表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裏町ゲーム  作者: アロマセラP
6/7

探索5

次に学校に行った。先ほどと同じようにスマホを向けると赤い宝箱が現れた。宝箱には鍵穴がついている。


「今回はかぎ探しか?」


将也がそう言いながら宝箱に触れた。


すると後ろで音がした。振り返ると校門が閉まっていた。そして、周りから足音が聞こえた。


「え!?」


「周りから誰か来る!」


俺と玲花ねえが将也のところに駆けよる。


周りから顔は魚で二足歩行で槍を持ったの化け物が2体現れるた。


「な、なんだこいつら!」


魚人はこちらを見つけるといきなり襲い掛かってきた。


「ちっ」


将也が魚人に対して蹴りを入れる。魚人の腹部に将也の蹴りが刺さり、数歩後ろに下がる。


「お、効くんだな」


将也に蹴られた魚人が槍を将也に突き出す。それを将也は紙一重でよけた。


「あぶな!」


もう1体の魚人がこちらに向かってくる。魚人が槍を突きだす。


「きゃあ!」


玲花ねえの横に槍が刺さる。


「こいつ!」


俺は玲花ねえを狙った魚人に対して、こぶしを振るが、慣れないパンチは空を切る。


玲花ねえは俺たちの後ろで小さくなっている。


「今度こそ決める」


将也は自分を狙ってきた魚人にもう一度蹴りを入れる。魚人に蹴りが刺さり俯せに倒れる。


もう1体の魚人が将也に向かって槍を振る。


「くっ!」


槍が将也の脇を掠る。


「将也!」


俺は魚人にこぶしを振るう。うまい具合にこぶしが魚人の顔をとらえた。


魚人は数歩下がるとこちらを向いた。


「わ、私も」


玲花ねえもパンチをするが空を切る。


「テメーの相手はこっちだ!」


将也の蹴りが魚人に刺さる。数メートル吹っ飛びそのまま動かなくなった。


倒れた魚人はすう、と消えた。あとに倒した魚人があった場所に鍵が落ちていた。


「これで開けられるな」


将也が宝箱を開けた。中には赤い宝玉が入っていた。


「さて、次でラストだ」


「その前に」


玲花ねえが将也による。


「さっきあの化け物の槍で怪我してたでしょ」


「この程度どうってことねえよ」


「だめ」


玲花ねえが無理矢理将也を座らせて手当を始める。


(へえ)


将也の顔が赤くなっていた。


「これでよし!」


手当が終わったのか玲花ねえが立ち上がる。


「あ、ありがと」


「どういたしまして」


照れながらいう将也をニヤニヤしながら眺めた。




「開いてる」


図書館に来た俺たちは、誰かに先を越されていた。


宝箱は開けられ、中身は空になっていた。


「このゲームに参加している誰かに先を越されたんだろうな」


「くそ!」


俺たちは図書館を後にした。


「お探しの物はこれかな」


いきなり声をかけられた。声の方を見ると男女の二人組が居た。男の右手には青の玉が握られていた。


「ここにいれば会えると思ってたぜ。残りの宝玉、持ってるんだろ?」


男はこちらに近づいてくる。その後ろに少女も付いてくる。


「あんたらは?」


将也が二人に聞く。


「俺はユート」


「私はレイカ」


2人が名乗る。


「この世界だとプレイヤー同士で殴り合っても死なねえみたいだし、単純にこぶしで決めようぜ」


「良いぜ」


将也が乗る。


「お、おい」


「大丈夫だって」


将也が構えているとユートとレイカが何やらぶつぶつと唱えている。


「うっ」


「なんだ」


急に体が重くなった。


「てめーら、何かしやがったな」


将也が二人を睨み付ける。


「さあ、なんだろうな」


ユートが将也に蹴りを入れる。


「ちっ!」


将也はその蹴りを受け流す。お返しとばかりに将也も蹴りを入れる。しかし、将也の蹴りをユートは受け流す。


「やるな」


「あんたもな」


レイカがこちらに向かって石を投げてくる。


「うわ!」


俺はぎりぎりでその石をよけた。


俺はユートに殴りかかるが簡単によけられてしまった。


「うう」


玲花ねえは俺たちの後ろに下がる。


ユートと将也はお互いに蹴りを入れるがお互いに受け流す。


レイカが石を投げるが見当違いの方向へ飛んでいく。


俺はユートにこぶしを振るが間合いがつかめず空を切る。


「えい!」


玲花ねえがレイカに向かってこぶしを振る。


「レイカ!」


ユートがレイカをかばうためか玲花ねえとレイカの間に入る。


玲花ねえのこぶしがそのままユートの腹部に刺さる。


「くっ」


「ユー兄」


「この程度問題ない」


ユートはまた将也に蹴りかかる。将也はそれをぎりぎりで受け流す。


「あぶ、ね」


将也がユートに向けて蹴りを放つ。


「しまっ」


ユートはバランスを崩し、将也の蹴りをまともに食らう。


「ユー兄!」


将也の蹴りを食らったユートはよろめいた。


「参った、降参だ。これはあんたらに渡す。」


ユートが両手を上にあげて、青の宝玉をこちらに投げてきた。


「なんだ、もういいのか?」


「ああ」


将也の問いにユートは首を縦に振る。


「俺たちは別に叶えたい願いがあるわけでもねえしな」


「良いの、ユー兄?ゲームで負けるの、あんなに嫌ってたのに」


「良いんだよ、今回は」


そう言って二人は俺たちに背を向ける。


「気を付けろよ。今回のゲームは何かおかしい。今までのウィズ・マギカのゲームとは何か違う」


「おかしいって、何が?」


「今までのウィズ・マギカのゲームでデスゲームは1度として無かった。あいつらはあれでもそう言うところにはうるさいみたいだからな」


「そうなのか」


「ああ、だからあんたらも気をつけな」


そう言い残すと彼らは去っていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