第9話 卑怯対決
どうも、あのね このなです!もう9話を投稿してるのに対してまだ11話をかいてます…約束の毎日投稿は10話までだったのでよかったのですが、10話以降もできるだけ多く投稿していきたいと思ってます。
「なにぃ!?」
一瞬にして冷酷な声に変わったその脅威を感じた姫君も怖気付いていた。姫君は一息飲んだ。
「わ、私はどうすれば? おと…」
「決まってるだろ!」
「ひぃ…」
驚いた彼女は思わずケロコールを落としてしまう。
「わしが着くのに最速で30分だ! 持ち堪えろ! 返事は!?」
「は、はいぃ、お父様!」
「ケロ…」
世界政星評議会はトゥエルブガーディアンズを含め、政府の偉い方々、共にプレイヤーの集まりのことである。そして今日は現実化したこの世界の今後のことを評議する大事な会。欠席は離脱と見なされる程厳しい組織なのである。
その会議は月のどこかで行われているとされている。
「申し訳ございません。わしの城で暴れている愚か者がおるものでして、席を外させてもらう。」
縦長いテーブルにお互いを見つめ合う形で腰をかけている12のガーディアンズ。そして両端には世界政府の最高戦力とされている2名。この部屋の気の恐ろしさは言葉では表せない程のものである。
「わかっているのか? 席を外せば欠席同然。ガーディアンズ離脱じゃぞぃ。ただの犯罪者に戻れば牢にぶち込むぞぃ。」
「捕まえられるものなら…」
「次顔を見たら、同情は期待しないことじゃぞぃ。」
一方、 アラン達は…
「おりゃああ!」
誰が人の限界をつくったのか、アランはその馬鹿力で金でできた床を拳1つで凹ませてみせた。
幹部のでかい男は勿論、スネーキも改めてその力に驚きを隠せずにい
「あの男、姫君と同格…いやそれ以上かもしれない!? ま、まさかお前もあいつと同じくらい!?」
「ま、まぁな! あ、あいつ俺ので、で、弟子だしよ…」
「って震えてんじゃねぇか!」
流石に一撃じゃ金に穴は開けられないか。だったら殴り続けるまでだ!
「おりゃおりゃおらおらおらぁ!」
あと少しだ!
「おりゃぁあああ!!」
すると、魔法が使える訳でも、ドラゴンライダーという訳でもないが拳に火が発火し、その熱い拳で金を変形するほどに熱していた。
恐らくこれは、凄まじい威力と摩擦による着火。それをうまく利用することで火を纏うことが可能だろう。非常人的のアランだからこそできたことである。
やがて金の床は溶け、1人の人間が通れるほどの空洞ができた。
「「ば、化け物だ…」」
ヴィーゴルもアランもその圧倒的な力を目のあたりにして腰が抜けていた。
「いやぁ、あっちぃな。早く行こっと。」
「「あっちぃってレベルじゃねぇだろ!!」」
「スネーキ、ここは任せた。」
アランは飛び込み、無事2階へ降りることに成功した。存在に気づかれた以上、密かに行動する意味がないと思ったのか、再び金でできた床を殴りはじめ、1階までたどり着いた。
ん!?
