表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/203

11-11 コクーン禁止令

 夕食後にまた電話した。今回もマリーが出た。僕がかけてくるのを待っていたと言う。照れくさくてしかたない。

 夕食まで自習してて夜もやるつもりだ、と話すと彼女は驚いていた。


「えーっ。私、夕方はミリーと遊んだり本を読んだりしてたよ。無理しすぎよ」

「普通にやってたんじゃ全然足りないよ。起きている時間は全部あてたいぐらいだ」

「体壊しちゃうよ」

「ちゃんと運動もしてるし大丈夫だよ。そっちに行くためなんだ。頑張るさ」

「その気持ちはすごくうれしいけど、ほんと無理はしないでね。夜はきちんと寝るのよ」

「まるで母さんみたいだな。わかった。君に心配をかけない範囲でやるよ」


 約束どおり、夜の自習はそこそこにしておき、トレーニングルームで汗を流した。運動による刺激は学習効果を高める。これも母さんに教えられたことだ。

 就寝時間も今までどおりに守り早寝早起きに努めた。いや、早起きはどうしても苦手でできなかったんだけど。


 始めは違和感のあった生活も数日で慣れた。

 コクーンの代わりにタブレットを操作する。デバイスはまるで違うけど、勉強の内容は同じだった。

 ご丁寧に、母さんの提案で、体育の時間としてランニングマシンで走ることもあった。これはグミが喜んだ。座って勉強するよりよっぽど楽しいらしい。

 昼下りにはおやつとお茶が出た。勉強の合間にとるのは新鮮だった。これもグミを喜ばせた。

 夕方以降は、グミは遊びに熱中し、僕は勉学にいそしんだ。


 毎晩、僕たち兄弟が向こうの船の姉妹と話すのも日課になっていた。

 友達に会ったり外の空気を吸ったりできないのはもどかしかったけれど、僕たちは新しい生活に順応していった。

 しかし、このときはまだ、誰も知らなかったのだ。


 まもなく船団内に、経験したことのない軋轢が生まれることを。

【コメディー】異世界転生というベタな王道なのに、チート能力とかいっさいなくひたすら七転八倒する逆張り系を読みたい人(いるのか?)は

 ↓

『さぃょゎゅぅしゃ←無職童貞ヒキニート眼鏡が異世界行ったらだいたいこうなる件。最強チートなにそれ食えるの?俺の残念ハーレム生活をご覧ください…』

https://ncode.syosetu.com/n2448fh/



【シリアス・コメディー】もっと狂気成分のある、シリアスなのかコメディーなのかなんだかわからないデスゲームを読みたい人は

 ↓

『プリムズゲーム -弧独な数と数学の女王-』

https://estar.jp/_novel_view?w=25301948

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