恥ずかしいな」
「んもー相変わらずたなー悠人は」
「じ、じゃあ玲奈。合流したところだし、行きましょうか」
「え?僕は?」
「何だよこの状況」
悠人は思わず呟いていた。二人の荷物を持たされ、トボトボ二人の後を追う。
「僕、行く必要あった?」
そして…
コンビニから十五分ほど歩いただろうか。二人はとあるマンションの前で止まった。
「ここか?」
悠人が尋ねると二人は驚きを隠せずにいる。
「す、すごい…」
「ほ、本当にここであってる…?」
まぁ無理もない。だってもう見た目がホテルだもん。すんごい値段が高そうな。別に、カップルが休憩しそうなところではないが…
「ていうかこれ、すごく入りづらい…」
「そうだな。…そういえば純恋って今までどんな家に住んでたんだ?」
「普通にアパートで暮らしてた。だから悠人の家はどちらかと言うと快適かな」
「そうか。なら良かっ……あれ?あそこにいるの夏輝じゃね?」
そういって向こうを歩いている男の人を指差す悠人。二人の視線が悠人の指先に行く。その視線に気がついたのか、男の人は大きな声で言う。
「あれ?悠人達じゃん。こんなとこで何してんの?」
(そうか。こいつは家に入り慣れてんのか…)
「ちょっと入りづら…」
そう玲奈が言いかけたが、悠人がそれと同時に言葉を被せる。
「ちょうど今来たところだ。早く入ろーぜ!ダッシュダッシュ」
すると玲奈が小声で悠人に言う。
「ちょっと、なんで…」
「いや別に…僕たちが貧乏だってことがバレる…」
するとハァハァと息を切らした夏輝が来た。
「よし、じゃあ入ろうか」
そう言って、四人でマンションの中に入った。
入った瞬間、すごかった。
エントランスホールが、もはや高級ホテル。だからカップルが休憩しそ(以下略)。
「入ってみるとすげーなここ。旅行しに来たって錯覚しそうだ」
「そだねぇ〜」
「夏樹、板倉先輩達のところへ案内してくれ」
そういって四人は「四十六号室」と書かれたドアの前に着いた。
「ここか…」
心の準備ができていない悠人。謝ることに対して抵抗はないのだが…やや気まずい関係なのでどう話を切り出すべきか、と考えていた。
すると玲奈がこう提案してきた。
「先に悠人が部屋に入って謝ってきなよ。謝り終わったら私達も行くから。そのほうがいいでしょ?」
「確かに…そうかも」
「悠人。頑張れ。許してもらえるといいな!」
夏樹さんなんか怖いんですが!?
「えぇ…じ、じゃあとりあえず行ってくる?」
なぜか疑問形で返事をしながら恐る恐るインターホンを鳴らす。そして他の三人は自販機コーナーに身を隠した。
「はーい、あ、悠人くんじゃん。来てくれたんだ〜。夏樹達は?」
「あ、あぁ〜えっと、人の家でトイレ借りるの迷惑だからって…その…トイレに…」
「あーね〜。とりあえず家に入ってよ!」
突然そう聞かれたため、若干テンポが遅くなってしまったが、奈々実はそんなこと気にせず家に招き入れる。
ガチャ
静かな廊下にドアの音が鳴り響く。
ドアを開けると私服の奈々実が立っていた。
「いらっしゃぁ〜い。どうぞ上がって〜?」
「お、お邪魔、します…」
女の子の家に上がるなんて、いつぶりだろうか。
(いや余計なことは考えるな夢咲悠人。謝罪の気持ちで心をいっぱいにするんだ!いっぱいいっぱいいっぱい…は?)
悠人は立ち止まる。まぁ無理もない。だってここはホテルだもの。グアムとかハワイにありそうな高級ホテルだったんだもん。うんうんしょうがない。
「えぇ……」
(ヤバすぎだろどんだけ金持ちなんだよ!!)
