表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/26

10話 魔導所長の心労。

 10話 魔導所長の心労。




 魔導師を総動員させ、なんとか空間の綻びを正常な状態に戻し、その後の隠蔽処理に魔導師と警察が携わっている頃、


 私はやっと落ち着いてコーヒーを飲める状態になり、コーヒーを楽しんでいた。


 残念ながらこの騒動が起きる前に淹れたコーヒーは冷えてしまい、風味も損ねてしまっていたため泣く泣く、コーヒーを淹れなおしてしまったが。


『コンコン』


「はいれ。」


「失礼致します。魔導所長殿」


「ああ。」

 

「報告いたします、今回の騒動はやはり異界の者が絡んでいるようです。」


「やはりか、で、詳細は?」


「赤蘭中学校、3年2組の生徒38名中36名が行く先がわからなくなっており、間違いなく召喚系魔法を行使されたかと思われます。」


「・・・・・本当にあったのだな、召喚系魔法は、それで38人中36名と言ったな、残りの2名はどうなっている?」


「はい、2名の内、1名はその日は熱で休んでおりました。」


「もう1名の方は?」


「魔法を行使された時、確かに教室に居たようなのですが、寝ていたため何が起きたかがわからないと。」


 ・・・寝ていたか、怪しいな


「その者の様子はどうだった?」


「非常に落ち着いていました、クラスの同級生が居なくなっていたにも関わらず。」


 こいつはクロかも知れんな


「その者の名前はわかるか?」


「はい、名前は天橋朱里です。」


「レイツァー特捜官を呼べ、今すぐ、天橋朱里の素性を調べ上げさせろ。」


「ハッ!」



 2日後



『コンコン』


「はいれ。」


「レイツァー特捜官であります、天橋朱里の素性の調べがついたのでご報告に上がりました。」


「ご苦労。」


 レイツァー特捜官から渡された資料を見て私はますます、天橋朱里に疑いの念を強める、家族構成は父、母、妹2人と若干、男には肩身が狭そうだと思う構成だが、特に不審な点はない。


 しかし問題はここからだ、天橋家は古く、代々、剣術や薙刀、体術、暗殺術、最近になってガンカタなどを習得しているらしい。


「いや~本当に日本のラノベの様な家庭があったなんて信じられませんよ。」


 少しおどけた様子でレイツァー特捜官が言う


 資料をページをめくると更なる衝撃的な事実が浮かび上がる



 /天橋朱里は真祖級の吸血鬼である/



「・・・レイツァー特捜官、天橋朱里が真祖級の吸血鬼と書いているがそれは真か?」


「ええ、先日、牙と吸血行動を確認しました。太陽の下も問題なく歩けているため真祖であることは間違いないでしょう。」


「しかし天橋朱里の両親は人間のはずだったのではないか。」


「推測なのですが恐らく召喚時の強力な魔力に当てられ、吸血鬼としての遺伝子が活発化し、先祖帰りしたのではないでしょうか?」


「・・・そうかもしれんな。」


 異界の者の介入、その異界の者による一般人の拉致、それに真祖級の吸血鬼ときたか


「これじゃ胃に穴が開きかねんな。」


 この発言にレイツァー特捜官が苦笑いで答える


「心中、お察しいたします。」





















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