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破壊神様答え合わせをする

 ほとんど憶測だらけの我らの話し合いでは疑問の数々に答えが出るわけもなく。


 だから我らは後味の悪さを感じながら解散したわけだが……我には答え合わせする手段が存在した。


「で? どうなのだ? 神託は間違いではないのか?」


 暗闇の中虚空に話しかけると、思ったより早く答えは帰って来た。


「神託は正しいわよ」


「出たな駄女神」


「誰が駄女神か控えおろう。我が名は創造神ピピン。創世を司る女神ですよ?」


「ちなみに神託はお前が出したのか?」


「え? いや私じゃないけど? なんか担当の子じゃない?」


「……」


 いやまぁこいつ本当にトップクラスだからな。イメージを大切にするならもっとちゃんとしろと思うが。


 我はコホンと咳払いして、続きを尋ねた。


「それでどうなっているのだ? この世界は限界なのか?」


「さっき調べてみたけど。まぁ結構ギリギリっぽい?」


「ギリギリっぽいって……お前狙ったか?」


「そりゃあ多少ピンチじゃないと活躍の暇もないじゃない。でもまぁ魔物が出る世界って言うのは外せなかったんだけど」


「なぜだ?」


「そりゃそうよ。じゃないと破壊神の器なんて即席でポンと用意できるわけないでしょ?」


「……今なんて言った?」


「だから、魔物はゆがみから出てくるでしょう? それの応用であんたの体を作ったのよ。強靭で都合がよかったから」


「マジでか? ……ということは我魔物と似たようなもんじゃないか」


「いやそれ、力使ったら風船みたいに膨れた時点で気が付きなさいよ。というか最初から気づきなさいよ」


「人間ってみんなこうじゃないのか!?」


「じゃないわね。馬鹿じゃないの?」


「もうちょっとマイルドな表現に留めろ? むき出しの罵倒はさすがにちょっとだけ傷つく」


 うーむ我としては本音を言えば結構スローライフ系の話の方が好みなのだが、まぁ破壊神だし戦ったほうが活躍しそうというのは否定はすまい。


 そう言えばこの身体は破壊神の力にも耐えるし、ケガもすぐ直るし、結構無茶な変形したりするし、面白要素満載だった。


 そうか我、人間じゃなかったか。


 まぁ不都合はないので別にいいのだが、魔物というのは複雑だった。


 だが我の小さな秘密など問題じゃない。大事なのは、この島でボスが現れるか否かだった。


「で? ボスは出るのか?」


「出るわね。私の予測ではそう出ているわ。どうするかは貴方の裁量に任せるけど」


「そんなんでいいのか?」


 案外緩い創造神を不信に思っていると当然だと創造神は肯定する。


「もちろん。貴方が関わるかどうかなんてもう自由よ。生まれ落ちるということはそういうことでしょう? 私達に行動を制限する権利なんてないわ」


「誘導するやつがよく言う」


「誘導じゃなくっておせっかいみたいなものでしょ。少しでも長く生き延びてほしいわけで」


「そりゃそうだな」


 それが最終的に避けられないとしても、滅びなんて先なら先がいいに決まっている。


 破壊神でもそう思う。


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