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記念日シリーズ

文化の日

作者: 尚文産商堂

今日は土曜日だから、あまり祝日という感覚はない。

だが、高校2年の井野嶽幌(いのだけほろ)と双子の姉の桜は、学校にいた。

もうすぐ文化祭だからだ。


「で、なんで部長がきてるんですか」

幌は、すでに引退したはずの、料理部元部長で今受験生の原洲甲中(はらすこううち)が、家庭科室に遊びに来ていた。

「そりゃ、もうすぐ文化祭だからな。こうして、ちゃんとできるかどうかを確認しにきたんだよ。模擬店するんだろ」

「そうですよ。今は、そのメニューの最終確認です。明日が本番ですからね」

幌は、模擬店メニューを印刷したプリントを確認しながら、原洲へ答える。

「しかし、寒い季節だってのに、文化祭なんてなあ」

「文化の日ですから」

「文化の日って、なんでこんな時期にあるんやろ」

料理部の部員の一人、幌の同級生の陽遇琴子(ようぐうことこ)が幌に聞いた。

「文化の日は、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」ことを目的として制定された祝日なんだ。そして、さらに歴史をさかのぼれば、明治6年からは天長節や明治節として、常に祝日になっていた日なんだ。意味合い的には全く関係ないけど、この日は日本国憲法の交付日で、5月3日が憲法記念日だから、この日も祝日にしようとして文化の日を制定したっていう話を、昔聞いたな。どこまで正しいかは知らないけども」

「そーやねんな」

桜が、試作品を食べながら言った。

「なにはともあれ、楽しそうで良かったよ。これで安心して卒業できる」

幌の肩に手をかけて、原洲が幌に言った。

「これから頼むよ、部長さん」

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