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【第三話】果たして、彼の勝敗は…①

最近スピーカーを某通販サイトで3000円で購入しました。安いので期待はしていなかったのですが…やりますね。

あれから一週間。純恋(すみれ)はスマホでレシピを調べながらご飯を作ってくれている。お弁当も、純恋の手作り弁当だ。学校での出来事はというと…

「えー、天ヶ瀬(あまがせ)さんすごーい」

純恋はクラスのトップの人間になってしまっていた。要するに、一軍女子だ。

『絶世の美少女』として、学年男女問わず噂になっていた。対して、悠人は逆だ。確かに陽キャではあり、一軍男子と絡んでいることが多いが、個人的には一人の時間のほうが好き、という思考回路をしているので休み時間はたいてい音楽を聞いて時間を潰す。

すると、悠人の数少ない友達、杉本夏輝が話しかけてきた。夏輝と悠人は小学校の頃からずっと学校が同じで、夏輝がこの高校を受験するからといって、悠人も同じくこの高

校を受験したのだ。

「そういえば悠人って天々瀬さんと仲良いよね。なにかきっかけでもあったの?それともたまたま仲良くなったってだけ?」

「ん、あぁ」

一瞬、迷った。同棲をしていることを言うか。しかしそれを言ってしまったらどうなるだろう。悪い未来しか見えない。それなら言わない方がいい。

「たまたまだ。本当に偶然ってやつだ」

「へぇ。意外だな。悠人が僕以外に友達を作るなんて思ってなかったからさ」

「まぁ、なんだろうな…ただの気まぐれだ」

「気まぐれ、か。まぁ悠人が言うならいろいろありそうだな」

「相変わらず、物分りが良くて助かりなぁ」

そんな時、夏輝がこんなことを悠人に告げた。

「そういや、俺彼女できたから」

「は?お前こないだ彼女欲しくないとか言ってなかったか?」

「まぁ、そうなんだけどね」

「ちなみに名前とか、聞いてもいいか?」

「{板倉奈々実|いたくらななみ}センパイ」

「センパイっていうところ、相手は年上なのか?」

「うん。去年から同じ風紀委員で活動してきて、ちょうど四日前だったかな?告白されたんだ」

「うおぉぉぉ。告白されるとかすげーじゃんお前!!」

実を言うと、悠人もモテていない訳では無い。告白も中学のときに何回かされたことあるし、どちらかというと「なぜか」モテている人間なのだが、悠人は彼女を作らない。そんな悠人でも少しびっくりすることがあった。純恋の件。あれは事故だ。いやもしかすると事件なのかも。

「えー?」

「うわびっくりした」

川上玲奈(かわかみ れいな)。悠人の幼馴染だ。

髪は金髪でいかにも不良のような見た目だ。しかしそれは髪色だけであって、顔は純恋ほどではないが平均以上のものを持っている。脚も長く、胸も…まぁって感じだ。

ただ、十二年間一緒にいるのにラブコメ定番の恋愛劇が繰り広げられたことは一度もない。

「初耳なんだけどー。夏輝って付き合ってたんだ!」

「え、まぁうん。あちゃー聞かれちゃってたかぁ」

そんなに驚くことか?だって…

「いやこいつめっちゃ近くにいたよ?なんなら夏輝の真後ろにいたよ?」

「はにゃ」

「なにが『はにゃ』だわ!!」

「いや知らん」

「僕も知らんし…」

相変わらず日本語が通じないやつである。

「てかてか!このキモい童貞(悠人)のことは置いといて、夏輝は奈々実先輩のどこが好きになったの!?」

「誰がキモ童貞だ誰が!お前だって処女じゃねーか!!」

「残念でしたー!私はもう卒業しちゃってますー。処女じゃありましぇーん!」

「なら今度からお前のことは『痴女ビッチ玲奈』と呼ばせてもらおう」

「はぁぁぁぁぁあ?」

すると今まで空気だった夏輝がこの意味がわからない戦いに終止符を打った。

「卒業してようがしてなかろうが、特に変わるものはないからいいんじゃね」

「「……」」

さすがです夏輝さん。なぜ貴方様に彼女がいて僕たちにいないのかがよ〜くわかった気がするよありがとう。やはり経験者は違うな。

(あれ、でも僕にも彼女がいたような…うーん。僕のこと好きって言ってくれた割には…ちょっと聞いてみるか)

