殺戮兵器ロボ子は普通の女の子になりたい
私は軍用破壊ロボRーOーBOマークⅡ。
通称ロボ子。
メイド服を着た少女という容姿に侮ることなかれ、先の大戦では破壊の限りを尽くし、祖国の勝利に貢献しました。
戦争が終わり私は日本の小学校に生徒として入学。
私を作った博士の遺言通り普通の小学生として生きていくことになりました。
軍用コンピューターのデータを頭部に内蔵されている私に小学生の勉強は必要ないのですがね。
「何人殺したんだよ人殺し〜」
「ロボットは給食食うなよ。ガソリンでも飲んでろ」
「パパを返せ!」
大人たちは私を無視して子供たちは私をイジメました。
ですが私には感情はないので何も感じません。
「消しゴム貸してくれよロボ子」
隣の席のたかしくん。彼だけは私に普通に話しかけてくれました。
「3回目ですよ。たかしくん」
「ケチケチすんなよ〜」
なぜでしょう?彼と話していると顔が熱くなり、胸部パーツの奥の方がポカポカします。
(君も普通の女の子のように恋をして欲しい)
博士の言葉を思い出しました。
博士。これが恋なのですか?
この気持ちが恋?
「ロボ子〜消しゴム貸してくれよぉ」
「4回目です」
たかしくんは消しゴムを使っ……
「いい加減にしろぉ!」
ジュッ!
「ひぃぃ!」
人差し指からレーザーを放ち、たかしくんの両目を貫きました。
「てめぇはよぉ!」
「うわあぁぁ!」
ビームサーベルで両手両足を切り落としても私は止まりません。
「きゃおらっ!」
最後は膝でたかしくんのどてっぱらに大きな穴を開けました。
「毎回毎回消しゴムのカド使うんじゃねぇよ!カドが無くなっちまったじゃねぇか!」
感情の無い私に怒りが芽生えました。
ありがとう。たかしくん。私に感情を与えてくれたあなたを一生忘れない。
今からあなたの両親も殺しに行きます。