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第三十五話 寝たらスッキリしました

「ふふふ……行きましょうか、隊長」

「いや、誰だよ、お前」


 俺の目の前にはスラリとした赤紫髪の美女。


「グラですよ、たいちょう♪」


 寝るって凄いな。

 グラは快楽を貪る為に、魔力を大量に使いながら俺と一緒に身体を動かしていた。

 そして、とんでもないほど貪り食われた。

 その結果、グラは激やせした。いやいや、どんだけ激しい運動だったんだよ。

 まあ、確かにとんでもない運動だった。

 滝のように汗を流し、全身を動かし、獣のような声も出していた。

 グラの肉という肉が揺れ、魔力が何度も放出され、グラの身体がどんどん細くなっていった。

 なのに、出る所は出たままってのは人体の不思議だなと思った。

 そして、全身の筋肉を使い果たし、僅かの間だけ眠ると身体は完全回復してスッキリしていた。

 色んな意味で。


「まあ、お前の場合、睡眠不足のストレス食いもあったのかもなあ」

「そうですね、美味しいもの食べたいっていう気持ちはありますけど。どか食いしたいって気持ちは今ないですね」


 肌艶もよくなってるし。

 恐らく、俺の『寝る』も進化し続けているのかもしれない。

 まあ、それはひとまず置いておこう。


「何はともあれ、お前のその姿見れば、アイツも安心するだろ。行くか」

「はい! わあ、すごい! 身体がかるーい!」


 グラは楽しそうに駆け出していく。

 上の階の連中は気づいてないようで、幻術の美女と戯れている。

 うん、これでよかったな。まさか自分たちのは幻で、下で現実に行われていたとは思うまい。

悲しき幻に魅せられた男たちをそのままにして、俺達は闘技場へと向かう。


「隊長、わたしにつかまってください、一気に行きましょう」


 グラがそう言うと俺の腕をとって、腰回りに添えさせる。

 ほんと痩せたな。胸以外。


「えへへ……こうやってぎゅううって抱きしめられるの夢だったんです」

「おい、お前の兄貴の心配しろよ」

「グリなら大丈夫ですよ、隊長が一番ご存じでしょ?」


 確かにそうだ。あいつは強い。


「ああ、そうだな」

「じゃあ、行きますね。しっかり捕まっててください」


 グラは地面に自分の魔力を送り始める。

 そして、短い詠唱を終えると、地面が揺れ始め、


「飛びますよ!」


 勢いよく隆起した地面に飛ばされながら俺達は闘技場へと向かった。


「あははははは! すっごい飛んでる! 痩せた身体、抱きついてくれる隊長、もうしあわせ!」


 そう言いながら、グラは幸せそうに笑う。

 ああ、そうだな。俺はこいつ等をしあわせにしてやらなきゃな。

 眠れない程に無茶させたこいつ等を、俺が絶対しあわせに。


「隊長、着地しますよ!」


 グラの言葉に下を見ると、


「って、おい、お前! 闘技場の真ん中じゃねえか!」

「あははははは! ちゃくちー!!」


 グラは闘技場の舞台に向かって、火の魔法を放つ。

 グラの突き出した手から放たれた炎の勢いはすごく、落ちてきた俺達の勢いを完全に殺し、ゆっくりと着地に成功する。


 とはいえ、会場は静まり返っている。

 そりゃそうだ、空から女の子と俺が落ちて来たんだから。

 驚くのも当然だ。

 たった一人を除いて。


「おお、随分遅かったですね。隊長、どうやらお楽しみだったようで」


 グリがぼろぼろのくせに、にやにや笑いながらこっちを見ていた。

 やっと肩の荷が下りたとすっきりした表情で。


「ばあか、お楽しみはこのあとも続くんだよ」


 もうひとスッキリしてからな。

 俺は、グリと拳を突き合わせると、身体中に魔力を漲らせた。

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