「ごめん、用事あるから抜けるわ」

「おっけ。また後でな」

「あれ?もしかして、ムラムラしてきちゃった!?私をおかずにしてオナn……」

「おっとストップストップ。これ以上女の子が言っちゃメッ!でしょ?てことで言ってくるわ」

そうして、悠人は純恋の方に向かおうとしたのだが…

(そうだ、純恋にクラスメイトが群がってるの忘れてた)

そんなことを思いながら、ふと、純恋の顔を見る。すると純恋は、悠人の視線に気がついたのか、悠人に視線を向ける。そして何かを察したように、純恋は…

「あ、待って!…今日の昼休みに用事があるの忘れてた!ごめん!一旦抜けるね!」

そうして純恋は指を悠人に向けて、かつ他のクラスメイトにバレないよう気をつけながら、人差し指を上に向け、教室をあとにした。

(上?…あー。そういうことね。りょーかーい)

そうして悠人は教室を出て、三階へ階段で登るのだった。それが本当に純恋が伝えたかったことなのかはわからないが…

悠人たち二年生は二階なので一階分しか登らない。なので悠人は、三階なんて久しぶりに行くなと思いながら階段を登る。

登りきった先に、純恋が立っていた。

「どうしたの?なんか私と話したそうな顔してたけど…もしかして私がみんなと話してたから嫉妬しちゃった?」

「嫉妬しちゃったな。元々僕は独占欲が強いんでな。それはそれとして、僕らって付き合ってるのか?」

適当に促しておいて早速本題に入る。

「え?まぁ確かに…てかそもそもの話なんだけど、悠人って付き合いたくないって思ってるでしょ」

「え…?」

「そしたら私達が付き合う意味ってそんな無いんじゃないかな。悠人が好きになってから付き合おうよ」

「…それもそうだな。けどまぁ、少なくとも今の話は僕が純恋のことを好きになったときだからな」

悠人がいたずらっぽく言う。相変わらず性格が悪いやつだ。そして純恋も悠人と同じように笑う。

「もーー。悠人が私のことをかわいいって思ってるのは知ってるんだからね?」

(あれ?今気がついたけど敬語が…)

と、思う悠人と同時に。

(やっぱり…違うんだ…)

そんなことを考える純恋。

そして、悠人が目を細めて言う。

「前から思ってたけど女の勘ってどういう原理なんですかねぇ」

「まぁ、私はいつまでも待ってるよ。あなたが私に告白して私を幸せにすることを」

純恋は冗談っぽく言う。これが心から言っているのかは分からない。

「それじゃあ別の方法で幸せにしようかな」

悠人がいたずらっぽく言うと、ここにいるわけも無い人物の声が響き渡った。

「彼氏の浮気を確かめるために、女の子が生まれた瞬間から持ってる能力よ!」

おっとここで処女ビッチ玲奈さん登場か?

「は?なんでお前がここにいるんだよ処女ビッチ玲奈。盗み聞きは良くないぞ?あ、あと少しツッコミが遅い」

「偶然たまたま通りかかっただけだし」

「いや偶然すぎだろ!てかここ三階だぞ?なにしに来たんだよ!!」

「えぇ〜と…それは……ちょっとトイレに」

「その言葉便利だな!!てかトイレなら二階にあるだろ。よし、正直に言ったら許してやろう」

「盗み聞きしてました」

「やっぱり!!」

純恋はというと…

悠人と玲奈で高速に会話してしまっていたため、唖然とした顔で見ていた。

そんな純恋が言葉を発した。

「えっと…貴女は確か、同じクラスの…玲奈さんでしたっけ」

(あ、あれ?敬語になってる…?)

