5話 走っただけで。
5話 走っただけで。
家から出た後、私は電車に乗りどことも分からん田舎の山奥に来ている。ここなら、人も殆んどいないし、滅多いや確実に人が訪れない場所でもある、力を試すには、もってこいの環境だ。しかし、
「・・・体が軽いな。」
駅からかなりの距離を走っているのに全く疲れない、気のせいか以前の私の全力疾走している時なみのスピードが出ているんだが、まだ本気を出していると言うわけではないのに・・・これで本気を出したらどうなるのだろか?
「なら少し、出してみるか。」
『ゴゥ!!』
そんな、音と共に周りに衝撃波を撒き散らしながら、一瞬にして加速する、なんだろう、ソニックブームと言うのだろうか?そんな感じのものが、
私から発生したんだが。
ふと、体を急停止させ後ろを振り返って見ると、木々は薙ぎ倒され、元は小動物か何かだったものが血肉を撒き散らし辺りに四散している。
私はその光景に唖然としてしまう、ただ走っただけでここまでなるのか!?下手したら大虐殺してしまうことになるんだが。
「・・・はぁ。」
私は地獄の慘状と化した、光景を見て溜め息を漏らす。
これは一刻も早く力をある程度、制御できるようにしなんといけんな。