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第 1話 日常

 旅行も終わり、またレムルの森の家で暮らし始めて数週間が過ぎている。

 初めてこの森に来たサリアは、シャルテンの町も初めてだったけど、二度目に行った時には順応も早く、今までの町と変わりなく溶け込み一緒に皿食を楽しんでいる。


 実を言うと、コーマは勿論、ファルタリアとサリアはもう嫁になっている。

 はい、する事はしました。一緒では無く、ちゃんと順番に可愛がりました。実に気持ちいかったことは言うまでも無いな。

 昔を思い出し余韻に浸ったよ。

 只、昔と違う事は、買う女では無く嫁だ。それも一度に三人もの嫁が出来た。今更ながら、本当なんだな、と自分自身で驚いている。

 コーマとは当初からの約束だったけど、ファルタリア、続いてサリアが嫁になるとは思わなかった。

 もしかしたら、とは思ったのは事実だけど、二人とも一途なんだ、と言う事を感じた。

 こんな俺でも好いてくれるんだから嬉しく感じるよ。

 少しの問題もあるけど楽しくやって行こう。

 初めて契りを交わした翌日は、まだ痛い、とか何か挟まっている、とかデカいちんこが、などと言っていた事は無視した。

 特にファルタリアが、股間を手で押さえながらその時の状況を、事細かく話していた時は、頷く二人を余所に、居たたまれなくなり外で鍛錬したよ、恥ずかしいな。

 契りを交わし、幸せ一杯のコーマ。続いてファルタリアとサリアも幸せそうだ。

 これは約束だし、旅行が終わったら順番に嫁にしようと決めていたからさ。

 コーマとサリアの奴隷の首輪は、明るい綺麗な装飾を施した、嫁の首輪、に変わっている。

 それを見たファルタリアも憤慨する。


「ラサキさーん、ズルいです、私も嫁です、嫁の首輪が欲しいですぅ」


 そう言ってきたファルタリアにも、装飾された首輪を渡すと、艶やかな金色の尻尾を大きく揺らして喜んで着けていた。


「これで三人お揃いね。ウフフ」

「嬉しいです。エヘヘ」

「同じがやー。アハハー」


 一つ変わった事がある。契りを交わした事が原因かは定かではないけど、

 コーマがより色っぽく、ファルタリアがより艶っぽく、サリアがより可愛らしく、一段と綺麗になった。――と思うのは俺だけかな。


「ラサキさんは私を肉奴隷では無く、ごく普通に嫁にしてもらいました。とても感謝しています。さらに好き好きです、嬉しいです。エヘヘ」

「あたいも嬉しいがや。後にも先にもラサキだけがやー。アハハー」

「当たり前だろ、いつ俺が肉奴隷なんて言ったんだ。お前達が勝手に言っていただけだろ」

「ラサキ、お腹減った」

「あ? ああ、今作るよ」

「ウフフ、ありがと、好きよ。ううん、大好き」

「いいよ、ありがとう、コーマ」


 料理を作りに行こうとしたけど、少し疑問が出たので振り返る。


「ファルタリアとサリアは、まだ料理は作らないのか? 毎日俺が作っているけど、どうなんだい?」

「え? エヘヘ」

「エヘヘ、じゃない」

「あ? アハハー」

「アハハ、じゃない」


 項垂れる二人は上目づかいで俺を見る。


「すみません、まだ作れません」

「うう、あたいも作れないがやー」


 二人の向上心は無いのかな、強く言うつもりもないし、いいけどさ。


「いいよ。俺も料理を作るのは嫌いじゃないからさ、気にするな」

「いいのですか?」

「いいのかや?」

「ああ、俺が作るよ。でも、少しくらいは覚えろよ」


 その代り、猪や鹿を獲ったり果物や野菜を採りに行く事は二人に任せた。


「任せてください、ラサキさん」

「獲ってくるがや、採ってくるがやー。アハハー」


 そして俺は、猪の肉で生姜焼きを作り、千切りキャベツの上に盛る。付け合せは相変わらずジャガイモを蒸かして塩をまぶした料理だ。


「ラサキ、美味しいよ。ウフフ」

「ラサキさん、幸せです。エヘヘ」

「美味いがや、ラサキ。アハハー」

「わかったからゆっくり食べなよ」


 そして談笑しながら夜も更けて行く。


 そんな楽しい毎日なのだけど、一つ問題が発生したのだ。

 ――それは風呂だ。

 旅行先の風呂生活がとても快適だったので、三人からも要望が出ている。

 俺も欲しいな、と思っていた矢先の事だったので、後日シャルテンの町に行って売っていないものかと探したら、あったよ、ありました、桶屋が。

 話を聞いたら、注文して好きな大きさで木で出来た桶を作ってくれるらしい。

 筋肉質の浅黒い職人に俺達の本題を聞いてみた。


「大きな風呂桶はつくれるのか?」

「ああ、運べる運べない、は別としたらいくらでも好きな大きさで作れるよ」


 さっそく四人が余裕でゆったり入れるくらいの大きさを頼んでみると、数日はかかるけど作れる、と言う事なので注文した。

 何事も聞いてみるものだな。


「ただ、作るのはいいがレムルの森までは運べないよ、町の外なので魔物に襲われるから俺達には無理だ」


 なら仕方がない、俺達で運ぼう。


「いいよ、こっちで運ぶよ」


 それを聞いて安心した職人の男は、渋い笑顔を見せた。


「だったら桶の乗る荷車を貸そうか。でも返してくれよ」

「それはありがたいな、了解した」


 ま、俺とファルタリアで無理なく運べるだろうな。

 風呂桶を設置する場所は、それなりの大きさが必要だから水浴の場所を広げる事にした。

 一度外壁を取り壊し、壁を作り余裕で置ける広さにした。一部の壁は風呂桶を入れるために、そのまま開けておかないとね。

 数日後、コーマがお勤めでいない時に特注の風呂桶を取りに行き、大きい荷車に乗せて俺とファルタリアで運んだ。

 街道で荷車を曳いている時は何ら問題は無かったけど、難所は森を上がる時だ。

 だがしかし、体力も強化された俺と力のあるファルタリアなので楽々と運んでしまったよ。そして、風呂桶を部屋に設置して外壁を作り完成だ。

 お湯はどうするか。それは全く問題無い。当初から決まっていたから風呂を作る事にしたんだ。


「ラサキ、あたいが入れるがや、簡単がや」


 と言っていたのでこの後はサリアに頼んだ。両手を前に出し桶の前に立つ。


「この桶一杯の快適な温度のお湯がや!」


 空気中に水が現れ、ドスン、と言わんばかりに桶に落ち、湯気が湧きお湯になる。なんともまあ、こんなにあっさりと。簡単にお湯が溜まったよ。

 改めてサリアの魔法は凄いな、と感じた。

 ちなみに改装している時は、俺達の他には誰も来ないから、三人とも外に出て素っ裸で水浴していた。 恥も外聞も無いその姿が絵になっているから、ある種の偉大さを感じたよ。美しいっていい事だな、うん。

あ、外での水浴は、俺もその一人だけどね。

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