「あーそうだよ〜。とりあえず盗み聞きしてごめんね〜?」

「こんな軽い謝罪は謝罪とは認めん」

「いえいえ、お気になさらず」

「僕をおいて二人だけで会話するのやめてもらっていいすか?あと僕には謝罪が無いんですね?それと無視しないでいただきたいところですね」

「だってお前に謝ったところでなにかあるわけでもないじゃん?」

「でも常識的に考えて普通謝るよね?ねぇ違う?」

悠人のキャラがいつもと違う気がする、と純恋は思っていた。そりゃそうだ。純恋の前ではこんな一面を見せたことがない。おそらくこういう人柄を隠す人が将来浮気とやらをするのだろう。

「よし、純恋と仲良くなれたことだし、どっか行かない?私ね。実はこういう男女で出かけるのに憧れてたんだよね。あ、デートってわけじゃないよ?あくまで遊ぶだけ」

純恋は嬉しそうだ。純恋は転校してから友達だけで遊びにでかけたことはなかった。だから内心喜んでいた。けれどこのキモい童貞さんはと言うと…

「嫌だ。ぼく、おうちから出たくない。お外怖い」

「じゃあ二人でいこっか。こんなクソニートほっといて」

「おっとクソニートとは聞き捨てならないなぁ?」

急にキリッとした顔で否定する悠人。

「クソニートでしょ」

おっとここで純恋さんの渾身の一撃!悠人は純恋に言われたため、効果は抜群だ!

「くっそ純恋に言われるとは思ってなかったからダメージが…まぁ二人でいってきなよ。僕がいるだけ邪魔でしょ」

「じゃあいつ行く〜?」

玲奈はすごい乗り気。純恋は玲奈のテンションに気圧されている。悠人はスマホ。そんな状況に差し掛かった三人がいた。顔がすごく似ている可愛らしい双子?の女子生徒。そして俳優顔負けの容姿を持つ男子高校生。そんな三人に悠人は…

「おっ?夏輝じゃん」

「あ、悠人」

「あれ、この子がさっき言ってた彼女さん?ってか僕の幻覚でなければ二人いない?顔すごい似てるな。ってかさっきまで教室にいなかったか?」

そんな質問を詰め込んでくる悠人に対して、夏輝は最後の質問に答えた。

「うん、今教室出たばっかり。あ、紹介忘れてた。俺の彼女、板倉奈々実先輩」

「もー奈々実でいいよ?先輩つけると親近感出ないじゃん!こういうのは呼び捨てで呼ぶもんだよ!」

彼女は板倉奈々実(ななみ)。茶色がかった髪。これでもかと存在を主張する胸を持つ彼女。悠人たちの一つ上の先輩だ。夏輝の彼女でもある。

「奈々実、夏輝くんに好きに呼ばせてあげなよ。夏輝くん、奈々実のことは好きに呼びなよ?」

彼女は奈々実の姉である板倉さくら。同じく茶色がかった髪が特徴的だ。奈々実に比べてお姉さん感が強い。いや、どちらかと言うとお姉ちゃんだろうか。バストについては妹と比べ物にならないくらい小さい。姉に勝る妹はいないという言葉は嘘なのかもしれない。

「なんで余計なことするのお姉ちゃん!」

「はは…大丈夫ですよさくら先輩。気にしなくて大丈夫です」

「そう?ならいいんだけど…」

(えげつねー)

悠人が言いたいことは一つだ。ここにいる悠人以外の人達全員の顔面偏差値が高いことだ。悠人も普通にイケメンで頑張れば俳優くらいやれそうなくらいはある。だが問題は女子だ。純恋、玲奈、奈々実、さくら。この四人の顔面偏差値が化け物級だ。町中でこんなのが歩いていたら悠人でさえ二度見するだろう。それくらい飛び抜けている。するとさくらお

「そうだ!みんな夏輝の友達なら今日私達の家来る?」

「「「えっ?」」」

耳を傾けていた純恋、玲奈、悠人が驚く。玲奈はスマホを操作していた手を止めながら、興奮気味に大きな声で言った。

「賛成!!!!!よし、放課後が楽しみだぁ☆」

「展開早っ!?」

スマホ片手に両手を上げる玲奈。悠人と純恋は困惑。すると、この空気を和ませるためか、夏輝は苦笑いで二人に告げる。

「ま、まぁ無理に行く必要は無いと思うよ?純恋さんだって転校してきたばっかなんだし。いろいろ大変でしょ?」

「あぁ僕についてはなにも無いのね」

そう。純恋は一応転校生だ。ついこないだやってきたばかりだ。普通ならいろいろ忙しいと思われるが、生憎と純恋の家は悠人の家だ。もちろん荷物の運搬等はさすがの悠人も手伝った。なので純恋は大変なことなんてないのだ!

