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氷光は希望となりて闇を切り裂く  作者: varugure
1章 天使、草原を旅す
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冒険者になる!

 冒険者ギルドに登録しに行くとは言ったものの……。

 冒険者ギルドってどこ!


 肉屋の壁に、地図が貼ってあるな。

 えーと、冒険者ギルドへの道のりは……。

 肉屋からは2つ目の曲がり角の右側に八百屋があり、そこからは左に1回曲がり、真っすぐ進むと魚市場。

 魚市場を左に曲がると、交差点に出るからそこを真っすぐ進むと2つ目の分かれ道の右側にギルドがある。

 よし、覚えたぞ。



 肉屋から出てこっちに行けば、八百屋。

 あっちに行けば、宿屋。

 冒険者ギルドが全く見つかんない。


 おかしい、肉屋を出ていく前に壁に貼ってあった地図を見たんだが。

 冒険者ギルドまでの道筋がわかりやすいように書いてあったんだけど、なぜこんなことに。

 方向音痴かって? 違うし!

 ちゃんと、家から大学まで道を一つも間違えずに、徒歩2時間で行けた私が方向音痴なわけがない!

 もう一度、あの地図の絵を思い出すんだ。

 私ならできる!


「地図には、八百屋からは3つ目の曲がり角、魚市場からは左に2回曲がって、交差点に出るからそこを真っすぐ進むと右にギルドがあるって書いてあったけど。 八百屋に戻って、もう一度行くか。」


 ちょっと待って、八百屋が見つからん。

 通ったところを戻ったはずなんだけど、着いた先は魔道具屋。

 

「……、あれ? なんか違うところに着いちゃった。」


 どうしよう、もう人に道を聞くしかないか……。

 誰か、道を教えてくれそうな人いないかな?

 出来れば、冒険者っぽい人に聞きたいな。


(あ、冒険者っぽい人がいた。 あの人は優しそうだし、頼りになりそうな気がする。)

 早速、冒険者っぽい人に聞きに行った。


「あの――」

「でさー、こんなやばい奴が出たんだけど――」


 声をかけたが話に夢中なようだった。


「あ、行っちゃった。」


 私に気づかずに、彼のパーティーメンバーの人と話しをしながらそのまま行ってしまった。

 

「ほかの人探すしかないか……。」


 ほかの人にも聞いてみたが、大した成果は手に入れられなかった。

 やっぱり、冒険者っぽい人を探して聞くしかないのか。



 冒険者っぽい人があれから全く見つからなかった。


「はぁー、自力で探すしかないのかな?」


 私は、落ち込みながら街を歩いていた。


「おや、嬢ちゃんどうしたんだ? こんなに落ち込んで。 何かあったのか?」


 突然背後から声を掛けられ、驚いて振り返ると、門の前にいた衛兵さんだった。

 あの人なら知っていそうだから、安心した。

 とりあえず、私は衛兵さんに事情を話すことにした。


「実は、……。 ということがあって。」

「なるほど、冒険者ギルドを探していたけど、道に迷ってしまったんだね? まあ、この街は結構広いし、迷子になるのもしょうがないと思うよ。」


 おお、この人は分かってくれたよ。

 てか、この街が広すぎるのが悪い。


「じゃあ、案内するからついてきて。」


 衛兵さんが私の前に立って案内してくれた。

 そういえば、何でここにいるんだろう?

 まだ仕事がありそうな時間帯なんだけどな。


「ここに来ていて、仕事のほうは大丈夫なんですか?」

「うん、大丈夫だよ。 自分の担当時間はもう終わって、次の担当者と交替してきたからね。」


 仕事はもう終わったのか、となると……この衛兵さん、夜明け前から門の見張りをしていたの!


「ほら、着いたよ。 ここがフェヅス街の冒険者ギルドだ。」

「ありがとうございます!」


 結構遠くにあったな。

 衛兵さんと別れた後、私は冒険者ギルドの前に立った。

 ここのギルドめっちゃ大きいな。

 この大きさで本部ではないみたいだし、本部はどのくらい大きいのかな?

