第1話 ゲームスタート
どうも皆さん!あのね このなです!先に伝えておきますが、文章は得意ではないので誤字等があるにかもしれません。誤字やおかしな文を発見した場合、すぐに教えてくださいね!
あと、この小説は大規模な設定にしたいので、こうすれば面白そうとか、こんなことが起きたら最高とか、意見を受け付けています!ご協力お願いします!
なお、10話まではすでにかきましたので、できれば毎日出していこうかと思います。11話からは週2〜3というペースで行きたいと考えています。
では、冒険へ行きましょう!
「なんか人生損してる感じだなぁ。」
夕日が燃やす赤い空を見つめながら川や風の音のない静かな川辺で寝転がっている1人の青年。なにかを求めるだけで実行しなければ奇跡は起きない。はずだった。
空一面雲ひとつもない快晴の下で平凡な毎日を過ごす平凡な高校1年生。俺の名はリューマだ。
しかし今日は、いつもと同じ平凡な日ではなかった。
それは雨の日。誰もが嫌と言うほどのどしゃ降りだ。空気は雨の匂いが混ざり、美味しくいただけない。せっかくセットしてきた髪はお陰様でお風呂上がりのようだ。
平凡な毎日から逃げ出せた証拠なのだろうか。傘は要らない。必要なのは勇気のみってどこかで聞いた気がする。まぁいいや、とにかく遅刻しそうだぁ!
チャイムの音とほぼ同時に教室に入ることができた、1年C組。入学から1週間しか経ってなくてまだ全員とは言葉を交わしていない。言葉を交わしたのは4人だけ。
1人は小学からずっと一緒のハヤト。2人はこの学級で知り合った超イケメンのカイと超アニメオタク巨乳美女のアスカ。おっと、自称、漆黒の天使だった。
そしてこの2人と知り合うきっかけになったのが最後の1人、 いじめられっ子のケン。俺がケンをいじめから解放した、なんてことはなかった。2人に混じっていじめてしまった。まぁ結果オーライ。
「おーいリューマ、どぉしたんだよ、また傘忘れてきたのか?ケッラケラケラ。」
ケラケラと笑いながら1番目に登場したのはハヤト。笑い方までケラケラと化してきた。
「平凡な毎日から逃げ出してきたのさ。」
「その発言、まるでアスカだな。」
「ほっとけ。」
人を馬鹿にするのがハヤトのスキルと言っても過言ではない。
「ねねね、これ見てよ! ケンがまた新しいゲームを作ったんだって! 漆黒の天使の私から隠しきれなかったみたいだわ。ホッホホォ。」
「そうそう! 今回はクレイジーワールドと言う傑作らしいぜ? 朝の会終わったらやろうぜ。」
漆黒の天使絶対言いたいだけだろ。ケンはスマホゲームをたくさん作ってきたらしい。入学式早々いじめられたのはママ・ザ・ワールドとかいうキモいゲームが原因だ。それにしてもアスカとカイ本当にいつも一緒だな、もう付き合えっちゃえよ。
「お? 今回はどんなゲームなんだ? 見せて見せて。」
画面に大きくと書かれた「ゲームスタート」という字をタッチさせるようなものだった。
「おぉ、意外と興味湧いたかも。」
「だろだろ? 今日みんなでこのアプリ入れて明日やろうぜ? アッハハ。」
前回のマザコンゲームとは別で、スタート画面とBGMだけでわかる。これはRPGゲームだ。こう言ったゲームは好きだ。
「いいよ、ケンのゲームをみんなで遊んでやるか。ニッヒヒィ。」
「途中でママが出てきたら面白いね。ケッラケラケラ。」
「その笑い方まじできもいから。」
やがて太陽も沈み、学校から帰宅したリューマはお風呂でケンのゲームをインストールしていた。
「しっかしほんとによくできたものだな。ゲームスタートぽちっと。」
すると豊富な種族の中から選択できるようになっていた。地球に限らず、全宇宙へと幅広く作られていた。
「ほぉ、すっげぇな。魔導師に魚人とか色々あるなぁ。お!? 巨人!? かっこよさそうだなぁ、巨人にきぃめた!」
目を光らせてよだれ垂らしそうなくらいの表情をしていたリューマはその巨人族を選択しようとする。
「んあれ、指濡れてるから反応しないんかな。」
腕で水を拭き、再び押そうとするが、既に遅かった。
「んあれぇええ?? ヒト科になってるぞぉ!? 戻せないのか? やっぱクソゲーだなこれ。てか眠いな、ちょっと仮眠とるか。」
携帯をお風呂の物置スペースに置き、仮眠をとることにしたリューマ。しかしこれが彼の人生を大きく変える物語へと導く瞬間であった。
「あばばばば!!」
寒ぃいい! 寝すぎてしまった! ん? こんな深かったけ?