「まぁちょっとくらいならいいですよ。悠人は?」

「あ、まぁ暇だし行こうかな。…ってよくよく考えれば!いや考えなくても!初対面の異性の先輩の家に行くとか普通に考えておかしくない!?いや普通に考えなくてもおかしいだろ!」

すると突然、玲奈が悠人の背中を叩いてきた。

「悠人、うるさい」

「すまんお前にだけは言われたくない」

玲奈は普通に陽キャの男子と遜色ないほど、明るく、活発的な性格の持ち主だ。少なくとも悠人よりは陽キャだろう。

(くっそなんだよあいつ。急に背中叩いて来やがって…いつか痛い目見せてやる)

無論悠人にそんな度胸があるわけでもなく、実行するつもりはないのだが…

「じ、じゃあ悠人は行かないってことでいい?」

「あ、ああ。板倉先輩たちにも悪いしな」

そんなことをいいつつ悠人は板倉先輩たちの方を見る。すると奈々実のほうが話しかけてきた。

「私達は全然気にしないよ!だからお~い〜で〜よ〜」

「じ、じゃあ…とはならんわ!行くとして何するんですか!?」

「うーん。あ、じゃあ悠人くんが知らないようなことをたくさん教えちゃうぞぉ?」

「誤解を招くようなことをいうのはやめてください!ていうか、そういうのって男子から言うもんじゃ無いんですか?」

「別にどっちでもいいんじゃないの?だって最近流行りの『流れる星を眺めて彼女に伝える』だって、ヒロインが主人公に言ってたし」

少し話が脱線してきた。純恋はそう思った。なので『話を戻して』と悠人にアイコンタクトをしたのだが悠人はそんなのお構いなしに話を続ける。

「奈々実先輩『流れる星を眺めて彼女に伝える』見てるんですか!?あれめちゃくちゃ面白いですよね」

オタク特有の早口で話す悠人。一方、奈々実はまさか悠人が「流れる星を眺めて彼女に伝える」を知ってると思ってなかったのか、少し驚いたような顔をしている。

「え、悠人くんも知ってるんだ。『流れる星を眺めて彼女に伝える』。あれラブコメだけど悠人くんそういうの好きなの?」

「ラブコメが一番好きですよ?もちろん他のジャンルも面白いっちゃ面白いんだけど、なぜかラブコメってハマっちゃうんですよね」

「分かる〜!ドキドキするよね!てことは悠人くんは恋愛に興味あるの?」

そういう奈々実先輩はどうなんですか、と悠人は聞こうとしたが奈々実は夏輝と付き合っている。恋人がいるのに興味がないなんてわけないか。悠人はそう結論づけて先程の奈々実の質問に答えた。

「見る分には好きなんですけど、自分自身が恋愛をするのはちょっと僕らしくないので。見る分には好きなんですけどね。けれどそしたら他人の恋愛を傍観している趣味の悪い男みたいになっちゃいますね」

悠人は他人に興味がない。ましてや現実の人間なんて。なので三次元では他人の恋愛を傍観したりなんかしていないのだが…

「悠人はもともと趣味の悪い男でしょ」

どうやら周りから見たら悠人は趣味が悪いらしい。

「おっと辛辣。おいおい玲奈、僕たちは昔からの仲だろ?そんなこと言うなよー」

「はキモい死ね」

ここで追い打ち。効果は抜群だ!フルコンボ!