そう考えながらリビングの椅子に腰掛ける。マンションというか、もはや普通の一軒家のリビングより広いかもしれない。
「悠人くん、何か飲む?」
「あ、お構いなく…」
「はい、これサイダー」
「早いなおい」
奈々実からペットボトルのサイダーを手渡される。
事前に準備とかをしてたのだろうか…
「他の人の分とか、大丈夫ですか?僕元々行かない予定だったので…」
「全然大丈夫だよ〜。ストックたくさんあるし」
(いや冷蔵庫のデカさよ)
部屋を見渡しながらキャップを外した瞬間…
プシュッッ!!!
と鳴り響いたと同時に、サイダーの中身が周りに飛び散り、悠人の手にはサイダーがたくさんついてしまった。
「いや奈々実先輩!僕に渡す前に振りましたか!?」
「いやそんなことしてないけど…」
「なにかしましたか?」
「普通に、最近暑いから冷凍庫に三十分くらい入れといて…」
「絶対それじゃないですか!」
炭酸が凍るとガスが膨張し、袋や容器の中の体積が増して開けるときに軽い爆発が起きるのだ。
「えっと…ごめんね?なんか…」
「いやいやそのくらい良いですよ。とりあえず手を洗いたいのですが…」
「あーえっとね。洗面所は玄関に一番近いドアのところだよ」
「ありがとうございます。お借りしますね」
そういって、洗面所に向かう。すると悠人は一つの違和感に気がついた。
なぜかドアの向こうからガサガサと音がする。最初は「誰かいるのでは?」と思ったが夏樹達もまだ外にいるはずなのでここにはいない。仮に誰かいたとしても問題はない。
(言うて洗濯機かなにかだろ)
ということでドアを開ける。
(……………)
どうやら大丈夫じゃなかったらしい。
ドアを開けたら、バスタオル姿のさくらと目が合った。
どうやらここは洗面所兼お風呂場らしいです。せめてお風呂場ってことを伝えてほしかった今日この頃である。
「すみませんでした」
「………」
そう言いつつドアを閉めようとしたが…
その「すみませんでした」がやや大きかったせいか、外にいる夏樹達に聞こえてしまった。
悠人がさくらに謝ったと勘違いした夏樹達がすぐにドアを開けて入ってくる。
「!?」
「え?」
「ぬぁにしてるんでしゅかぁ〜?ゆうとくぅ〜ん?」
「い、いや、これは事故…」
「死ねっ!消えろっ!さっさとドアを締めなさい!」
さくらにそう言われ、バタンとドアを閉める悠人。
「すぅ〜」
「警察呼びますね」
純恋からの。
「いやいや事故なんだって!!」
「おうおう悠人君よ。言い訳なんかするな」
玲奈の追い打ち。そして。
「無慈悲だ」
どんよりとした悠人。
「裁判を起こそうじゃない」
なぜか悠人はリビングで一人、正座をさせられていた。その周りには夏樹、玲奈、純恋、奈々実、さくらの順で悠人を囲んでいる。
「あ、あの……そもそも裁判ってお金かかるもんですし、できれば和解で…」
「お金ならいくらでもあるわ」
(あっそうじゃん…親父。一緒に寿司を食べる約束はなかったことになりそうだ。ん?焼き肉だっけ?)
