映画製作×ミステリー
私は、藍玉 雫。
毎週1回は何かしらの映画を観るほど
映画好きな大学2年生。
夢はいつか長編映画をつくること。
そこでTwitterを使って、映画を作ってくれる人を探しているのだが、これがなかなか見つからない。今日も#映画好きと繋がりたいというタグ付きのツイートをチェックしているが、一緒に映画を作ってくれる人はいなそうだ。
数日後。私も#映画好きと繋がりたいというタグ付きのツイートをしているのだが、そこにリプライが届いていた。
私たちはJewelと言う名前で映画を作るグループで活動しているのですが、良かったら一緒に活動しませんか?名前に藍玉(意味:アクアマリン)が入っていたのでこれは!と思って声をかけさせていただきました!
名前を見ると紅玉 茜という人だった。気になったのでダイレクトメール通称DMを送ってみた。
話してみるとJewelは茜さんと蒼玉 空くんの2人で活動してるらしく、まだ作られて1週間しか経っていないらしく、映画を作ったことはないらしい。この人数で果たしてグループと言えるのか、そしてこの人数で映画を作れるのかという疑問は強かったものの取り敢えず、興味本位でこのグループに入ってみることにした。
そして1週間が経った。今日は茜さんと空くんと初めて会う。具体的に話してみたかったので、会おうと私が言ったのが3日前。
そして、今日が来た。場所は、日比谷のショッピングモールに入ってるカフェ 金剛石。
約束の10分前に着いたので先にテーブル席を押さえておく。2人が来る前に少し、このカフェについて話そうと思う。このカフェは、私が小学生の時に、初めて母に連れてきてもらったカフェで、私のお気に入りだ。店内には至る所に、宝石が飾られており、またガーネット(ロブ・ロイ)、ラピスラズリ(ミント・ジュレップ)といったカクテルメニューもある。
5分前になって、それらしき2人がやってきた。手を挙げて2人を呼んで席に座ってもらい早速話し始める。
まず、茜さんと空くんはどちらも私と同じ大学2年生で幼なじみらしい。そして名前に宝石が入っている人を集めて映画を作りたいということ。茜さんは父の影響で編集ができるらしく、空くんは演劇部の経験があるという。なので映画を作ることは無謀とまではいかなそうではある。
だが、大きな問題が1つ。名前に宝石が入っていて一緒に映画を作ってくれる人はいるのか、ということである。ただでさえ名前に宝石が入っている人を見つけるのも難しいのに、さらに一緒に映画を作ってくれる人はそう簡単には見つけられないと思った。その点について2人に聞いてみると、どうも茜さんの大学に常緑 翡翠くんという大学2年生の知り合いがいるらしい。こんな奇跡があるのか?と疑問に思ったが取り敢えず話の続き聞こう。
茜さんは翡翠くんに映画製作の話をしたところ、映画を作ることには賛成しているが、出演はできればしたくないと言うことらしい。4人入ればなんとか映画は作れそうだが、どのような作品を作りたいかにもよるが、できれば出演はして欲しい。
茜さんには取り敢えず、翡翠くんの説得をお願いし、今日は解散することにした。人数が集まらないことには、映画を作ることはできないのでまず、そこからだ。
家に帰って母に、映画の話をし、常緑 翡翠くんの話をすると、なんと有名な長編映画「星空鉄道に乗って」の監督の孫だと言われた。これは本当に偶然の出会いなのか?話が上手く行き過ぎてはいないか?だが、思い当たる節はまるで出てこないので取り敢えず偶然であると思うことにした。