表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/8

始まりは平穏に。

久々にリハビリかねて。

突然ですが、アイリス子爵家の長女シシリーと申します。


先日格上のデミーゴ伯爵家次男のジェイコブ様より婚約のお話をいただき、もちろん当家からお断りなどできる訳もなく、無事婚約が成立しました。



ジェイコブ様は同じ学年の同級生でもあり、人当たりの良い、楽しい方で何度かお話したこともあり、とても素敵な殿方だと思っていました。

私もこの婚約がとても嬉しく、婚約者となったジェイコブ様と温かな関係を育んでいきたいと心から喜びました。



その関係に影が差したのは、ジェイコブ様の何気ない一言からでした。


いつもの通りお茶をしながらにこやかに話していた時の事です。

ふとジェイコブ様はこう仰ったのです。


「ねえ、シシリー。俺はもちろん君の事を大切に思っているし君との時間も大事にしたいと思っているんだけど、時間は有限なんだ。」


「え、ええ、そうですわね?」


「うん。なのでね、俺の事は気にしないで君は君で楽しい事を見つけて楽しんで欲しいんだ」



正直唐突過ぎて、私にはジェイコブ様の仰る意味は分かるものの意図が見えませんでしたが、まだ婚約して間もない事なので了承しました。


婚約以降、ジェイコブ様と一緒に居すぎたのかもしれない、と思ったのです。

私の返答に、ジェイコブ様は嬉々として去って行かれました。




ここから、徐々にジェイコブ様の人柄が見えるようになりました。




まずはじめに、誤解がないように書いておくと、

ジェイコブ様は非常に言葉選びのセンスが独特で誤解されやすい方です。


また、説明が足りないため、やはり誤解を生みやすい傾向があります。

これはまた後日判明した事ですが、ご本人的にもあまり説明する気がないのだとか。

分かるでしょ?当たり前でしょ?と言う気持ちが何処かにあるのだそうですが、正直に言わせていただくと、心を読む技能は持ち合わせてないので分かりかねます・・・。


更に、非常にマイペースな方でもあるため、自分勝手に見える傾向もございます。



こう書いてしまうと、酷い殿方のように見えますが、とても不器用な方ですが不器用なりに私を大事には思っていて下さるようです。一応。




これは、婚約者であるジェイコブ様に愛されていると信じたい、私シシリー・アイリスの独白日記でございます。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