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F組三国志  作者: かめ屋吉兵衛
三 河西哲平
13/105

 さて次はキリンの所で省吾たちとか…。

 はっきり言って、あの班は俺には無理だな。

 山影静は美人だけど何話したら良いか分からない、岡崎は油断してると気軽にいじめちゃいそう、星屋はオタク系なのか話しが合うとは思えない、う~ん、斉藤真由美は…、まともなのかな?

 でも自分のタイプとは掛け離れ過ぎている…。

 おっ、省吾だ。


「省吾、一人なのか?」

「ああ、ちょっと場所を変えてくれないかな?」

「赤澤くん、何かあったの?」

「うん、纐纈さん、特に困った事ではないのだけどね。」

「どこへ行くの?」

「あっちのホッキョクグマのところ。

 今回七班だから、二班ずつ合流すると一班余るじゃん、今まではその時間でね。」

「それで、どこ?」

「あそこさ。」

「人が集まってるわね。」

「岡崎たちもいるな。」

「何してんだ?」

「行けば分かるよ。」


 えっ、山影静が絵を描いてる?


「うわ~、すご~い。」

「上手ね~。」

「ほんとだ、シロクマが生き生きしてる。」

「えっとね、山影さんはね、ほんとは…。」

「岡崎は黙って、で、斉藤さん、どうなの?」

「山影さんは美術科へ行きたかったんだって、でも、家の人に反対されたそうでね。」

「うんうん、それで、こういう絵ばかり描いてたの?」

「のんのん、漫画系のイラストもうまいのよ、さっき見せて貰ったけど、星屋くんに言わせると、すぐにでもプロのアシスタントとか出来るレベルなんだって。」


「あの~。」

「あっ、山影さんが口を…。」

「おいおい失礼だろ。」

「ご、ごめん。」

「はずかしいのですけど…。」

「ごめんね、山影さん、俺が頼んだばかりに。」

「そ、そんなことないです…。」

「で、今日はどう? 楽しい? 山影さん。」

「あっ、はい、河西さん、とっても。」

「はは、俺のことは哲平って呼んでくれよ。」

「はい。」

「じゃあ、ぼくも。」

「岡崎は絶対だめ! 河西様と呼びなさ~い!」

「え~。」

「ははは。」


 う~ん…、山影の才能はすごいけど、省吾が彼女に絵を描くことを頼んだという事は、彼女の才能を見つけて…、それをみんなに知らしめたのは省吾だよな。

 うん、山影とは話題が無いと思ってたけど、彼女のことをもっと知りたいと俺に思わせてくれたのは省吾の才能なのかも知れない…。

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