「ていうか、なんで洗面所なんか来たのよ。いや、そもそもなんであなたがここにいるのよ。来ないって言ってたじゃない」
「い、いや、その、なんというか…さくら先輩に謝罪をしようと思い…」
「そんな言い訳は通用しないわよ。そんな心があなたにあるとは思えないもの」
(((確かに)))
夏樹、純恋、玲奈はさくらに同感。
(くっそこんなことになるんなら大人しく天国というなの家でごろごろにゃーんしとけばよかった)
「でも、とりあえずは謝ります。学校での件については、言い過ぎました。すみません。今回についても、どんな理由があろうとも『覗いた』という事実は変わらないので…すみませんでした」
「…まぁいいわ。あなたも反省してるみたいだし…だからと言って、許したつもりはないわ」
(まぁいいわ。とは)
するとここで奈々実先輩の助け舟が降臨。
「じゃあ、なにかしよ!夏樹、何したい!」
「え、えぇと…」
視線を斜め上に向けて考え込む夏樹。
「ゲームとかでいいんじゃないすかね」
「いや普通すぎ」
考え込む必要はあったのだろうか。彼女一人いない悠人に言われたくないだろうが。
「ゲームかぁ。私最近やってないなぁ」
「あれ?奈々実先輩ゲームするんですか?」
「うん!するよ!けど最近はやってないかなぁ」
「なるほど。どういう系のゲームをするんですか?やっぱり動物とかが出てくるよねフワフワした系ですか?」
「私はねー。FPSとかよくやるかな」
「え、FPS?」
FPSというのはいわゆるシューティングゲームだ。簡潔に言うと、銃を使って人を倒すゲームってことなんだが…
(奈々実先輩そういう系好きなの!?)
フワフワしたイメージが学校で会ったときからあったのですごく意外だ。
「夏樹はどんなゲームするの?」
「俺は…そうだな。強いて言えばレースゲームかな」
「あ、じゃあレースゲームしよー!」
するとここで悠人のスマホが震える。
(別に二人は楽しそうだし、さくら先輩とは…まぁ謝罪できたし、玲奈と純恋も話してるし…ここでスマホいじっても大丈夫だよな)
そう言いつつ、悠人はポケットからスマホを取り出して、何回かスマホを操作する。
(あ、しまった…今日ネットで注文したパソコンの部品が来るんだった…再配達してもらうのも申し訳ないし…だったら僕が取る行動は一つ)
「あ、あのー。これ以上お邪魔してもあれなので、僕はそろそろ失礼して…」
「悠人。『おにぎり』って知ってる?」
玲奈が突然悠人に問いかける。悠人が玲奈の意図を考えていると、玲奈が続けて話す。
「『お』は『女の子から逃げない』。『に』は『にんにく臭くても逃げない』。『ぎ』は『義務教育から逃げない』。『り』は『理数から逃げない』のそれぞれの頭文字を取った言葉だよ」
「いやあの、『に』意外意味わかんないんだけど」
「私は全部意味がわからないけどね…」
先程まで一緒に話していた純恋さえもこの反応。こいつの思考回路は僕らにはレベルが低すぎて理解ができないらしい。
「なに言ってるんだ。僕は荷物を受け取らなきゃ行けないから帰るぞ」
「あ、じゃあ私も帰りますね」
「え、なんで純恋まで…私を一人にしないで!」
(いやまじでなんで…そういえば合鍵渡してなかったな。僕が家帰って外出たらこいつが家に入れなくなるのかなるほどなるほど)
「ボッチのさくら先輩がいるじゃないですか」
「あ゛?」
「いや何でもないですすみません」
後ろから殺気がしたので謝っておく。いまのは全面的に悠人が悪い。
「でも私はせっかく来たんだし、もう少しお邪魔させてもらおうかな!」
「じゃあ、帰るぞ、純恋」
(ん?帰るぞ…?これは…怪しいですね)
玲奈の名推理。ここまで来ると玲奈が次にとる行動はなんとなく予想できる。なぜならそう
いうことをするやつだからだ!
四月というのに、太陽の光が強く、二人の肌に熱気を感じさせる。
悠人と純恋は、悠人の家という二人の家に向かっている。
「あぁぁ…なんか不自然じゃなかったか?」
「なにが?」
「いや…僕が抜ける理由は明確だったけど、お前は特に理由もなく抜けてきたじゃん。そこで玲奈あたりが不自然に思ってあとをつけてきてるんじゃないか?」
「ええぇ…?玲奈にかぎってそんな…」
「まぁ、そういうことをするやつだからな」
炎天下の下を歩いていると、流石に疲れてくる。どちらも運動部の人たちのような体力は持ち合わせていない。なので行くときに入ったコンビニで少し休憩することにした。
「あぁここは天国だ」
「何言ってんの」
「冷たい空気。冷たい飲み物。そして…」
そして…?
