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小国の王子、大国に打って出る  作者: Zero
第壱章  幼少編
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第6話【行動の朝】

第壱章 第6話【行動の朝】



エーデル大陸歴1512年5月06日 夜 ~タニア王国 王城 ラザド城 エルニア私室~


ミリアの育成方針はおじいちゃんが決める事となったが、個室を与えようとしたときに俺と離れたくないと泣かれてしまい。話し合った結果、俺の私室の中にある侍女が待機する部屋に侍女と共に寝る事になった。さすがに王子とは寝させられないので(色んな意味で


一応、ミリアは侍女兼護衛として育てるようだ。あまり厳しくはしないでほしいとは思いつつも強力な戦力になりそうだとも感じていた。


今後の為にも戦力確保は必要だろう。まぁ、そんな簡単な問題ではないのですぐに解決するような話ではないが…。



エーデル大陸歴1512年5月07日 朝 ~タニア王国 王城 ラザド城 エルニア私室~



朝目が覚めると侍女が手を引いてミリアを止めていた。どうやら俺に突撃しようとしていたようだ。


「おはよう」


「おはようございます。殿下」


「おはようございます! お兄ちゃん!」


……お兄ちゃん???? 年齢的には俺の方が年下なのだが…。


「ミリア! 殿下に失礼ですよ。殿下かせめてエルニア様と呼びなさい」


侍女がしっかりと指摘するが、あまり理解はしてなさそうだ。


「まぁ、ゆっくり慣れて行けばいいだろう。朝食をとるか」


「かしこまりました」


エーデル大陸歴1512年5月07日 朝 ~タニア王国 王城 ラザド城 食事室~


王家が食事をするための部屋は広い。本来、王家は継承権争いが起きない程度に子供が必要なのだ。そのため、この小国でもある程度人数が収まるようになっている。しかし、そこに座るのは俺とおじいちゃんだけだ。


母親はほとんどあっていない。体が弱く、自室で療養しているからだ。本来はここでミリアとも一緒に食事を取れればと思ったがさすがにダメだった。ミリアはこれから俺と一緒にいるために色々と勉強をしなければならないらしい。子供なのだから、遊ばせてもいいと思うのだが…。まぁ、最底辺の暮らしよりはましだろう。


「今日の昼頃、アスト王国からエルニア宛てに5歳を祝う品が届く予定になっておる。それを、外交官と共に受け取りなさい。それと今日の午後から座学を始めようと思う。まずは、語学・数学・帝王学・歴史・魔法学の5つのつもりだ」


「わかりました。部屋で待機していれば良いですか?」


一応、特典なのかは知らないが言語に関しては余り心配はしていない。もちろん、他国の言葉となればわからないかもしれないが、今の所この国の言葉は読み書き問題なくできる。語学といっているので他国の言葉を学ぶことになるのだろうが、基本的に大陸共通語以外は種族ごとの訛りのようなものでしかないらしいので大丈夫そうだが…。


それよりも、歴史だな。この国の歴史、他国の歴史、ある程度網羅したい。そもそも、今ある知識も一般常識程度でしかない。俺の私室にある本や借りれる本ではその程度が限界だった。ついでなので確認しておくか‥。


「そうだ」


「では、暇な時間をつぶすために本を読む許可をいただけますか?」


「本か…禁止していたのか?」


「絵本や児童向けの本はすべて読んでしまいました」


おじいちゃんは、禁止していたつもりはないのだろう。司書辺りが子供だから子供向けの本だけをおすすめしてくるのだ。それらはすべて読んでしまった。大人の理解力で現代レベルに至っていない絵本や児童書など雑誌位の感覚でしかなかった。しっかりと活字を読みたいところなのだ。


「なるほど、わかった。司書にそういっておこう」


「ありがとうございます」


本は貴重なので、読めるうちに読んでおきたい。そうすれば知識をため込める。自分の知識など、現代の歴史を少し知っている程度でしかない。そんなものを宛てにしていればすぐに死んでしまうだろう。

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