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第8話

初めての会敵と戦闘から1ヶ月が経った

最近は公園内に異形の者は現れなかった


今は日中で俺とカクさん2人で精神修行をしていた


「おかしい、何故?公園内に敵が来ないんだ?それ所か河川敷にも現れてない。ん?」

カクさんがブツブツ文句を言っていると


ココココッ、ズンっ

細かい振動が聴こえたと思ったら、俺の携帯のスマホの警報が鳴った


地震だ、5cm位沈んだ様な感覚があった

震度4の地震、震源地は東京だった


「えー…カクさんこれ絶対にやばい兆候ですよね?多分」


俺とカクさんは絶望的な力の波動を感じていた

地下の奥底からイメージとしては噴火や津波の如く、溢れ出てきているのが分かる


しかも今は日中だ

夜になったらこれはどうなるんだろう?

何て希望的な疑問等持てないほどの力だ


「これが地獄の蓋が開いたのかもな。こりゃ本家に戻らんとやばいか?」

カクさんはそんな事を言い出す


「本家?ですか?」

俺は聞いちゃいけない気もするが聞く

この人は過去を一切話さないが、顕現武器については詳しすぎるのだ


「あー…そうだ。俺ん家は陰陽師の家系なんだけどな。俺にはこれしか使えなかったんだよ知識はあるんだけどな、術式が一切組めなかったんだ」

槍を指さしながらカクさんは悲しげな顔をしつつ答えてくれた


「すみません、ここでは過去の事をあまり深く聞かないのがマナーなのに」

俺はすぐに謝罪した


「良いんだよ。緊急事態っぽいからな、タイガ悪いがスマホ貸してくれないか?電話するわこれは俺達は助かるだろうが他は無理だろう」


俺がスマホを差し出すと

少しいじると首を傾げた…

あれ?この人俺とほぼ同年代じゃなかったっけ?


「タイガ悪い、使い方わかんねぇや。アイツら新文化の流入にビビってスマホ何て使わせて貰えなかったからな」


俺はスマホを受け取り、電話番号を聞き代わりに発信してカクさんにスマホを渡す


「あー、カヨさんかい?俺だ。親父に東京で結界が壊れて蓋が開いたって伝言よろしく。これで大体分かるだろ?俺は知らんけど親父なら何か知ってるだろ?じゃあな」

どこのオレオレ詐欺だと思う程軽い伝言だった。

そう言うとカクさんは、電話を切ってしまった



「あれで良かったんですか?凄い適当でしたけど?」

俺は会話の一方通行加減に苦笑いするしかない


「良いんだよ。どうせ落ちこぼれとして嫌われてたからな」


俺達は修行を切り上げて、俺の提案でカクさんを連れてサウナに行く事にした

そんな時、ビルの電光掲示板のニュースに


『最近の相次ぐ、怪死・行方不明者続出は何かの悪い予兆か?それとも愉快犯か?』

と出ていた。


「カクさん、あれ」

俺はニュースを指差し、カクさんは顔を上げて電光掲示板に視線を向ける


「チッ、そういう事か。奴らも楽を始めたって事だ。今までは結界とやらの力で外に居る奴しか狙えなかったが今は自由に動ける様になったって事だろ」

忌々しげにそのニュースに映っていたのは行方不明者の子供の写真を日中のお天道様の光が燦燦と降り注ぐ時間に電光掲示板に張り付き興味津々に食い入る様に観る異形の者だった


奴は俺達の視線が自分に向いてるのに気付いたのか。

素早く俺達の方を向くと、煙の如く消えて行った


「これからどうなるかわからんが、今は力を蓄えるしか無い。タイガ行こうか」


俺達はその後、サウナに行き汗を流し

あんな者を見てしまった後だけに、俺は銀行に入ってるお金を全ておろして

崩壊が始まってしまった、この都市の機能が維持できるまで持っておく事にしたのだ。


崩壊すると言っても、すぐに崩壊する訳じゃない。

それまでの猶予期間に悪事を働くわけにはいかないからな


「タイガは真面目だなぁ。俺達を汚物としか見てない連中にそこまで気を使うか?」

カクさんはそう言うが俺の意見は違う


「それは逆も然りでしょ?カクさんから見たら彼ら、彼女らは世界の影。闇夜の部分を知らない道化師に映るでしょうけど。彼ら彼女らにとっては職を失った、失敗者なんですよ?俺達は。そして、自分より下を見て勝手に精神安定剤にされるならそれで良いじゃないですかね?傲慢ですかね?」


「俺は難しい事はわかんねぇけど良いんじゃねぇの?タイガは自分の事を主体的に見ないで客観的に見過ぎだけどな。感覚としてはゲームをしてキャラをいじってる感じだな」


「それは分かりますね。多分小さい頃に抑圧され過ぎて、乖離したんだと思いますよ?キャラクターになっちゃえば痛いフリをする。泣く全て客観的に見れて演技出来ますからね」


「互いにえぐい幼少期を過ごしてる様だな。取り敢えず何しようかね?今日は」


そう、時間だけはあり余っている俺達はする事が無いのだ

まぁ、お金を使えば楽しむ事娯楽は出来るが


その他では何もする事がない


「川釣りでも行きますかね?」

「おっ!良いなぁそりゃ。じゃあ河川敷に行こうぜ」


大体、こんな田舎の小・中学生の様な行動になる

心は何時までも10代だなんて言う気は無いけどな


俺達は、河川敷に向かって夕方まで

川釣りをする事にした


カクさんは顔が広く、河川敷に居るおっさん達に話しかけるとすぐに釣竿と餌になりそうなミミズや虫が居る場所を聞いてくる


一応は臭いの出るスルメを持ってきたが、カクさんは勿体ないと言って自分で食べちゃってる


さぁ、釣るぞ!!


「ねぇ、カクさんもう帰りません?」


「やだっ!絶対に釣る」


そう、何故かカクさんには釣りの才能は無かった様だ。

夕方までボウズ(1匹も釣れない)だったのだ


「俺の方で6匹釣れたんだから良いじゃないですか?」

俺は魚を入れたその辺で拾った発砲スチロールの箱を見る


そのまま視線を奥にズラすとそこには

長靴だったり、自転車の車輪であったり

大物になると、自転車丸々全部が置いてある


何故かカクさんが引っ掛ける物はこんなゴミばかりだったのだ

川を綺麗にする才能はピカイチの様だ


「カクさん、鰻も釣れたんですから早く戻らないと、タレ買えなくなりますよ?」


「むむむっ、それは嫌だ。仕方ねぇ帰るか。確かシエが捌ける筈だ」


俺達は、そのまま釣りをやめて

ゴミを釣竿を貸してくれた人に金属類なのであげた


俺達は、タレと調味料、野菜と米2キロを購入して公園内の拠点へと帰るのであった

お読み頂きありがとうございます!

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