だが、兵にも貫き通すべき騎士道がある。すぐに兵が駆けつけてアランを囲んだ。兵士らは魔力を注ぎ込むことでそれを弾として放つことのできる銃や剣を持っている。
この世界の武器のほとんどがそうやって魔力を中心としたものばかりである。
「侵入者め! 好きにはさせないぞ! くそ、ルベン様がやられ、若様が不在という最悪な時に!」
幻の島でのリューマとルベンとの衝突がアラン達にとって好都合となっていた。
「簡単には通してくれないか。」
「当たり前だ! お前ら、若様が戻ってくるまでなにがなんでも持ち堪えろ!」
「「は!」」
一方、スネーキは…
「グハッ! 強いな貴様…」
「フハハ、力のポーションを飲んだんだぜ? 力は倍になり、与えるダメージも当然大きいぜ! ドラゴンライダーだろうとこのヴィーゴル様には勝てないぜ!」
「厄介な奴だ…」
ヴィゴールは力のポーションのエフェクトの影響で身体に赤いオーラーを纏っている。
「力のポーションとて時間制限はある。そこまで耐えられれば僕の勝ちさ。」
「何を言ってるんだぜ。ポーションが切れる前にお前を倒すんだぜ。」
全てのポーションには時間制限が存在する。普通は1分だが、同じポーションを合成することで3分まで長引かせることが可能である。
影響が切れる前にスネーキを倒そうと考えているヴィーゴルは間を作らずにひたすら殴っていた。2倍となったその力は石の硬さを持つスネーキにダメージを与えているが、ヴィーゴルもまたダメージを受けている。
「硬いにも程があるだろ…」
「ザッハハ、硬さが苦手のようだな貴様。」
「どう言うことだ!?」
「そんな貴様にとっておきのがあるぜ。硬化!」
スネーキは背を丸め、身体中が石となった
「そんなことで防げるって思うなぜ!」
ヴィーゴルは石となったスネーキを殴ったが、微動も見せないままである。
「硬ぇ…まだまだ!」
何度も何度も殴り続けるが、あまりの硬さにヴィーゴルの拳は自身の血で染まっていた。
しかしこの能力には弱点がある。それは、石と化している状態では身動きがとれないという欠点。これでお互い何もできないまま待機するしかない状況に陥った。
「ったく、ポーションが切れそうだぜ。」
ヴィーゴルは再び力のポーションを飲み、その場で胡座をかいてポーションの効果が切れるのを待つことにした。
こうして待機を続けること10分。やがて力のポーションはストック切れをし、エフェクトは切れ、赤いオーラーも消滅した。スネーキは石化を解き、一瞬にしてヴィーゴルに飛びかかり重い一撃を喰らわせた。
「そこだぁ!」
「くっ!?」
壁に投げ飛ばされたヴィーゴルはなぜか微笑みを浮かんでいた。
「何がおかしい!?」
「いや、お前、俺と似てるって思ってたぜ。」
「は?」
「正々堂々じゃ闘わないってことぜ。俺はポーション、お前は硬化。」
そしてヴィーゴルはストレージから何やら青いポーションを出した。これは素早さが2倍になる、スピードのポーションである。蓋を開け、全部飲み干した。
「はぁ、感じるぜ。素早くなったのがだぜ!」
「え、あぁ、うん。早口になってる。」
「お!? 本当だ!」
「初めて使うのか?」
「まぁ、そうだぜ…行くぜっ!」
「はや…ダァッ!?」
2倍となったそのスピードは一般人の目には瞬間移動をしたようにしか見えないだろう。
一瞬にしてスネーキの鼻の下へと移り、下から上へと顎にパンチを当ててみせた。力のポーションを使ってないとはいえ、スピードが速ければその分だけ重くなる。
「次で仕留めるぜ!」
するとヴィーゴルは再び走り出した。右や左、上や後ろ、その残像は全方位に現れ、殴ったり蹴ったりと色々試すが、残像にダメージを与えられる訳がない。
「くそっ! どこだ!? そこか! ちっ、残像か。」
スネーキは目を閉じ、気を集中しはじめる。オールのノラを使おうとしているようだ。
「ザッハハハ、丸見えだぜ。」
「これで留めだぜぇ!」
本体がわかれば残像を相手にする必要はなくなり、体力も温存できる。しかし、現状況の中でオールが使えても実力がなければ止められない。
ヴィーゴルは数十体の残像と共に留めの一撃を仕掛けてきた。
「本体はそこだぁ!」
目を開け、本体に向かって留めの一撃を喰らわせようとしていた。
「硬化!」
相手がどんなに速かろうが強かろうが、スネーキの硬さの前では、多少のダメージは避けられない。それを利用したのか、互いの拳が接触しかけた直前に石化をし、相手が受けるダメージを増幅させた。
「いってぇ! 腕がか!?」
どうやら骨折したようだ。そして本当の留めを刺す拳でヴィーゴルを地面に叩きつけた。ヴィーゴルは気絶し、再び立ち上がることはなかった。
「王家とか知らんが、僕の前では跪け。」
アパリシタ王国、金の城での卑怯対決の闘い、スネーキの勝利。
そして、ドスティエール到着まで、あと19分。
この作品に出てくる人物や生物、科学的なものは全て筆者の変態な妄想によるものであり、現実とは全く異なる場合がございます。