表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

第1話「黒いノート」

第1話「黒いノート」


「ぜったいに誰にも話さないでね!」


 そう言って、少年は真っ黒なノートを差し出してきた。

 ノートの表紙には小さく『History of Black by ✟クロノ・来栖クルス✟』と書かれていた。


 怖くなって手を引っ込めようとした瞬間、少年は笑った。

「開いたら、もう戻れないけど…いい?」


 恐る恐るページをめくると、そこには見覚えのある文字が、血のように赤く塗られて描かれていた。

 そしてページをめくるたび、少しずつ目の前も赤く染まりはじめる──。


 思わずノートから手を放してしまい、私は、顔を真っ赤にしながら叫んだ。


「これ、昔書いてた……初めての小説っ!!」


 ノートを閉じようと手を伸ばしたが、そこにはもう自分の手しか映っていなかった。

 ただ、黒いノートの記憶だけが、私を見つめていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