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第9話 勇者とご対面

 押さえ込んていた手が緩められたので、私は恐る恐る起き上がる。


 ゆっくりと立ち上がった後、胸についた土を払っていると、少年が話しかけてきた。

 そう、私を押さえ込んだのは黒髪の少年だった。歳は17、8だろうか。ちょっと格好いいかも……。


「少し  抵抗  思った  意外  素直。」


「あなたは強いわ。私なんかが抵抗しても無駄でしょ。

それにしても、ここは神聖な森よ。普通では入れないはずだわ。

あなたは、一体誰なの? ひょっとして……」


「そうか。  すまない。」


 黒髪のちょいイケメンな少年は、片言ではあるが言葉を交わしてくれる。

 一度は組付されたけど、どうやら敵意があるわけでもなさそうね。


 そもそも、私から襲いかかったんだから自己防衛だわよね。

 と、そんなことを考えていたらちょいイケメン少年から衝撃の、でもどこか期待していた言葉が飛び出す。


「俺  異世界  来た  Sクラス  勇者  タダノ  ヒデオ」


 Sクラスって言うのはよく分からないけど……、Sランクの事かしら。


 でも、私の聞き間違いじゃないわよね。この人今、はっきりと勇者って言ったわ。


「勇者様ですか? ……私はシルビアと申します。あなたは本当に勇者様?

もし、勇者様ならお願いあります。

私は、代々この森の守人をしている一族の者です。

この森はレア・シルウィアの森と呼ばれる神聖な場所です。……この森には結界が張られていて、私たち一族以外は入ることができないはずなのですが、あなたはどうやってここへ?」


 やっぱり、この方は長老様がおっしゃっていた勇者様に違いないわ。

「あなたが勇者様であるなら、私たちの里に是非一緒に来て欲しいのです。」


 しばらくきょとんとしていたが、黒髪ちょいイケメン少年勇者様はどうやら一緒に来てくれるようだった。


 わたしは、黒髪ちょいイケメン少年勇者様と並んで話をしながら里へ向かって歩く。


 少し開けた場所に出たところで、私は勇者様を見た。

「ここが私たちの里ソリスです。」


 私はそう勇者様に告げると、お父様が待つ家へと入って行く。


「お父様。ただいま!勇者様を連れて来たわよ!」


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