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第三十七話 寝たら食欲わいてきました

 グリははっきり言って天才だった。

 どんな技も見て覚えた。魔法は得意ではなかったが、それでもあまりあるほどの才能だった。

 だが、それが気に入らない上の奴等はグリに窃盗の罪をでっちあげた。


 そこを俺が拾った。

 そして、アイツはそれから自分の技を磨き、相手の魔力を奪う事で、制限時間付ではあるが、相手の技術をコピーすることが出来るようになった。


「おらおらおら! オレにもっとおもしれえ技を見せろよ! 隊長をぶっ倒せるくらいの!」


 ちなみに、俺はまだ倒されていない。

 相手の魔力を奪うには相手よりも大きな魔力が必要らしく、俺の魔力をグリは越えることが出来ていないし、戦闘技術でも俺の方がまだ上だ。

 グリは、色んなヤツから技術を奪い、俺を倒す技を研究している。


 闘技場の闘士たちは自分の積み重ねてきた技術をいとも簡単に奪われ、動揺している。


「く、クソ! お前ら! さきに、アイツ以外をやっちまおうぜ!」

「おう!!」

「うおおおお!!」


 闘士たちが一斉に俺とグラに襲ってくる。


「おいおい、俺は、アイツよりつええぞ!」


 俺はやってくる闘士共を殴ったり蹴ったりして、吹っ飛ばす。

 グリに俺の腕を見せつけるように技を披露すると嬉しそうに笑う。


「ぐぎゃあ!」

「隊長! なら、これが終わったら、一回やりましょうかああ!」

「一回ちゃんと寝ろ! そしたらやってやらあ!」


 縦横無尽に動き回り、俺達は闘技場の闘士たちをどんどん倒していく。


「くうううう! な、なんなのよ! アンタ達! この闘技場の闘士たちはアタシが手塩にかけて育てた精鋭たちなのよ! なのに、こんなあっさりやられるなんて!」


 ドエムスは頭を抱えている。


「お前はもう終わりだよ、ドエムス」

「まだよ! まだおわらん! アタシがお前らを倒せば!」


 ドエムスが指さすと、 そこには、闘技場闘士達が剣や拳を掲げ固まっていた。

 彼らは魔法の鎖で縛られ、動けないようだ。


「さあ、闘士たちよ、貴方達の強さをアタシによこしなさい!」


 ドエムスがそう叫ぶと、魔法の鎖から黒い稲妻が奔り、ドエムスに向かって飛んでいく。

 ドエムスはその雷を全て受け止める。


「ぐ、ぐううううう!」

「おい! お前そんな魔力受け止められねえだろ! 身体ぶっこわれるぞ!

「甘く、見ないで欲しいわね……! 我が名は、ドエムス! 七光【忍耐】のドエムス! この国の苦しみに比べればこの程度! 屁でもないわ!」


 そういうと、ドエムスは更に力を込める。すると、黒い稲妻は弾け飛び、消える。


 どうやら、ドエムスは耐えきったらしい。妖しい笑みを浮かべこちらを見ている。

 そして、ドエムスの体は変化し、筋肉隆々となり、目が赤くなっていた。

 あふれ出る魔力を抑えるように、ヤツの身体自体も魔力の鎖で拘束されている。


「はぁ、はぁ……。これで、アナタ達に勝てる。はああ!」


 ドエムスは、詠唱破棄で魔法を放つ。俺に向けられて放たれた魔法は強力で……。


「ちい! 避ける訳にはいかないか!」


 後ろの観客席を感じながら俺はドエムスの魔法を受け止める。

 その威力は今までの比ではない。

 なんとか防いだものの、これを俺じゃあ続けられると厳しい。


「はっはっは! 詠唱破棄でもこの威力! さあ、覚悟なさい!」


 続けざまに放たれる魔法。ハンデ付では厳しい戦いだ。


「ち。あの魔力じゃあ、オレも奪えねえな」

「ま、まかせて」


 そう言って、俺達の前に立ったのは、グラだった。


「ふん……どこのお嬢さんか知らないけれど、そんな細っチョロい身体でこれが受け止め切れるかしらぁあああ!?」


 ドエムスが再び詠唱破棄で魔法を放つ。

 グラが弱いと踏んだのだろう。だが、


「いっただきまーす」


 大間違いだ。

 グラは、手の平に大きな口のついた球体を魔法で生み出し、ドエムスの魔法を、食った。


「……は?」

「うん、やっぱり闘士の人たちは良質の魔力だね。ごちそうさまでした。じゃあ、お礼にどん!」


 グラもまた詠唱破棄で魔法を放つ。その威力はドエムスが放ったものより強烈で。


「う、うそでしょおおお!?」


 ドエムスはぶっ飛ばされ、壁にめり込む。

 敵の魔力を喰らい、自分の魔力にかえ、倍増して返す。


 『暴食』のグラ、最強の魔法使いはおいしかったと言わんばかりにおなかをぽんと叩いた。

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