「冷たい純恋」
「涼しいね〜」
「おかげさまでな」
炭酸飲料を片手にそんなことを言う悠人。
(最近になって、純恋が僕に対して冷たい気がする…)
「まぁ、ここで立ち話をするのもあれだからひとまず家に帰らね?」
「そうだね〜」
と、二人でコンビニから出たその時だった。
「う、う、ゔ」
「「???」」
ドアの目の前にうつ伏せに倒れている少女がいた。
「玲奈!?」
(な、なんでこいつがここに......?だってこいつ、さっきもう少しお邪魔しますって...)
「ごめん、み、水...を……」
ゼイゼイ言いながら手を差し伸ばしてくる玲奈。このコンビニからさくら達の家までは相当の距離がある。なぜなら悠人達が歩いて十五分ほどなのに追いつかれている。恐らく玲奈が家を出たのは夏樹達に怪しまれるからすぐではないだろう。それなのに悠人達に追いついている。恐ろしい。
「あ、えっと……わ、私お茶持ってるけど……いる?」
少し敬語が混ざっているようなぎこちない文で優しさを見せる純恋。一方炭酸飲料を飲みながらゴミを見るような目を向けている悠人。天と地の差。
「も、貰う……」
純恋からペットボトルを渡され、一気に飲み干す。
「う、うめぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「はい、これ」
悠人が赤色の固形物を玲奈に差し出す。
「?」
「梅のグミ」
「その梅じゃねぇーわ!!」
「ていうかさ、今じゃないって言われるかもしれないんだけど、二人ともいい?」
頭にクエスチョンマークが浮いている二人に真顔で悠人は告げる。
「梅と海って漢字似てるよね」
キランと目を輝かせながら悠人なりのキメ顔で、悠人なりのイケボで。しかしタイミングという問題もあるがそれ以上に内容がうんちだった。
「水うめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「おいせめてツッコんでくれ」
「え、何に突っ込むの…?」
「なにか誤解してる気がするけど、うん。ツッコミ役がほしい」
「な、なんでやねん!」
純恋。勇気を振り絞りさっきの悠人のボケ(?)に対して突っ込んだ。
「あ、じゃあこれからは純恋がツッコミ役で」
「え、いや、なんで?私ツッコミとかできないんだけど…」
「この世界には二種類の人間がいる。ボケ役かツッコミ役かの二種――」
「ボケ役かツッコミ役か、悠人のことが嫌いな生物の三種類の人間」
「うん話が逸れるからやめような。ん?てか人間じゃなくて生物って範囲広すぎじゃね?僕ダンゴムシとかからも嫌われてる可能性あるの!?」
悠人に被せてくる形で話を逸らそうとする玲奈。
「えへへ〜」と言いながら笑っている玲奈は悠人の手元をチラリと見る。
「あ。私もなにか冷たいもの買ってこようかな〜。ふたりともちょっとまってて」
「冷たい純恋さんがいますけど」
そんな悠人の言葉をスルーし、玲奈はコンビニに吸い込まれていった。
玲奈がコンビニに完全に入ったのを確認し、悠人は「ふぅ」とため息をつき、純恋の肩をトントンと叩く。
「あのさ、多分このままだと玲奈のことだし僕の家までついてくると思うんだけど…どうする?やっぱりバレたくないよな?」
「まぁ、なるべくはバレたくないね。二人の親の事情だからって同棲してるっていう事実には変わりないもんね」
「んじゃあ、逃げる」
「え?」
と、純恋が声を上げたと同時に悠人は純恋の手を取り、走り出した。いきなりのことだったので純恋はとっさに声が出ず、コンビニがある道沿いから違う道に出たところで悠人に言う。
