僕はきみに好きと言われて舞い上がり、迷わず付き合ってしまったのだが、、、。
僕はきみに好きと言われて舞い上がり、迷わず付き合ってしまったのだが、、、。
きみに告白されて次の日から付き合い出した。
付き合ってから3日目の今日! 既に僕はきみと別れたい!
元々、僕はきみの事が好きという訳じゃなかった。
ただ、“モテない僕は女の子に告白されて気持ちが舞い上がり、そのまま
付き合ってしまう!”
・・・でもいざ! きみと付き合うと? 面倒くさいし趣味や考え方も
全然違うと気づく!
二人で居ても僕はなんにも楽しくないし。
ひたすら僕がきみに合わせるしかなかった。
きみはそんな僕の努力を知らない!
僕には、“きみ以外に好きな女の子が居るんだ!”
アニメのそるんちゃん!
彼女のキャラも性格も僕にドンピシャ!
僕の彼女がそるんちゃんだったら、どんなに良かったかと今でも考える。
取りあえず、きみが僕の事を嫌いになってくれるのを祈っているんだ!
僕からきみに“別れてほしいなんて言えないから。”
僕みたいな、オタクでダサい男はこの先女の子に告白される事なんて
絶対にないと思うし!
きみは僕にとって、表向きは理想の恋人なんだよね。
僕のオタク友達も、きみと僕が付き合えたことを喜んでくれたんだよ!
『ノブ男がよくもまあ~あんな可愛い人間の女の子と付き合えたもんだな~』
『オレなんて! アニメの女の子にも見向きもされないのにさ。』
『ノブ男の彼女さ~ほんと可愛いよな~!』
『羨ましいわ~』
『“しかも? 彼女からノブ男に告白しただと、、、!?”』
『許せん!』
『オレもその意見に、1票!』
『なんでノブ男なんだか、』
『“僕の自慢の彼女だし!”』
『自慢どころか! 見せびらかしていいレベルだよ!』
『オレなら、親に直行で会わすけどな!』
『・・・そ、それはまだ早いでしょ!』
『“勿論、結婚前提に付き合ってんだよな!”』
『えぇ!? そこまで考えてなかった、』
『ノブ男がトロトロしてたら? オレがノブ男の彼女、奪っちゃうぞ!』
『えぇ!? マジで!?』
『“今のところは、嘘と言っておこう!”』
『恐いわー!』
『まあまあ、二人共仲良くして! ノブ男も彼女の事大事にしろよ!』
『うん。』
『俺達は今から、アニメの相関図観賞会をするからじゃあな!』
『・・・あぁ、そ、そうなんだ、』
『彼女とイチャ着いてろよ!』
『・・・・・・』
・・・なんだか後ろ髪を引かれる感じがした。
何時もなら? 僕もアニメの相関図観賞会に誘われ、皆と観ていると
想うとやるせなかった。
勿論! きみの事も大事には想っているのだが。
やっぱりアニメの相関図を観賞したい!
あんなに夢中で、アニメに釘付けになる事は今までの僕にはなかった。
その気持ちは、きみと一緒に居ても同じなんだよ。
どこかきみと居ても、上の空でいると僕は気づくんだ!
今僕が思うのは? “きみに別れ話をどうやったらさせる事が出来るのか?”
そればっかり考えているよ。
きみと付き合うまでは、彼女居ない歴30年更新していたというのに......。
急に彼女ができてもどうしていいのか、僕は分かないんだ!
きみと会う時は、僕は耐え忍んでいる。
我慢は、出来るだけ我慢してさ。
いつまでこんな事を続けなくてはいけないのか、、、?
『ノブ男クンてさ! 私と居る時、物凄く我慢してる?』
『えぇ!?』
『無理しているよね。』
『・・・・・・』
『もっとさ、リラックスしていいんだよ!』
『あぁ、ううん。』
『“それとも? 私と別れたいの?”』
『・・・・・・』
『・・・そ、そっか、分かった! 別れてあげてもいいよ!』
『えぇ!?』
『私と一緒に居ると? ノブ男クンが疲れちゃんだよね!』
『・・・・・・』
『本音で答えて!』
『ううん。』
『なんとなく、そうなのかなって思ってたんだ~そっか! やっぱり
そうなんだよね。』
『・・・ご、ごめんね。』
『いいよ、別に! でもまた私と付き合いたくなったら? 次はノブ男クン
から私に告白してね!』
『・・・ううん!』
『じゃあね! また、友達として会おうね!』
『うん、ありがとう!』
『私こそ、ありがとう! 相手がノブ男クンで良かったよ。』
『・・・ううん。』
僕はあんなに可愛いきみとこの日を境に別れた!
お互い納得した上で、別れられたんだと思う。
きっときみは僕がつまんなそうにしているのが気になっていたんだよね。
“僕がきみに気を遣っている事。”
今は普通に! 友達として会うし、二人でご飯も食べにに行く仲になったけど。
・・・何より僕は、アニメの相関図観賞会にまた誘われるようになった。
僕の好きなそるんちゃんを毎日、誰にも気にせず応援できる喜び!
『ノブ男のそんないい笑顔見るの久々だな~』
『あんなに可愛い彼女と別れてまで、そるんちゃんがいいもんかねぇ~』
『僕がそるんちゃん命なんだよ!』
『じゃあさじゃあさ、ノブ男の元カノさ、オレが告白してもいいんだよな!』
『ダメだよ! 今はそっとしておいてあげて!』
『なんだよ! 彼氏面しやがって!』
『“僕は彼女の元カレなんだよ!”』
『まあ~我らのアニメの相関図観賞会の仲間が戻って来たんだ!
皆で今日は祝おうぜーい!』
『そうだ! そうだ!』
【僕はやっぱりオタクで、今が幸せなんです。】
最後まで読んでいただいてありがとうございます。