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一番古い本

私の部屋の本棚は五つ。

部屋の入り口の近くから順番に、

好きな本、よく読む本、読んでいる途中の本、新しく買った本、そしてもう読んでいない本の棚が並んでいる。


一番奥の棚は他の棚に比べるといつも埃だらけだ。

月に一度、その棚を掃除する。


乾いた雑巾で薄く積もった埃を拭いながら並んだ本の背表紙を読むと、

それはどれも父や母が寝る前に読み聞かせてくれた本ばかりだということに気付く。


他の棚の本と違い、手に取られることも、目を通され、空想に胸をときめかせる手伝いも出来なくなった。

本としては悲しい姿に見えるけれど、

それは家族と過ごした時間を思い出させる、捨てることの出来ない大切な宝物の一つの姿だった。


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