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魔王さま、受付時間は9時からです。
火曜日、午前8時30分。
職場に到着。
裏口へ向かう途中、市役所の正面をふと見る。
そこに——
腕を組み、仁王立ちしている男がいた。
それは、昨日受付に来た角の生えた男だった。
黒いマントを翻し、堂々と入口の前に立っている。
あまりの異様さに、警備員も声をかけていいのか迷っている様子だ。
昨日、17時までに手続きが終わらなかったのだろう。
仕方なく私は男に近づいた。
「あの……市役所は9時からですよ?」
男はポカーンと口を開けた。
まるで、今初めて知ったかのような顔だ。
「……何時から待ってたんですか?」
そう聞くと、男は我に返ったようにゆっくり口を開く。
「……1時からだ」
私は思わず聞き返した。
「……え?」
男は胸を張って言う。
「午前1時からだ。」