仮眠から覚めると光も届かないかのように辺り一面真っ暗な水の中。周りを見回してるとなにやら魚らしき生き物が向かってきた。
魚? イタズラかよこれ。とりあえず空気ほすいぃい。ん? いや、ちょっと待てよ、あの形にあの鋭そうな歯。ピラニア!?
「あばばばば!!」
陸陸陸陸陸陸!!
必死に陸の見える方角に泳ぐが、当然魚に勝てるわけがない。諦めたのか、じっくり近づいてくるピラニアを見つめる。
俺は美味しくないぞ? な?
「あばばばば!!」
手で空気が逃げないように抑え込むが驚きは限度を越していた。そのピラニアを、全長10メートルは軽々しく超えている巨大なサメが吸い込むかのように口にする。
サメェエエ!? 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!
「それはメガロドンですよ。」
どういうわけか、頭の中に不思議な女性のハスキーな声が響いてくる。
ん!? 誰だ?
「私はアイラ、君に私の力を与えにきた。」
アイラ? 力?
「君は何を望む? このメガロドンを倒すこと? それとも逃げること?」
こいつメガロドンなの!? なおさらやべぇだろ!!
「あばばばば!!」
俺が望むのはこいつを倒すための力だ。
「ホホォ、気に入った。いいでしょう、では契約をしよう。」
契約?
「私の眼を1つあげましょう。だから君のをください。そうすれば契約は成立し、君に私の持てる全ての力を与えます。」
眼をくださいってお前馬鹿なのか?
「力を得て生き延びるか、ここで死ぬか。」
っていうかイタズラにしてはやりすぎだよな。ここは全然知らない場所だしお風呂で寝てたはずだし。あっ! もしかして俺、お風呂で死んだ!? そして転生した、なんてことがありえるのなら俺は勇者でこの声は大賢者的な存在で俺に勇者にふさわしい力をくれる。これなら納得がいく。でもよ…
「死ぬわよ。」
あぁもうなんでもいい! はい、イエス、同意する! これでいいだろ?
