真夜中の詩
部屋では扇風機と空気清浄機だけが乾いた音をならしていて、僕の寂しさに共感してくれているみたいだ。
何かに駆り立てられたように家を出ると夏の匂いがした。
先の見えない暗闇を歩く時の気持ちは、まるで未来への不安で押し潰されそうな今の僕と同じだ。
確かな道が分からないというのはとても怖くて。弱音を吐き出して、子どもみたいに泣き出してしまいたくなる。
こんな感傷に浸りながら真夜中の静けさに耳を澄ませ、そっと瞳を閉じる。
そんな午前2時。
深夜のバイクの音って凄くうるさいですよね