表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/24

13話「森の守護者」

 


 ログイン。

 そして腹が減った。


 確認してみると満腹度が危険域だな。

 ゲーム内で食べたのは最後いつだったか。

 とりあえず、何か食べるもん買って、ギルドででも食べようか。


 けどあそこはパーティ募集が盛んなんだよな。

 プレイヤーとして声かけられても面倒だし、軽鎧の装備は脱いでおこう。


 あと何かしら、動きやすい服も欲しいな。

 装備のアップグレートは先になるが、今のところは攻略も詰まってないし良いだろう。


 今日も探索で金を稼がないとな。




 ◆




 大通りで見つけた服屋で、良い感じの私服を買って早速装備。


 装備としての、ステータス上昇みたいな効果は特に無い。

 見た目だけの装備だ。


 この服にも装備欄を使うし、重ね着すると重量が増す上に、服が見えなくなるし、プレイヤーはあんまりこういう店で服を買わないんだろうかな。

 街を出入りするたびに装備切り替えるのも面倒だしな。


 まぁ、ステータス効果のある中着なんて買う余裕は無いし、気にしない方向で。

 むしろプレイヤーらしさが薄れて動きやすいと思おう。


 そんな感じで、普段見ないような店とかも見て、見つけた飲食店で焼き魚を食べてる。

 美味い。

 流石、港町だ。


 結局、ギルドで食べてないけど気にしない。



 さて、腹も膨れたことだし。

 時間も勿体ないから、そろそろ金と経験値を稼がないとな。




 ◆




 いつもの北の森に出てしばらく。


 戦闘に関しては、かなり安定した。

 範囲攻撃が出来るようになって、群れが相手でも上手く当てれば簡単に突破できる。

 上手く当てない場合、森が燃える。

 マジで。


 木に燃え移って、めっさ焦って水雷弾連射したわ。

 まぁ時間経過で自然消火したけど。

 いやビビった。


 ちなみに、範囲指定の方法は、杖の振り方である程度決められるのはわかった。

 これで、無駄に範囲を広げて森を焼く、ってことが減らせるな。

 まぁ、言うほど簡単じゃないんだけど。


 そんなこんなで安定してきたわけだ。

 奇襲さえ無ければ、今のところ大丈夫。

 逆に奇襲を受けたら、一回のダメージは許容範囲と思うしかない。

 死ななければ安い。


 索敵系とか自動回復スキル的なの欲しいな。



『レベルが上がりました』

『SP10獲得』

『ステータスを強化できます』


『レベルが10に到達しました』

『ボーナスダイスが追加されます』



 いくつかの群れを倒したところでレベルアップ。

 そろそろ、レベルが上がりにくくなってきたな。


 プレイヤーレベルが10になったことで、ボーナスダイスが追加されたとか。

 ボーナスダイスってのは、ステータス強化で自由に振れるボーナスポイントのためのダイスだな。

 助かる。


 ちゃちゃっと割り振ろうか。



 STR:23→24(+1)

 VIT:20→23(+3)

 AGI:28→31(+3)

 INT:44→46(+2)

 DEX:22→23(+1)


 LUK:15→18(+3)

 TEC:14→15(+1)

 MEN:17→18(+1)


 ボーナスポイント4



 ついにLUKがMENに追いついたか。

 幸運が高くなるのは良いことだ。

 具体的に、どう作用してるかはわからんが。


 ちなみに、ボーナスダイスは今まで振ってたのが6面ダイスだったけど、今回からはそこに123賽が追加された。

 最低でも2ポイントは約束されることになるから、地味ではあるけど有り難い。


 INTがキリのいいところに行きそうだから、全部振ってしまおう。



 STR:24

 VIT:23

 AGI:31

 INT:50

 DEX:23


 LUK:18

 TEC:15

 MEN:18



 DEX低いなあ。

 けど範囲攻撃手に入れたし、それほど重視する必要は無いんだよな。


 と言うか、INTを重点的に上げてる上に、スキルレベルもそれなりな攻撃魔法があるから、かなり楽だ。

 水雷弾なら一撃で倒せることがままある。

 火雨は2、3発は必要だが、群れ相手ならこっちの方が効率良いだろうな。


 AGIも良い感じに上がってるし、引き撃ちでだいたいダメージ食らわずに倒せる。


 たぶん、もっと奥の方で戦っても大丈夫だろうな。

 なんなら、レベル上限の高い北東側へ向かうのもありだ。


 ま、今回は、より奥側を目指してみるか。




 ◆




 見つけたモンスターを倒しながら進み、しばらく歩いたところで、ソレを見つけた。



 森の奥地。


 木々が疎らになりはじめ、ほんの少し広がる青空。


 枝葉の影、鬱蒼と暗い森の中に、光が入り込む。


 そんな拓けた空間を、空を、木よりも巨大な影が覆い隠していた。



「はー……マジか」



 木陰から、上を見上げる。


 空を覆うソレを、最初は巨木かと見紛った。

 だがソレは、前のトレント的なモンスターよりも人型に近い、ウッドゴーレムとでも言うべき巨大なモンスターだった。


 森の主との遭遇。


 今の実力で倒せる気がしないんだよな。

 そもそもアレはモンスターなのか?


 とりあえず、こっちには気づいてないみたいだ。

 ここにいても、どうしようもない。

 帰りながらモンスターでも狩ろう、そうしよう。



 そう言うわけで、俺は見つからないように気をつけながら、全力で来た道を戻った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