「じ、じゃあ俺たちは奈々実先輩の家に行くってことで。悠人は行かないってことでいい?」

死んだ魚の目をしている人間に夏輝は声をかける。

「おう」

「じゃあ玲奈のスマホに奈々実先輩の住所送っとくね」

「いや待て、奈々実先輩こいつ許可取らず人の住所教えようとしてますが?」

普通に許可を取らず人の住所を教えるのはまずいだろう。そう思った悠人だったが。夏輝たちは甘くなかった。

「え普通に許可取ってるけど?」

何言ってるんだ、と言わんばかりの顔で夏輝は言い返す。

「え?そうなんですか奈々実先輩」

「うん!悠人くんが追い打ちされてるときに許可したよ!ここの近くのマンションの329…」

「いや言わなくていいですよ?」

するとここで無言だった人物が一人、ポツリと呟いた。

「ほんとよ。それにあなた、人の話をちゃんと聞きなさい。まったく…」

「は、はは。そうですよね。悪かった」

(お、抑えるんだ夢咲悠人!ここで切れても僕にメリットはない!だから落ち着いて…)

そんなことを悠人が思うやいなや、さくらはこう続ける。

「え?なに謝罪もちゃんとできないわけ?なにその軽い謝罪」

(いやさっき玲奈にも軽い謝罪されたんですけど!!!)

心でそうツッコみながら悠人は落ち着いて言葉を絞り出す。けれど本音を隠すことができなかった。

「なぜそこまでしなければならないんですか?すでに謝ったはずですが?そもそもこの問題は奈々実先輩と夏輝、僕の問題です。なぜ第三者のあなたが割り込むのですか?」

そんな口論を言い合っているのを、玲奈はという…

(ふふっ。これは面白くなる予感♪)

こっちはこっちでヤバかった。純恋というと、止めたい気持ちもあるが残念なことに止める勇気はなかった。

「いいえ関係あるわ。関係おおありだわ。私は奈々実の姉なので」

「えっと自分でそれが理由になってないのわかります?姉だからって奈々実先輩の思ってることがわかるんですか?」

悠人は少し相手を煽るような言い方をしたが、さくらは顔色一つ変えず言う。

「…えぇわかるわよ?」

「ほうそうですか。なら今まで言ってたのは奈々実先輩が思っていることを代弁した、ということですか?」

「……」

「と、さくら先輩は言ってますけど。奈々実、あってますか?」

「え!?私!?」

急に話を振られて驚いた顔をしている。いっぽう玲奈はというと相変わらずだった。

「正直、あまり気にしてないかな。人間誰だって間違えはあるんだし。それに謝ってくれたんだし…」

「と、言ってますけ、ど…?」

「ッ……」

さくらは走り出していた。階段を登っていった。今更ながらここで冷静さを取り戻す悠人。

「……」

(まずいことになった…初対面の相手に…それに先輩に……)

確かにさくらが悪かった点も少なくとも一つはあるだろう。しかし…

(少し言い過ぎたかな……)

そんなことを考えてる悠人に夏輝はそっと、小声で言った。

「お前、今日奈々実先輩の家来いよ」

唐突に予想外なことを言われたため眉をひそめる悠人。

「…なぜだ」

「なぜって…そりゃ、さくら先輩も悪いところはあると思うけどお前にも悪かったところはある。それを謝罪するためさ」

「……はいはいわかったよ。行けばいいんだろ行けば」

すると頬をツンツンと玲奈が触ってくる。

「さっすが夢咲悠人!うちの自慢の息子だわ!」

「お前はいつから僕の母親になったんだ…それに僕も少しだけやりすぎたとは思っているし…」

「あなたにも人の心があったんですね」

「純恋…そういうことは他の人にいわないようにな…」

なんだかんだで心をえぐられた悠人であった!


あとがきの時間だー!うぉりゃー!

如月天使です。今回からルビなどの小説家になろうにある機能を使おうと思います。(過去作品も変えます)専門的な話をすると、私は作品ができたらEPUBという電子出版物の形に変換するんですが、普通のtxtファイルをepubに変換するとき、でんでんコンバーターさんを使用して変換しているんですよね。使ったことがある人ならおわかりいただけるかもしれませんがルビをふるときには{魑魅魍魎|ちみもうりょう}となります。たまに私の作品にこのような記号が入っているのはそのせいです。読みづらくしてすみません。作品をアップロードする前に確認しているんですけどね…

そんな私情を話していたらこんなに埋まったぞ!

最後に、ここまで読んでくださりありがとうございました!次回もよろしくお願いします!

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