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第二十六話 寝たら遊ぶ余裕が出来ました。

「今、なんて言ったのかしらあ!?」


ラスティがエンに向かって駆け出しながら魔法の詠唱を始める。

エンがニヤリと笑うと同時に、ラスティが吹っ飛ぶ。

エンが放った詠唱破棄の魔法の威力にラスティは目を丸くする。


「何したのよ? 今の」

「わたしの闇魔法ですけど何か?」

「嘘でしょ、アンタの闇魔法が、いつの間にこんなにレベルアップ……」

「ネズ様と寝たから」

「は?」

「ネズ様と寝たから」

「はああああああ!?」


何回も言うな。ただでさえ、お前とラスティは俺を取り合っていがみ合ってるのに。

これ以上ややこしくすんな! ラスティは怒りのあまり、我を忘れたようだ。

ヤバいオーラがラスティから溢れ出す。

エンも負けじと魔力を練り始める。

俺は慌てて二人の間に割って入る。


「やめろって。今は仲間割れしてる場合じゃないだろう」

「でも……こいつが!」

「とりあえず、落ち着いてくれ。頼む」

「じゃあ、アタシとも寝て!」


ラスティが涙目になっている。まだ、酔ってるわけじゃなさそうだ。


「わかってるわかってる。落ち着いたらな」

「え……ほんとに!?」

「嘘ついてどうすんだよ。よく寝てよく考えて、俺はお前らがいいならまとめて面倒みるって決めたんだよ」


俺がそう言うと、ラスティは瞳を潤ませながら口元を両手で押さえている。


「まさか……本当にこんな日が来るなんて……! 大丈夫! 隊長はモテるから、正妻戦争は覚悟の上よ! 絶対にこの根暗女には負けないから!」

「言ってろ、ババア」

「よーし! じゃあ、そうと決まれば祝杯を」

「「それはやめろ」」


飲み足りない様子のラスティを引っ張りながら酒場を後にする。


「ところで、ナルシィはどうした? お前掴まってたんじゃないのか?」

「それが……アイツ、よっぽど自分の美貌に自信があるようで、『いつか君は僕の魅力の虜になる』って、街さえ出なければ割と自由にさせてもらってて」

「なるほどな」


ナルシィは自信という面でも七光最高だろう。

そして、実力面でも。うぬぼれるだけのツラと力はあるのだ。


「で、これからどうするんです? あとは、グラだけなんでしたっけ? 捕まってるの」

「まあ、そうなんだけどな。ちょっと野暮用だ」


スロウに教えてもらったこの娯楽の街アルトの状況を話すと、ラスティもいつになく真剣な表情で頷く。


「……なるほど。まあ、要するに、隊長のいつものおせっかいってわけか」

「そういう事。理解したか、ババア」

「アンタよりはね、クソガキ」


ラスティとエンが俺の腕を抱きしめたまま睨み合っている。

ひじょーに歩きづらいんだが、ラスティには遅くなって申し訳ない気持ちもあるし、ラスティだけ許可すると、絶対にエンが暴れる。

だが、ラスティの美女っぷりと俺と寝て綺麗になったエンのかわいさに挟まれ、男たちが血の涙を流しながらこっちを見てくるのがいたたまれない。


「それにしても、うふふふ」

「ん、なんだよ?」


ラスティが俺を見て笑ってる。


「いいえ、やっぱり隊長って、ふふふ」


笑いながらラスティは顔を俺の方に寄せてぐりぐりしてくる。


「むうううう」


エンが対抗してぐりぐりしてくる。

男たちが滂沱の血の涙を流している。

さてさて、どうしたものかね。

と、俺が頭を悩ませ始めているとラスティがパッと顔をあげる。


「あ、そうだ! 良い事考えた。隊長、今日は、ナルシィのパレードの日なんですよ」

「パレード?」

「アルトにいる踊り子や吟遊詩人、あとは、美男美女を引き連れてあの男が街をぐるっと回るんです。自分の美しさを見せてみんなに幸せになってもらうんだ、とか言って」


なんだそりゃ。

まあ、アイツらしいといえばアイツらしいが。


「だから、隊長。アタシと踊ってその観衆をみんな奪ってやりませんか?」


そういってラスティは細剣を抜いて俺に見せてくる。


「まあ、そういうのもたまにはいいか」


ちょっとした遊びなら悪くない。

寝たらそんな余裕も出てくるもんだ。

俺もラスティに倣って剣を抜いた。


さ、踊ろうかね。

お読み下さりありがとうございます!


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ですが、皆様そんな事より、無理せず睡眠とって下さいね!

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