「では君の思うままに。」
ん?何も感じないぞ? あれれ? てか、あのサメ、メガロドンだよな。クラーケンとか出てくるんじゃないのか? 異世界だしよ。そういえば、メガロドン今何してるんだ? とっくに俺を食っててもおかしくな…
ヴァァアアアア! 出たよ!? クラーケン出たよ? 死ぬよ? 力どこに…
そのメガロドンを巻きしばいていたクラーケンの姿に驚いたのか、メガロドンの大きな口の中に飲み込まれる寸前という状況に驚いたのか、リューマは気絶した。
美味しそうな肉の匂いに寝取られ、リューマは目を覚ました。するとそこには焚き火で肉を焼いてる謎のおじさんと謎のイケメンが砂辺で座っていた。
「誰だお前、ここどこだ! 俺は勇者だぞ!?」
「勇者だ? ばっかじゃねぇの?」
すると謎のイケメンは馬鹿にするような顔をしていた。若干タレ目でグレーアッシュのような髪色でツーブロック。一方リューマはつり目でツンツンヘアー。
「誰が馬鹿だよこら! てかイケメンにイケボかよ! うらやますぃ!」
「それよりお前、なんで片方の眼だけ紫色なんだ? トカゲの眼みたいだぞ。」
「誰がトカゲの眼だこら! 紫色の眼をしたトカゲなんて見たことあるんかテメェ。そもそもどうやって俺を助けたんだ?」
「俺はクニワノ諸島周辺を歩いてたらここにたどり着いたんだこら!」
「クニワノ諸島はここからおよそ60キロ離れた島じゃよ?」
謎のおじさんはツッコミを入れるが声は聞こえていてもその存在に気づく者はいなかった。
「60キロ離れたとこだ? イケメンのくせにアホだなぁ。」
「うるっせぇぶった斬るぞおめぇ!」
謎のイケメンは腰の刀に手を当て、構えていた。
「まぁまぁ落ち着いたまえ。」
「「お前は誰だ!?」」
口裏を合わせたかのように息が合っている謎のイケメンとリューマ。
「今更かいな!」
やっとおじさんの存在に気づく2人。
「わしの肉を勝手に食いやがって小僧。」
「ん? これ俺が斬ったメガロドンとクラーケンだぞ?」
「誰が焼いたと思ってんじゃ。」
「あぁ、って誰だお前!?」
「こっちのセリフじゃわ!」
「てか聞くけど、おっさんとイケメンさんよ、これ、俺を襲ってたメガロドンとクラーケンにそっくりだけど、何がおきたんだ?」
すると謎のイケメンは手に持った焼いた肉を一気飲みし、不思議そうな顔をしていた。
「それがよ、お前の半径10メートルくらいの海が全部凍っていのさ。メガロドンもクラーケンもな。」
「凍っていた?」
おかしいな、凍るってそんな悍ましいことがおきるなんて…アイラ!? なるほどな、この眼も納得がいく。つまり俺はすんげぇ能力を得たってことか。
「それは恐らくドラゴンアイの力じゃわぃ。」
ドラゴンアイ?
「龍の眼を授かった者はその龍の力を得る。わしらはこれを龍を支配する者と呼ぶ。そして君らは転生者なのではなく、ゲーム自体が現実化したのじゃ。つまりこれは異世界ではなく、オンラインゲームでもあり現実でもある。」
謎のおじさんは何もかもを知っているかのような自信ありげにしていた。
ケンのゲームが現実化したのか、これは面白そうに見えて困ったなぁ。ハヤトたちはどうしてるんだろう。
「まぁ、なんかよくわかんねぇけどイケメンさん、俺を助けてくれてありがとよ!」
リューマは困ったように頭をかいてにっこり笑っていた。しかし、謎のイケメンは心の良い男ではなかった。
「勘違いするな、俺がお前を助けたのは、お前の中の化け物に興味があったってだけだ。今はお前とそいつには勝てねぇ。だからまたいつかお前をぶった斬る。それまで首洗って待ってろ。」
「またまたぁ。」
リューマは間に受けやしない表情で肉を食い続けた。
「この小僧、私の存在に気づいていたというのか、どんもない奴だ。」
ん? アイラなのか? さっきはありがとな。氷のドラゴンなのかおめえ?
「正真正銘、氷の紫龍、アイラだ。いいえ、私は力は与えただけで絶対零度で瞬時に冷凍させたのはあなたの意思そのものよ。とりあえず今はその小僧に用心すべきだ。邪悪な気を感じる。」
ふーん。何言ってんだ? 俺の命の恩人だぞ? 信じろって。
「っておい俺の肉!!」
「いいじゃないか少しくらい。俺が獲ったんだし。」
「んだとこら!」
すると街の方から大きな爆音が空気を伝わって響いてきた。
「「んあ!?」」
この作品に出てくる人物や生物、科学的なものは全て筆者の変態な妄想によるものであり、現実とは全く異なる場合がございます。