 じゃあ、ギルドの中に入るか……。



 中に入ると、たくさんの人がいるのに驚いた。


「ここが冒険者ギルド……。 中は思ったよりも普通だな。」


 受付に行って、冒険者登録をするとしに行くか。

 人は第一印象で決まるというからな、しっかりしないと。


「こんにちは、冒険者登録をしに来ました。」

「ちょっと待ってくださいね。 では、こちらのカードに名前、出身地等を記入してください。」

「わかりました。」


(名前、名前か、どうしよう。 そのままだと違和感を感じてしまいそうだよね―。 まあ、超古代技術系とか、ステータス表示系じゃないし、偽名にするのが妥当か……。)

 偽名は、フェリスにすることに決めた。

 種族についてはこのままにするとして、次は出身地だな。

(よくあるのは、極東とか、日本、日の丸の国とかだと思うけど……。 そこから、異世界人だとばれてしまうのは避けたいな。 となると、別のところから地名をとるか、それっぽいのを作るかのどっちかだな。)

 出身地がばれるのを避けるならこの2つが妥当だと思う。

(後者のほうが、後から問題になるようなことは少なそうだし、それっぽいのを作るか!)

 出身地は、ヴェルノーツにしよう!(適当)

 他は、そのままでいいか……。


「フェリスさんですね? どうぞ、こちらがフェリスさんのギルドカードになります。 初回の発行は無料ですが、次回からは銀貨3枚必要になりますので、絶対に(圧)無くさないでくださいね?」

 「は、はい。 わかりました、気を付けます。」


 やっぱり、初回は無料か。

 でも、次からは有料みたいだし、無くさないようにしないと。


 さて、発行し終えたら、定番と言っていいほどの……。


「何か質問はありますか?」


 『質問Time』キタコレ!!

 分からないことが無いように、しっかりと、徹底的に、質問するさ。

 あ、このノリは出さないようにしなきゃ。


「はい、冒険者ランクについてです。」

「冒険者ランクは、下から順にFランク、Eランク、Dランク……というようになっており、最高でSランクまであります。 フェリスさんは15歳以上なので、Eランクからとなります。」

「冒険者ランクはどうしたら上がりますか?」

「冒険者ランクは依頼を達成すると、ポイントが加算されます。 そのポイントが一定数溜まるとランクが上がります。 Bランク以上からは、ランクアップ試験もあったりしますね。」


 お、ランクはよく聞くタイプか。

 受けれる依頼についても聞かなくては、結構大切だからな。


「依頼についてで、自分の冒険者ランクより最大どのくらい上のランクをうけれますか?」

「依頼は、自分の一個上までのランクのまでなら受けられます。 他に何か質問はありますか?」

「特にないです。 ありがとうございました。」


 受付を後にして、さっそく依頼が張られてある掲示板を見ることにした。

 うん、この依頼がいっぱい張られている掲示板を見ると、改めて異世界に来てしまったんだなと思う。

 依頼は何があるかな?

 できれば、Dランクの討伐クエストがいいなぁ。


「この、オーク6匹の討伐の依頼にしよう。 ちょうどDランクの依頼だし。」


 この依頼を掲示板から引きはがし、受付に持って行った。


「この依頼を受けます!」

「はい、オーク6匹の討伐ですね。 フェリスさん。 ちゃんと、討伐証として指定された部位を持ってくるんですよ? わかりましたか?」

「はい、わかりました。」


 討伐証の話をいつしたかって?

 さあ、いつなんでしょうね?

 まあそれはともかくだ、初めての依頼、頑張るぞー!

 ……一人は不安だから、街の外であいつを召喚をするか。

 そろそろ、召喚の機能がこっちに来てからどうなっているかも調べたいしね。

 え、いよいよ他の奴ら召喚になるの?

 また、化け物みたいに強い奴が増えるのは勘弁してー!

――今日も仕事をサボっている神

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