地獄からの成り上がり
「痛い。熱い。苦しい。」自分は一体どうなってしまうのか?
早く逃げ出したい。
俺は他の人間とは格が違うんだよ。こんな地獄のようなところに来ていい人間じゃない。
そう思っていたのに・・・俺は今、地獄にいる。
何言ってんだこいつ?と思うかもしれないがそうにしか思えない状況にある。このバケモノ、俺が思うに鬼にしかみえないやつに火炙りにされている。コレ、地獄にいるなと思うしかないよね? バカバカしくて笑えてくる。
「笑えねぇよ!あっつい!!ごめんなさい、ごめんなさい、許してくだしゃ~い~」
俺が泣いて懇願してもその鬼は聞く耳を持たない。
だんだんと皮膚が溶けて剥がれ落ちてきた。
意識が朦朧とするなか俺は必死に脱出方法を考えたが、自分の体力が先に尽きてしまった。
「ん、寒っ!」
裸で真冬の北海道にいるような寒さで俺は跳ね起きた。
「あれ、俺死んだはず・・・」
そう、死んだはずだが身体はどこも痛くも痒くもなかった。
「な、なんで!どうゆうことだ!」
俺は困惑していたが、何も言わずに鬼は俺の頭をもの凄い握力で掴み、また火炙りにされた。