「ま、待って!」
悠人にとられた手を逆に引っ張り、力が釣り合い共に静止する。悠人も華奢な女の子を引っ張っていたのであまり強い力では引っ張っていなかったようだ。純恋が止められる程度で引っ張っていたので「もしも強引にやって拒否されたら…」なんて考えをしていたのかもしれない。
「事情を話したら納得して秘密にしてくれるかもしれないよ?」
「ま、まぁ一理あるかもしれないが…」
はぁはぁ息をしながら考える。
「バカにされるのは確実だな」
「あ、あぁ…確かに……」
今こうして二人で話している間にも、玲奈が来る可能性が大いにある。下手に玲奈が手こずらなければ、早くて数十秒、遅くても二分ほどでこちらへ戻ってくるだろう。
「とりあえず元いた場所に戻ろうか」
「そうね……」
コンビニ沿いの道に出たその時。コンビニから玲奈が出てきた。玲奈は二人がいなくなったことに気が付いたのかキョロキョロして二人を探してる。
「ふぅ」
今二人で戻ったら「私を置いて二人で何してたの!えっちか!いかがわしいことしてたのか!」とでも言われるだろう。いや別になにもないから拒否をすればいいのだが。
「ど、どうしよっか」
一緒に住んでいる事実を告白するか、はたまたその事実を隠し、いかがわしいことをしてたと勘違いさせるのか。究極の二択だった。
「うーん」と考える純恋。
「あ、いいこと思いついたよ!この究極の二択の答え!」
ゴニョゴニョと悠人の耳元でその答えとやらを囁く純恋。近くに純恋がいないので囁く意味はないが。というか周囲に人はいない。
作戦を伝え終わり、純恋は悠人から離れ、悠人は純恋に告げる。
「ファイナルアンサー?」
「ファイナルアンサー!」
わかるネタにはしっかりとのる純恋。わからないネタにはノリが悪い、とかそういうことではなく当たり前だができない。純恋は自分の好きなものをずっと好きでいる一途な人なのであまり流行りのものは見ない。結果的にノリが悪いと錯覚してしまうが、実際純恋はノリがいい。
チラっと玲奈の方を見ると何やらスマホで誰かに電話をかけているようだ。
「今のうちに作戦実行するぞ」
「うん!」
その作戦とは…
「走るぞ」
単純にさっきと変わらなかった。ただの競合突破だった。曲がり角を曲がる前に悠人はチラッと玲奈の方を見たが大丈夫そうだ。
「勝った」
一方その頃。玲奈はというと。
「あの二人どこいったんだろう」
すごく急いで買ってきたのであまり遠くへは行ってないだろう。
「それに悠人。電話にも出ないし」
悠人は年中マナーモードにしている。なにせ常にスマホを触っているので通知音で知らせる必要がないからだ。
そこでふと玲奈はスマホから目を離し、おもむろに正面に目を向ける。
そこにはピンクの文字で「HOTEL♡」や「18歳未満お断り」と書かれた建造物があることに気がつく。
「なるほど」
顎に手をあてて考えて自宅の方向に歩きだす。最後にホテルの方を見て言う。
「ふたりとも、イッてらっしゃい」
結局変な勘違いをされた悠人たちであった!
結論から言うと、悠人は負けである。
前書きで話した通り、くそ古いモニターを使っているので目が痛いです。二日後に来るらしいので我慢我慢…って。できるかぁぁぁぁぁ!ゲームもまともに楽しめない動画も見れない。もう無理だ…
まぁ私chromebook持ってるのでいいんですけど(は?)
はいというわけで!本日もここまで読んでくださってありがとうございました!それでは!最後にじゃんけんを!さいしょーはーぐー!じゃんけーん!
ぐー!
それでは!(?)