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第二十八話 寝たら惑わされませんでした

「はぁ? どういう意味だい? この美しき街アルトを? キレイに? 目が腐ってしまっているのかな?」


 ナルシィは心底分からないという表情で俺を見ている。


 娯楽の街として楽しい事がいっぱいあるのは良い。

 だが、多くの人間が労働を放棄し、自堕落に生きている。

 そして、やはりここでも奴隷階級が苦しむ羽目に陥っている。

 その上、ゴミやら放置。処理も行き届いてないみたいだし、ヤバい未来が目に浮かぶ。腐ってんのはお前の目だろ。


「多分面倒な事もほったらかしにしてんだろ。裏町はひでえことになってたぞ」


 ナルシィは苦虫を噛み潰したような表情をする。

 実際、街を歩いていて思ったが、ここの人間はみんな怠惰で退廃的だ。

 働くことは悪で、働かずに遊んでいるのが正しい、格好いいと思っている節がある。俺も働きたくはない。だが、こうはなりたくない。

 ナルシィは何か言い返そうとしたのか口をパクパクとさせるが、言葉が出ないようだった。


「そういうわけだから、俺はこれからゴミ掃除を始める。まずはデッカイゴミのお前からだよ」


 俺は剣を抜き、ナルシィに斬りかかる。

 しかし、ナルシィは剣を抜いて受け止める。


「僕に歯向かうなんて無謀なことはやめた方がいいと思うけどね」

「やってみねえと分からねえだろ」


 俺とナルシィの剣がぶつかり合う。

 ナルシィは俺の斬撃を受け流したり弾いたりしながら距離を取る。

 相変わらず剣筋は、確かに、美しい。


「ふんっ。ネズ、確かに少しはできるようじゃないか。なら、これはどうだい?」


 ナルシィの周りに複数の魔法陣が出現する。

 そこから炎や水などが現れて襲ってくる。腐っても七光。実力はこの国じゃあトップクラスだ。間髪入れずに多彩な魔法で俺を追い詰めようとしてくる。


「おっと」


 その攻撃を避けたり防いだりしながら、少しずつ距離を詰めていく。魔法自体はそこまで強力じゃない。理由があるのか?


「どうだ! 貴様より美しい魔法だろう!?」


 下らない理由だった。


「ふっ! どうしたネズ!! 避けるだけで精一杯か! 美しくない戦い方だな!」

「うるせぇなあ。そっちこそ、見た目ばっかり気にしてこんな小技だけか? そんなんじゃ、いつまで経っても倒せねぇぞ」

「それはどうかな? これで終わりだ!!」


 ナルシィはニヤリと笑い、魔法を放つ。

 すると、魔法は俺の周りを取り囲むように現れ、逃げ場を無くす。その上で、虹色に輝く巨大な魔法の塊が俺に向かって落ちていく。

 ナルシィは勝ち誇った笑みを浮かべる。


「はははは! 僕の美しい魔法の前にひれ伏すがいい!」

「……へぇ」

「な、何笑っているんだ!?」

「……これくらいじゃ、驚かねえよ。もっと強い奴と、とんでもねえバケモンと戦ったこともあるからな」

「ちっ! つまらない男だ。死ねぇ!!!」


 ナルシィが魔法を放たれた瞬間、『俺』が消える。


「はああああ!?」


 そして、ナルシィの首に剣が当てられる。

 背後にいるのはラスティ。


「ラ、ラスティ!?」

「あれれ~、知らなかった? アタシの得意技は、剣舞と幻術。ネズ隊長の最愛の人、ラスティちゃんよ、よろしく★」


 黒蝙蝠の幻魔剣士、色欲のラスティの顔と細剣が妖しく輝き笑っていた。


お読みくださりありがとうございます。

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